「こんにちわァ、テディちゃでッス!
こここッことしもォ~きたァのでスゥ!」
「がるる!ぐるるるがるるぅ~!」(←訳:虎です!怖いのが来たよぅ~!)
こんにちは、ネーさです。
……突如、月を覆い隠す重苦しい雲……
……塀の上をひたひたと歩く黒猫……
……ツタ葉が壁を這うゴシック建築……
はい、拙ブログでは度々“怖いお話”を御紹介しておりますが、
2019年の読書タイムで記念すべき一冊目の“怖っ!”は、
こちらの作品を、どうぞ~♪
―― 芥川龍之介選 英米怪異・幻想譚 ――
編訳は澤西祐典(さわにし・ゆうてん)さん・柴田元幸(しばた・もとゆき)さん、
2018年11月に発行されました。
御本の題名からもお分かりですね、
文豪・芥川龍之介さんが編集したアンソロジーをもとにした短編作品20篇、
芥川さんが翻訳・抄訳した作品、
芥川さん御自身の作品1篇、
計23作品が収録されています。
「ほわわァ? なんだかァ、めずらしィ~??」
「ぐるっるる!」(←訳:レアっぽい!)
ええ、この御本、というか、
原本となったアンソロジーの成り立ちは、
レアケースというか、珍奇というべきか――
遡れば、
大正13~14(1924~1925)年のことです。
芥川さんは、旧制高校の生徒たちのための
英語副読本の編集を手掛けました。
全8巻から成るその副読本の内容は、
小説、戯曲、エッセイなどの文学作品51篇。
「わッ! えいごォ??」
「がるるぐるる!」(←訳:どれも英文だ!)
そう、芥川さんが編んだ副読本とは、
和訳なし、ぜ~んぶ英語の、
英語の授業のための副読本、だったのでした。
なので、売行きはあまりよくなくて、
話題にならぬまま、だったのですけれど……
ここで編訳者の澤西さん柴田さんが登場します!
「りにゅーあるゥ!」
「ぐるる!」(←訳:再編成!)
いま読んでも楽しい!面白い!
そう思える作品を8巻の中から選び、
翻訳して一冊にまとめよう!
というアイディアが実を結んで、
この御本が生まれました。
オスカー・ワイルドさん著『身勝手な巨人』、
エドガー・アラン・ポーさん著『天邪鬼(あまのじゃく)』、
アーノルド・ベネットさん著『不老不死の霊薬』など、
怖~い!っていうよりも、
ちょっとヘンテコだったり、
笑えたり、
驚かされたり、な作品が多いんですけれども……
ええっ?と目を丸くしてしまうのは、
本文371ページの、
『アリス物語』(抄)!
なんと、芥川龍之介さんと菊池寛さんの共訳作品です!!
「ええええェ~ッ! ありすゥ?!?」
「がるる~!?!」(←訳:本当に~!?!)
芥川さんと菊池さんが『不思議の国のアリス』を翻訳?
いえ、正確には、芥川さんが翻訳半ばで亡くなり、
親友の菊池さんが
遺稿を引き継いで完成させた、のだそうですが、
うううむ、これが芥川さんのアリス……
想像以上に愉快&活き活きしてるわ……!
「ざんねんッ、なのでス!」
「ぐるるるるがるぐるるる~!」(←訳:芥川さんの完訳読みたい~!)
『アリス物語』に関する詳細な説明、
芥川さん訳・イェーツさん著『春の心臓』、
芥川さん著『馬の脚』についての
編訳者さんたちのすばらしい解説も、
この御本の“必読!”部分のひとつです。
活字マニアの皆さま、読み逃さないでくださいね。
「くすくすゥわらえてェ~♪」
「がぅっるるぐる!」(←訳:ちょっぴり怖い!)
蛇足ですが、
私ネーさのおすすめは
本文11ページ、
ロード・ダンセイニ著『追い剝ぎ』!
ティム・バートン監督、
コマドリ人形アニメで映画化して~!!
と叫びたくなるくらいのステキな傑作ホラー譚です。
皆さま、ぜひぜひ、一読を♫
こここッことしもォ~きたァのでスゥ!」
「がるる!ぐるるるがるるぅ~!」(←訳:虎です!怖いのが来たよぅ~!)
こんにちは、ネーさです。
……突如、月を覆い隠す重苦しい雲……
……塀の上をひたひたと歩く黒猫……
……ツタ葉が壁を這うゴシック建築……
はい、拙ブログでは度々“怖いお話”を御紹介しておりますが、
2019年の読書タイムで記念すべき一冊目の“怖っ!”は、
こちらの作品を、どうぞ~♪
―― 芥川龍之介選 英米怪異・幻想譚 ――
編訳は澤西祐典(さわにし・ゆうてん)さん・柴田元幸(しばた・もとゆき)さん、
2018年11月に発行されました。
御本の題名からもお分かりですね、
文豪・芥川龍之介さんが編集したアンソロジーをもとにした短編作品20篇、
芥川さんが翻訳・抄訳した作品、
芥川さん御自身の作品1篇、
計23作品が収録されています。
「ほわわァ? なんだかァ、めずらしィ~??」
「ぐるっるる!」(←訳:レアっぽい!)
ええ、この御本、というか、
原本となったアンソロジーの成り立ちは、
レアケースというか、珍奇というべきか――
遡れば、
大正13~14(1924~1925)年のことです。
芥川さんは、旧制高校の生徒たちのための
英語副読本の編集を手掛けました。
全8巻から成るその副読本の内容は、
小説、戯曲、エッセイなどの文学作品51篇。
「わッ! えいごォ??」
「がるるぐるる!」(←訳:どれも英文だ!)
そう、芥川さんが編んだ副読本とは、
和訳なし、ぜ~んぶ英語の、
英語の授業のための副読本、だったのでした。
なので、売行きはあまりよくなくて、
話題にならぬまま、だったのですけれど……
ここで編訳者の澤西さん柴田さんが登場します!
「りにゅーあるゥ!」
「ぐるる!」(←訳:再編成!)
いま読んでも楽しい!面白い!
そう思える作品を8巻の中から選び、
翻訳して一冊にまとめよう!
というアイディアが実を結んで、
この御本が生まれました。
オスカー・ワイルドさん著『身勝手な巨人』、
エドガー・アラン・ポーさん著『天邪鬼(あまのじゃく)』、
アーノルド・ベネットさん著『不老不死の霊薬』など、
怖~い!っていうよりも、
ちょっとヘンテコだったり、
笑えたり、
驚かされたり、な作品が多いんですけれども……
ええっ?と目を丸くしてしまうのは、
本文371ページの、
『アリス物語』(抄)!
なんと、芥川龍之介さんと菊池寛さんの共訳作品です!!
「ええええェ~ッ! ありすゥ?!?」
「がるる~!?!」(←訳:本当に~!?!)
芥川さんと菊池さんが『不思議の国のアリス』を翻訳?
いえ、正確には、芥川さんが翻訳半ばで亡くなり、
親友の菊池さんが
遺稿を引き継いで完成させた、のだそうですが、
うううむ、これが芥川さんのアリス……
想像以上に愉快&活き活きしてるわ……!
「ざんねんッ、なのでス!」
「ぐるるるるがるぐるるる~!」(←訳:芥川さんの完訳読みたい~!)
『アリス物語』に関する詳細な説明、
芥川さん訳・イェーツさん著『春の心臓』、
芥川さん著『馬の脚』についての
編訳者さんたちのすばらしい解説も、
この御本の“必読!”部分のひとつです。
活字マニアの皆さま、読み逃さないでくださいね。
「くすくすゥわらえてェ~♪」
「がぅっるるぐる!」(←訳:ちょっぴり怖い!)
蛇足ですが、
私ネーさのおすすめは
本文11ページ、
ロード・ダンセイニ著『追い剝ぎ』!
ティム・バートン監督、
コマドリ人形アニメで映画化して~!!
と叫びたくなるくらいのステキな傑作ホラー譚です。
皆さま、ぜひぜひ、一読を♫