テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

厳しくも、甘く。

2019-01-20 21:51:32 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ぶゥくんッ、またねッ!」
「がるる!ぐっるるがるるる!」(←訳:虎です!ゆっくり休んでね!)

 こんにちは、ネーさです。
 《世界一かわいいワンコ》として有名な
 ポメラニアン犬のBooくんが虹の橋へと旅立ちました……
 雑誌an・anでBooくんを知って以来ファンだった私ネーさ、
 本日の読書タイムをBooくんに捧げます。
 (活字マニアの皆さまも、どうか少しだけお付き合いくださいね)
 さあ、こちらを、どうぞ~!
 
  


 
         ―― おじさん・おばさん論 ――



 著者は海野弘(うんの・ひろし)さん、2011年4月に発行されました。
 題名は、『おじさん・おばさん』という表記になっていますけれども、
 『伯父さん・伯母さん』
 もしくは
 『叔父さん・叔母さん』論
 とする方が、分かりやすいかもしれませんね。

「しんせきのォ、おじさんッ!」
「ぐるるがるるるぐぅるるる!」(←訳:近所の小父さんじゃないよ!)

 父母の姉・妹あるいは兄・弟――
 伯父/叔父さん、
 伯母/叔母さん。

 著者・海野さんは御本の冒頭で、
 こう記しています。

  《おじさん・おばさんについて書いてみたい。
   なぜなら今日では、おじさん・おばさんは
   あまりに不当にあつかわれているからである》

  《私たちは実は、
   おじさん・おばさんから
   多くの大事なものを贈られたのではなかったろうか》

「おじさんからァ~…?」
「がるるぐるる?」(←訳:大事なものを?)

 海野さんはこの直後に、
 トルーマン・カポーティさん著『クリスマスの思い出』を
 例として引いています。
 
 それにもうひとつ、
 マーク・トウェインさん著『トム・ソーヤーの冒険』も。

「ふむふむゥ、どッちにもォ、でてきまス!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:優しいおばさん!)

 私ネーさ、ここにもう一冊、
 優しいおじさん・おばさんが登場する作品を追加したいわ。

 モンゴメリさん著『赤毛のアン』にも、
 ほら、出てくるでしょ、
 血縁こそ無いけれどこころ優しいおじさん&おばさんが!

「かけがえないィそんざいィ、なのでス!」
「がるるぐるるる!」(←訳:大切なひとたち!)

 この御本で海野さんが取り上げているのは、
 少年少女の心の成長に大きな影響を与える
 おじさん・おばさんたち。

 ただこのおじさん・おばさんたち、
 優しいだけじゃありません。
 とっても厳格だったり、
 情け容赦がなかったり、
 世捨て人みたいだったり、
 けっこうヘンテコな人もいる?

「うぐゥ、それはァ~…」
「ぐるがるぅ~…」(←訳:有り得るぅ~…)

 第一章『おじさん・おばさん考現学』
 第二章『大いなるおじさん・おばさんたち』
 第三章『おじさん・おばさん100人』

 と、本文の3つのパートに分けられています。
 
 活字マニアさんにとって
 最も“馴染みふかい”おじさん・おばさんが紹介されているのは、
 たぶん、第三章の『おじさん・おばさん100人』で、

 バーネットさん著『秘密の花園』、
 ケストナーさん著『わたしが子どもだったころ』、

 映画好きな方々には、
 
 ジャック・タチさんの映画『ぼくのおじさん』、
 ルキノ・ヴィスコンティさんの名作『山猫』、

 歴史好きな方々には、

 皇妃エリザベトの伯母(ゾフィー大公妃)も、
 “無視できない”親戚のおばさん、ですねえ。

「こわァ~いィおじさんッおばさんはァ~…」
「がるるるぐるる~!」(←訳:勘弁してほしい~!)

 父母とも、
 兄弟姉妹とも違う《親(ちか)さ》。
 温かくて、厳しくて、
 毒舌なのに、甘やかしてもくれたり、
 矛盾もいっぱいの不思議な《家族》。

 記憶を探り、
 うんうん、そうだったよなぁ、と頷いたりしながら、
 皆さま、ぜひ、一読を♪
 
 
 
 
コメント
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