テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 熱々の、短編ベスト! ~

2020-12-17 22:26:32 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ちゃちゃちゃっ、ちゃむいィ~ッ!」
「がるる!ぐるがるるる~!」(←訳:虎です!寒波キツすぎ~!)

 こんにちは、ネーさです。
 お腹に貼るカイロを、
 背中にも貼るカイロを、ぺタリン、と。
 ああ南の島へ行きたい~!と叫びつつ
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫

  


   
   ―― ザ・ベストミステリーズ 2020 ――


  
 編者は日本推理作家協会の皆さん、
 2020年10月に発行されました。

 “昨年1年間に発表されたあらゆる短編推理小説の中から
 日本推理作家協会の厳格な選考を通過した
 傑作だけを収録!”
 と銘打たれたこの御本は――

「ねんまつゥにィ、ぴッたりィ~!」
「ぐるがるるるぐるる!」(←訳:年間ミステリ総決算!)

 著者さん&作品は、
 収録順に、

 矢樹純さん著『夫の骨』

 秋吉理香子さん著『神様』

 井上真偽さん著『青い告白』

 木江恭さん著『さかなの子』

 近藤史恵さん著『ホテル・カイザリン』

 櫻田智也さん著『コマチグモ』

 知念実希人さん著『傷の証言』

 真野光一さん著『ウロボロス』

 薬丸岳さん著『嫌疑不十分』

 という9編と、
 巻末には、末國善己さんによる評論
 『推理小説・2019年』も
 掲載されています。

「うむゥ! どれもォ、わんだふるゥ!」
「がるぐっるる!」(←訳:でもやっぱり!)
「めだッてるゥのはァ~…」

 ええ、そうですねえ、
 御本の表紙にも
 大きく印字してありますよ。

 第73回日本推理作家協会賞の
 短編部門を受賞した作品、

 矢樹純さんの『夫の骨』!

「ぱちぱちぱちィ~!」
「ぐるるるるがるるるる!」(←訳:おめでとうございます!)

 2019年刊行の矢樹さんの短編集『夫の骨』。

 その巻頭を飾る表題作品は、
 お話としては
 少しばかり地味……と言えるかもしれません。

 銃撃やアクションのシーン、なし。

 犯人と探偵さんの
 空気が震えるような推理舌戦も、なし。

 しかし、
 短編ミステリの長所を
 ギュッと凝縮したような、
 息を呑む展開が連続し、
 読み終えた後は自然と……

「ふううゥ~ッ! ためいきィ~!」
「がるるるぐるるる!」(←訳:ゾクゾクしました!)

 語り手の《私》は、
 二年前に義母を亡くし、
 昨年は夫を見送り、
 現在は一軒家に
 ひとり暮らしをしています。

 夫を喪って一年、
 《私》だけで住むには
 この家は広すぎる、などと思いながら、
 日々を過ごしてきましたが。

 或る朝のこと、

 《今日は何かをしなくてはいけない》

 と感じ取った《私》は、
 庭の隅の物置へと
 歩を進めます。

「おかたづけェ、でスかァ?」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:久しぶりのお掃除!)

 物置にしまわれていた荷物、
 そこから《私》は
 何を読み取ったのか。

 ベストミステリーズの幕開けに相応しい
 矢樹さんの受賞作品は、
 ミステリ好きさん必読!ですよ。

「このォいきおいィでェ~」
「がるるるぐるるぅるる!」(←訳:ガンガン読んじゃおう!)

 いえいえ、
 慌てず、騒がず、
 ゆっくりじっくり愉しんでいただきたい
 年間ベストな傑作がそろっています。

 冬の夜の読書タイムに、
 皆さま、ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
  
 
 
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