テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 白地に咲く花・完結編 ~

2023-12-13 22:08:20 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 すすはらいィ~!」

「がるる!ぐるる!」(←訳:虎です!松迎え!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日12月13日は《正月事始め》の日――

 煤払いなどをして、お正月を迎える準備を始める日、ですね。

 いよいよ年末かぁ~とビビりながら、

 さあ、スキマ時間はしっかり読書!ですよ。

 本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 青の花 器の森 全10巻 ――

 

 

 著者は小玉ユキ(こだま・ゆき)さん、

 最終巻第10巻は2022年8月に発行されました。

 先日来、少しずつご紹介している『青の花 器の森』全10巻を、

 えいやっ!と、今回は思い切って。

 

「いッきょにィ~ゆきまスゥ!」

「ぐーるるがるぐる!」(←訳:どーんと10巻まで!)

 

 長崎県の、波佐見。

 波佐見焼(はやみやき)で知られる陶磁器の町の、

 とある窯(かま)にやって来たのは、

 フィンランドで作陶のお仕事をしていた

 真鍋龍生(まなべ・たつき)さん。

 

 愛想なし、笑顔なし、社交辞令もなし、の龍生さん、

 最初の挨拶時にいきなり

 『絵付された器に興味なし』発言をして、

 馬場青子(ばば・あおこ)さんの怒りを買いました。

 

 青子さんのお仕事は、絵付。

 素焼きされた器に絵を描くこと、ですから……

 

「むりもないィのでス!」

「がるるるぐるるる!」(←訳:カチンとくるよね!)

 

 自分がしている仕事、

 絵付という大好きな仕事を否定され、

 気分最悪な青子さんでしたが、

 よ~く観察してみれば、

 龍生さん、器を作る技術は図抜けています。

 

 青子さんが理想とする形のお皿、一輪挿しなどを

 ろくろでササッと作ってしまうんですから、

 感情は憤りから感心へ。

 

「はなしてみればァ~」

「ぐるがるぐぅるる?」(←訳:悪いヤツじゃない?)

 

 共鳴する青子さんと龍生さんの思いが

 好意に変わったのは必然でしょうか。

 

 そうしてついに、

 お付き合いを始めることになった二人の前に、

 さらにまた幾つもの壁が……?

 

「きんきょりィれんあいィ!」

「がるるぐるるるがる!」(←訳:これもタイヘンだよ!)

 

 職種と職場が同じでいつも顔を合わせていて、

 互いを理解し、思いやっていて、

 けれど逆にそれが迷いを深めてしまう場合も、ある……

 こうして一緒にいて、私たちは幸福になれるのか。

 私ではない誰かといる方が、

 もっと幸せになれるんじゃないか……?

 

 青子さんの、龍生さんの恋ごころは、

 なかなか、真っ直ぐには進まないようで。

 

「そこをォ、なんとかッ」

「ぐるがるるる~!」(←訳:成就させよう~!)

 

 ふたりの恋路を照らすように、

 物語には波佐見の風景や四季、

 波佐見のお隣りの唐津、

 フィンランドの風物が繊細に描写されています。

 

 青子さんと龍生さんの恋、

 そして波佐見焼の魅力も楽しめる10巻の物語は

 (第10巻には番外編2篇も収録されています)、

 冬休みの読書タイムのおすすめですよ。

 旅好きな方々、陶磁器マニアさんも、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

  

 

コメント
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