「こんにちわッ、テディちゃでス!
すすはらいィ~!」
「がるる!ぐるる!」(←訳:虎です!松迎え!)
こんにちは、ネーさです。
今日12月13日は《正月事始め》の日――
煤払いなどをして、お正月を迎える準備を始める日、ですね。
いよいよ年末かぁ~とビビりながら、
さあ、スキマ時間はしっかり読書!ですよ。
本日は、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪
―― 青の花 器の森 全10巻 ――
著者は小玉ユキ(こだま・ゆき)さん、
最終巻第10巻は2022年8月に発行されました。
先日来、少しずつご紹介している『青の花 器の森』全10巻を、
えいやっ!と、今回は思い切って。
「いッきょにィ~ゆきまスゥ!」
「ぐーるるがるぐる!」(←訳:どーんと10巻まで!)
長崎県の、波佐見。
波佐見焼(はやみやき)で知られる陶磁器の町の、
とある窯(かま)にやって来たのは、
フィンランドで作陶のお仕事をしていた
真鍋龍生(まなべ・たつき)さん。
愛想なし、笑顔なし、社交辞令もなし、の龍生さん、
最初の挨拶時にいきなり
『絵付された器に興味なし』発言をして、
馬場青子(ばば・あおこ)さんの怒りを買いました。
青子さんのお仕事は、絵付。
素焼きされた器に絵を描くこと、ですから……
「むりもないィのでス!」
「がるるるぐるるる!」(←訳:カチンとくるよね!)
自分がしている仕事、
絵付という大好きな仕事を否定され、
気分最悪な青子さんでしたが、
よ~く観察してみれば、
龍生さん、器を作る技術は図抜けています。
青子さんが理想とする形のお皿、一輪挿しなどを
ろくろでササッと作ってしまうんですから、
感情は憤りから感心へ。
「はなしてみればァ~」
「ぐるがるぐぅるる?」(←訳:悪いヤツじゃない?)
共鳴する青子さんと龍生さんの思いが
好意に変わったのは必然でしょうか。
そうしてついに、
お付き合いを始めることになった二人の前に、
さらにまた幾つもの壁が……?
「きんきょりィれんあいィ!」
「がるるぐるるるがる!」(←訳:これもタイヘンだよ!)
職種と職場が同じでいつも顔を合わせていて、
互いを理解し、思いやっていて、
けれど逆にそれが迷いを深めてしまう場合も、ある……
こうして一緒にいて、私たちは幸福になれるのか。
私ではない誰かといる方が、
もっと幸せになれるんじゃないか……?
青子さんの、龍生さんの恋ごころは、
なかなか、真っ直ぐには進まないようで。
「そこをォ、なんとかッ」
「ぐるがるるる~!」(←訳:成就させよう~!)
ふたりの恋路を照らすように、
物語には波佐見の風景や四季、
波佐見のお隣りの唐津、
フィンランドの風物が繊細に描写されています。
青子さんと龍生さんの恋、
そして波佐見焼の魅力も楽しめる10巻の物語は
(第10巻には番外編2篇も収録されています)、
冬休みの読書タイムのおすすめですよ。
旅好きな方々、陶磁器マニアさんも、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪