テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 荒野の“運命“ ~

2023-12-08 22:08:20 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ただいまァこうかいィちゅうゥ~!」

「がるる!ぐるるがるるる!」(←訳:虎です!各国で賛否両論?)

 

 こんにちは、ネーさです。

 現在、映画『ナポレオン』が公開されていますね。

 私ネーさ、監督のリドリー・スコットさんの大ファンですので、

 本日の読書タイムは、↓こちらの御本にしてみましたよ~♪

  

 

 

            ―― ナポレオン ――

 

 

 編者は新人物往来社の皆さん、2011年8月に発行されました。

 『NAPOLÉON : LA VIÉ LÉGENDAIRE D'UN HÉROS』と仏語題名が、

 『ヨーロッパを制覇した皇帝とボナパルト家の人々』

 と日本語副題が付されています。

 

 御本の表紙になっているのは、

 ジャック=ルイ・ダヴィッドさん作

 『サン・ベルナール峠を越えるナポレオン』(1801年)。

 

「かッこいいィ~けどォ?」

「ぐるがるるる!」(←訳:格好よすぎる!)

 

 ナポレオン・ボナパルトさん(1769~1821)。

 

 イタリア語風に読むなら、ナポレオーネ・ディ・ブオナパルテ。

 なぜイタリア語かというと、

 ボナパルト家のルーツはイタリアのトスカーナ州にあり、

 ナポレオンさんが生まれた当時は

 コルシカ島に暮らしていたのでした。

 

 つまり、ボナパルト家での日常会話は

 フランス語ではなくイタリア語だったのですが、

 教育を受けるため本国フランスへ送られたナポレオンさんは、

 フランス語を習得してゆく傍ら、

 野心を膨らませてゆきます。

 

「しゅッせしようゥ~!」

「がるるぐるる!」(←訳:まずは軍隊で!)

 

 本文は、

 第一部『ナポレオン51年の生涯』

 第二部『ナポレオン戦記』

 第三部『ボナパルト一族とナポレオンをめぐる人々』

 と、3部から構成されていて、

 貴族とは名ばかりの“田舎の子“が

 革命の中で立身出世を遂げてゆく第一部と、

 遠地での凄惨な戦争が連続する第二部は

 ……なんというか、あんまり幸せそうじゃありませんね。

 

 打倒王政! 革命万歳! 

 エジプトやイタリアへ遠征して、

 クーデターで革命政府を倒して政権掌握!

 国民投票の結果、戴冠して《皇帝》を名乗り、

 しかし、栄華の日々は儚く……。

 

「ぎおんしょうじゃのォ、かねのこえェ~…」

「ぐるるるるがるぐる……」(←訳:諸行無常の響きあり……)

 

 栄光と墜落、流罪となって絶海の孤島へ――

 ナポレオンさんの壮絶な人生に対し、

 彼の親族は一風変わった“運命“を課せられました。

 

 ボナパルトが権力者であるために、

 兄のジョゼフさん、弟のリュシアンさんとルイさん、ジェロームさん、

 妹のポーリーヌさん、カロリーヌさん、エリザさんは、

 行きたくもない国の王様にされたり、

 政略結婚をさせられたり。

 

 そして、ナポレオンさんの敗戦や失脚に合わせて、

 彼らの“運命“も浮いたり、沈んだり。

 

「のぶながァさんッ、でスねッ!」

「がるるるる!」(←訳:太閤さんも!)

 

 信長さんが没した後の、織田家の人々。

 秀吉さんが倒れた後の、豊臣家の人々。

 同じように、

 ナポレオンさんの一族の身にも、

 降りかかるのは、平坦ではない”運命“。

 

 もし、リドリー・スコットさんが、

 ナポレオン後の世界を描くとしたら、

 主人公はいったい誰なのだろうか……

 リドリーさんを魅了するのは

 どんな形の“運命“なのだろうか……

 などと空想しつつ、

 皆さま、ぜひ、一読を♪

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする