テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 仕掛けて、魅せます! ~

2023-12-20 22:08:30 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ぶるるゥ! みみがァ~こおッちゃうゥ!」

「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!鼻も凍るよ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 シモヤケの恐怖をひしひしと感じつつ、

 たっぷりのハンドクリームでマッサージを終えたら、さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

       ―― 世界でいちばん透きとおった物語 ――

 

 

 著者は杉井光(すぎい・ひかる)さん、

 2023年5月に発行されました。

 『The clearest story in the world』と英語題名が付されています。

 

 2023年の各ミステリ ランキングで上位に食い込み、

 年末のいま、本屋さんの特設コーナーで脚光を浴びている

 文庫作品のテーマは……

 探しもの?

 

「どなたかァ、みかけませんでしたかァ~?」

「ぐるるるがるるる~!」(←訳:原稿用紙600枚~!)

 

 語り手の“僕”こと

 藤坂燈真(ふじさか・とうま)さんは、

 先年、お母さんを交通事故で亡くしたばかり。

 

 まだ気持ちを沈ませている彼のもとに、

 或る日もたらされたのは、

 父親が亡くなったという報せでした。

 

 そうと聞かされても、

 燈真くんに実感はありません。

 

 父とは一度も会ったことがない。

 有名なミステリ作家だったそうだけど、

 作品を読んだこともない。

 遠い存在、としか言いようがない。

 

「ふァ? あッたことォ、ないィのでスかァ~?」

「がるるぐるる~…!」(←訳:それは寂しい~…!)

 

 表面はともかく、

 燈真くんのこころの内側では

 複雑な思いが渦巻きます。

 

 そして、その渦をさらに掻き回し、

 波立てるような出来事が起こりました。

 

 父の息子だという人物が、

 燈真さんに問うのです。

 

 遺作は、どこだ?

 原稿用紙にして600枚ほど、

 父が書いていた最後の作品『世界でいちばん透きとおった物語』は、

 いったいどこにある?

 あんたが預かっていたんじゃないのか?

 

「はァ??」

「ぐるる???」(←訳:はああ???)

 

 係わりたくない

 と強く思い、同時にまた、

 知っておきたい、

 とも思う燈真さん。

 

 戸惑いながら、父親の過去を探ってゆく事態に。

 

「どこにィ~あるゥのかなァ?」

「がるぐっるるる?」(←訳:誰が持ってるの?)

 

 その答えは……って、ええ、この先はもう土足禁止、

 ネタバレ厳禁ですから、

 お喋りすることは出来ませんが。

 

 著者・杉井さんの創意工夫、

 切れ味あるギミックは

 ミステリ好きさん必読!ですよ。

 

 はたして、原稿の所在は。

 燈真さんの想いの行方は。

 

 沸騰する数多の《?》をすっきりさせるためにも、

 ミステリ&エンタ作品好きな活字マニアさんは、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

 

コメント
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