先日宮崎翁からもう一冊の本をお借りしていた。
読み始めるとあっという間に読み終えた。
伊良子さんは元神戸新聞の記者さんです。
その祖父は有名な詩人、伊良子清白。
その清白に関して、10年ほど昔にわたしが書いた小文があります。
ここに書いた詩碑の写真です。
立派な詩碑でした。
さて『猫をはこぶ』、タイトルが思わせぶりですが、本の内容を表すものではありません。ただ、あったことの事実ではあります。
書かれているのは、死のこと、命のことです。
自分に縁の深かった人たち、母父弟、そして友人との別れ。さらにペットとの別れ。
そして自分の生の意味。清白のことも織り交ぜながら、心をこめて書かれている。
あとがきの「ペンを置いて」にこう書かれている。
「心深く死を想え。そして与えられた生命のかけがえのなさを実感せよ。東日本大震災の直後から取りかかったこの本を書き終えて、私は日々、そう自分に言い聞かせるようになった。」
いい本でした。