喫茶 輪

コーヒーカップの耳

池波正太郎の比喩

2018-11-19 13:45:55 | 本・雑誌
M病院の二か月に一度の受診日だったが、待ち時間に池波正太郎の『鬼平犯科帳』を読んでいた。
池波の小説が面白いのは当然として、いつも感心するのはその比喩。
今日はこんなのがあった。
《…声がかかった。爺いのような塩辛声なのだが、声の主は女である。女といっても七十をこえた凧の骨のような老婆である。》
「凧の骨」とはまた見事な比喩だ。
コメント
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