地理の部屋と佐渡島

2009年4月よりの佐渡単身赴任があけ、2014年4月より長岡へ。別れが絆をより深めた。今後ともよろしくお願いします。

ICF-5500

2005年01月30日 11時21分10秒 | 趣味と管理人から
スカイセンサーといえば、5900である。しかし、5600や5800を紹介したのだから、まずは5500も紹介しなくてはならないであろう。

 ラジオ工房ホームページで調べると1972年7月発売とある。すでに30年以上たったのか..。当時松下はまだワールドボーイシリーズの時代。同じ年にRF-868Dが発売されている。私がまだBCLという世界の存在も知らないころだ。(ただ、程なく知ることになるが..。)

 このころのラジオはまだ横型デザインが主流であった。11シリーズからスカイセンサーシリーズへと発展するソニーは、他社とのデザイン上の差別化を図ろうとしたのかな。とても良いデザインのラジオを世に出した。

 一方、その性能と機能はというと、従来の機種からの大きな発展性は見あたらない。ごく平凡な構成である。ダイヤルフィルム下のFMトランスミッターのスイッチが目立っている程度だ。だがこれも、すこぶる性能がよいのであれば、特筆する価値もあろうが、大した評判はない。デザインの先進性のみで受けようとしたのか..。

 とはいえ、やはりこのラジオの魅力はそのデザイン性にある。当時他社のラジオでも備えていた機能は最低限備え。極力コンパクトに仕上げる一方、スピーカーは大きく音響効果を上げようと工夫されている。
 上下2分割されたフロントマスク。本体右側のチューニングダイヤルは薄く、大きくはみ出しがないようにデザイン。それまでの11シリーズの、左右に飛び出す耳のようなボリュームとチューニングダイヤルによるソニー伝統のデザインとは大違いだ。実にすっきりとした感じを抱かせる。

 また、ポップアップアンテナも好影響を与えている。所有するラジオは、オリジナルアンテナではないので、トップ部分がでているが、オリジナルだともっと低く。アンテナ部の飛び出しはほぼ無い。スイッチ一つでポンとアンテナが飛び出すのはこれが最初か? だとすると、のちに松下が中波用バーアンテナを本体外部にそなえ、回転させるようにしたジャイロアンテナにも匹敵する工夫である。

 デザイン性が当時の若者達に受けたのであろう、BCLブームの草分けともなり、幅広く売れたようだ。定価は16800円であったという。当時としては安くはない金額だ。今でもヤフーオークションでは絶え間なく出品されている。ジャンクから完動美品まで色々ある。価格も程度によるので懐の事情に応じて入札できる。当方のものは、ラジオ工房から嫁入りしたものだ。アンテナのみオリジナルではないが、きちんと整備され嫁いできた。時折前触れもなく音が消える事があるが、その不具合も長い年月を経たこの機種の典型的パターンと聞く。そろそろ検診のための里帰りが必要になるかも知れない。

 なお、5600と5800は5500が世に出た翌年と、翌々年に相次いで発売されている。ソニーの攻勢がここから始まった感がある。

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