◎ラヂオの時間(1997年 日本 103分)
監督・脚本/三谷幸喜 音楽/服部隆之
出演/布施明 西村雅彦 戸田恵子 細川俊之 井上順 小野武彦 藤村俊二 近藤芳正 奥貫薫
◎ラジオ弁天
普通の主婦こと鈴木京香の書いた熱海を舞台にした漁師と女の小さな恋物語が、役者のプライドによるわがままやスタッフたちの気遣いとへつらいのために雪だるま式に大スペクタクルドラマに変貌していく。
その滑稽さを皮肉たっぷりに描いた物語なんだけど、この時代の三谷幸喜の作品は、なんとも物語のおもしろさが凝縮されてる感じがして好いね。
でもこういうのってふしぎなもので、狂言回していうか、主人公であるはずの唐沢寿明がまともな分、めちゃくちゃな設定と行動の脇役たちの方がめだっちゃうし印象にも残っちゃうのなんといってもいちばんの皮肉なんじゃないかって気がするんだよな。