☆ロッキー(1976年 アメリカ 119分)
原題/ROCKY
監督/ジョン・G・アビルドセン 音楽/ビル・コンティ
出演/シルべスター・スタローン タリア・シャイア バート・ヤング カール・ウィザース
☆種馬の成長
何度見たか…。
でも、あらためて見ると、ロッキーはシリーズの回を追うごとに頭も良くなってるんだよね。馬鹿だから夢も見られたし感動できたのかな~と今更ながらおもっちゃう。
なんにせよ、スタローン本人も含めて、人生の崖っぷちに立って切羽詰まった人間のちからは凄いものがあるんだね。
ま、そんな教訓的なともかく、ぼくはこの映画は封切のときには観ていない。
ボクシング映画だっていうだけで、観る気がしなかった。だから、高校時代の友達が「ロッキー、おもしれえ」とか騒いでも、ちっとも観る気がしなかった。
中には、例のごとく、生卵をいくつもいっぺんに呑んで、夜明けの町(うちの高校では港だったが)をジョギングするっていうシーンの撮影までしたやつがいたけど、ぼくはまるで興味が湧かなかった。
実際、当時の高校生や大学生は、この国のそこらじゅうで、ロッキーのトレーニング場面を自分たちで撮影してた。とくに、演じるやつは完全にロッキーにいかれてた。
ぼくはといえば、よくまあ恥ずかしげもなくそんなことができるなと斜に構えてた。
そんなこともあって、初めて観たのは大学生になってからで、池袋の文芸坐で『ロッキー2』と2本立てだった。これが大変で、涙が出てきて困ったものだ。
ところが『ロッキー3』は封切で観たかといえば、結局、名画座だった。封切りで観るようになったのは『ロッキー4』からで、それ以後はずうっと封切りだ。なぜかっていえば、名画座がなくなっちゃったからだ。ロッキーの成長と共に時代も移っていくんだね。