◇訣別の街(1996年 アメリカ 111分)
原題/City Hall
監督/ハロルド・ベッカー 音楽/ジェリー・ゴールドスミス
出演/アル・パチーノ ジョン・キューザック ブリジット・フォンダ マーティン・ランドー
◇時代の変転
ついに新旧交代の時が来ちゃったのかな~とおもってたけど、やっぱり考えてみれば、主役はアル・パチーノだわね。
正義感の補佐官ジョン・キューザックは狂言回しというのか、旧態依然とした政界の汚職を調査していくことで、事件の全貌とその黒幕になってるパチーノを浮き彫りにしていくっていう役割を演じてるわけだから。
なので、いったんはパチーノがついに脇役に回ったかと感慨にふけったけど、結局はそうでもなかったかな、と。
ただ、政界汚職にが挑み、恋愛も絡み、師弟の決着をつけるという、なんとも極めつけのハリウッド物なので、パチーノが出演してなかったら、まちがいなくキューザックは看板だったんだろう。
けど、人間のオーラってのはやっぱり凄いもので、アル・パチーノが壇上で演説をはじめると、その台詞回しや視線の投げ方、要するに一挙手一投足に惹き込まれる。
これは、ほんと、たいしたものだわ。長年つちかってきたオーラなんだろね。