Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

京都暮らし165. 紅葉回想・時間のデザイン

2009年12月06日 | Kyoto city
 一昨日の長楽寺の画像をアップさせた。二日程雨が続いていたので、もう紅葉も随分落ちたことだろう。だから回想編と言ったほうがよいと思われる。
 今年は、少し意欲的に紅葉を徘徊した。美しい風景に触れてみたいとする、ランドスケープデザインの立場からの好奇心があった。徘徊先がすべて神社仏閣であったというのが、京都らしい。その神社仏閣に全国から、そして世界から人々がやってきた。私から見れば、宗教施設がこれほど集中して注目される季節というのも珍しい。
 というのも、デザインの立場で宗教施設をつくるという機会は大変少ないからだ。そう考えれば京都の紅葉徘徊は、不思議な現象だと思う時がある。そこには、私達のデザインとは異なり、長い時間の中で熟成されてつくられてきた風景がある。
 日本古来の庭園デザイン書といってよい「作庭記」以来の多様な技法が散りばめられた神社仏閣の庭園は、典型的な時間のデザインである。季節の変化に応じ樹種や周囲の風景の変化を意図ししてつくられてきた庭園である。つまり変化することを前提とするデザインといえる。それは変化することを嫌う現代建築デザインとは、全く異なる立場であろう。そんな風景を追いかけるために、カールツァイスのレンズを持って徘徊していた。
 いささか、まとめらしいことを書いて時間のデザイン探索徘徊の結論としておきたい。

京都市・長楽寺
Fuji FinepixS5pro,Carl Zeiss Makro Planar f2/100mm,ZF.
シャッター:1/250,絞りf2.8,ISO100,-1/3補正,カラーモードF2.
コメント
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