Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

京都暮らし187. 変わらない記憶

2009年12月28日 | Kyoto city
 ラジオの深夜放送を時々聞いている。これがなかなか捨てがたい味がある。パソコンの仕事にラジオの音声が、大変心地よう。それに久しぶりに思い出させてくれるいわゆる懐メロもあり、よけいに聞き入ってしまう。
 そんな時に年賀状を書いている。同窓生の顔を思い出す。あいつ大学時代から変わらんなぁーと思いながら書いている。そういう私もあまり変わらないのだろう。
 どういうわけか大学時代の同級生は、みんな学生時代の面影を引きずっている。もちろん頭は禿げ上がっている輩もいるが、それでも顔を見ると、学生時代の面影の方が先に目について見ている。
 若い時を知っている場合は、見知らぬ人を見るのとは目のつきどころが違うらしい。叔父さんだなと思う前に、昔の面影を探そうとするし、そういう見方が優先されるのだろう。
 深夜放送といい、同窓生への年賀状といい、過ぎ去った時間の長さを忘れさせてくれる不思議な作用がある。というか、長い時間が過ぎ去ってもあまり私達の人生が変わらなかったのかも知れない。平和な時代が続いていることもあり、そんなに有名人を輩出したわけではなく、アートやデザインを引きずった人達のそれぞれなりの結果、それもあまり他と変わる事のないライフスタイルで、社会の一端を支えながら生きてきたのだろう。人間の一生なんてアッという間の、一瞬に過ぎないと痛感する無常観に思いが及ぶ。だから今という時間を大切にしたいのかもしれない。
 そんなことを思いながら昨日は、あまり昔と変わらない街で、ラジオ放送を聞きながら年賀状を書いていた。

京都市,巽橋界隈,撮影日2009年12月25日.
Fuji FinepixS5pro,AF MICRO NIKKOR60mm,f2.8.
シャッター:1/100,絞りf3.5,ISO1600,カラーモードF2.

2009年12月28日月曜日


 
 
コメント
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