アチキの元旦は、夜勤明けで寝ている翠を残して、寒風をついて郊外のスケッチにいそしんでいた。寒いところが好きなわけではないが、やはり寒い風景は見たいという欲望に突き動かされて・・・。
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翠は年末から病院の夜勤が続いている。
同僚の中には故郷へ帰りたい看護師がいるので、小樽が故郷の翠が出勤をかってでている。アチキも、それでいいですよといってる。今日で三日連続夜勤の最後だ。元旦を過ぎれば里帰りした看護師達も戻ってくる。そんなわけで元旦の日の深夜勤務が続いている。
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毎日シフトが組まれているから深夜勤務の顔ぶれが変わることは少ない。だから深夜の休息タイムに晃子さんとトシコさんがやってきた。
晃子「深夜勤務は財布に要注意だよん」
トシコ「あら30万のお布団でも買ったかしら・・・」
晃子「R125RS!。BMW!!」
翠「バイクかったん!?」
晃子「先日!、深夜勤務明けに、お店のお兄さんと話していたら・・・。YAMAHAでよかったのにーーー」
翠「今日雪だよ!!!」
晃子「まあ転がしてある。トシコさんは婚約指輪に散在したかなぁー・・・」
トシコ「それは理性が働いたけど、でも・・・中古マンション買っちゃった」
翠「それ、どこ!?」
トシコ「花園のクレアヒルズ!」
翠「公園通り!、市役所の近くじゃん・・・」
トシコ「深夜勤務が明けてアパートに帰ったら、パパからこんなのがあるよってメールが来たの。私、眠いから思わずそれ買っといてっていっちゃった」
晃子「中も見ないで!?」
トシコ「そう、どんなん、この中古マンション!?」
晃子「小樽のタワマンだよん・・・」
トシコ「上の階っていってた」
翠「街が一望できるよん」
晃子「理性的なアチキがいるから、翠は散在しなかったよなぁー」
翠「えへへ!、夜勤明けでさあ海岸通りのホテルのスィートルームを予約しちゃった。今日が深勤最後だからホテル直行!!!、アチキが夕べからチェックインしているからさぁー・・・」
晃子「みんな夜勤明けに散在しちまったか・・・」
(*^▽^*)
さてお客さんからお呼びがかかった。
残り仕事を頑張りますか・・・。
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ひ弱な都会人であるアチキに、この気温は冷たすぎる。ほどほどにして暖かいホテルで湯船に浸かろう。今夜は描き賭けのスケッチの着彩でもしてすごそう。夜勤の仕事が終われば明朝翠がやってくる。
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元旦の小樽は雪、そして晴れ。
お正月の風景としては上出来!、だけど猛烈に寒い!!。