京都新聞連載の小説「春かずら」が22日に終了。23日より、新連載「サチ子」が始まった。江戸時代の小藩における、藩士・道場・お寺・町人などなど、関わり合いのある人々の暮らしの中で、父が盟友に殺められたことから、仇を討とうとする主人公が中心になり、なぞ多き人間模様・心理・自然風景の移り変わりが事細かく書かれていた。作者、澤田瞳子氏のものごとの奥深い見方、表現、特に正しい日本語の言葉使いが気に入り、毎朝、新聞を読むときには心ウキウキしながら読んだ。お殿様に忠実な藩士・人々の生き方に納得できない人物がごく少数であるがいたことが興味深いものとなった。