バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

何がなんだか…

2010年05月23日 23時02分36秒 | バス運転士

お昼過ぎの某駅発、順調に進んで行ってある交差点を左折… と思ったら、なぜか車が右車線だけに並んで詰まっていた。私は「こんな時間に何だ!?」と思って左方向を見ると、バス停のすぐ先の左車線にバスと乗用車がハザードランプを点けて止まっていたのである。

バス停に立っていた一人の上司が手招きをしたので、乗降客はなかったけれどバス停で止まった。すると上司は前方に止まっているバスから私のバスまで数名の乗客を案内してきて「一言お詫びしてな…」と言った。私は「はい…」と返事をして、すぐに発車したのはいいけれど… 何が起こったのか分からない私は、何をどうお詫びすれば良いのか分からなかった。

考えがまとまらない内に降車ブザーが鳴り、私はバス停で止まるために減速して… 「お詫び… 何を… お詫び… 何だかわからないけど…」と頭の中でグルグルと回って、結局いつもの台詞に加えて「大変ご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした」とだけ言った。

その後、信号待ちしている時に、一人の男性が“助手席”までやってきて「いやぁ… 30分も遅れちゃったよぉ…」と言った。私は「あ… 先程の… 申し訳ございません」とだけ言った。すると、彼は事の成り行きを話し始めたのだが、信号が青に変わってしまったので、私の耳には入って来なかったが…

彼は怒っているというよりも“何が起こったのか誰かに話したくて仕方がない”という感じだったこと、怪我人が出たとかいう話ではなかったこと… それで、何だかモヤモヤしていた気持ちが少しだけ晴れた。