あるバス停から一人の男性が乗った。雨が上がってから既に数時間… 彼はコンビニで売られているようなビニール傘を持っていた。
そして、運賃の支払いをするために、Gパンの右後ろのポケットから財布を抜いて小銭を取り出し… と、その前に! 持っていた傘が邪魔だったので、サッと左脇に挟んだのである。
が、彼の脇に挟まれた傘の先が45°~50°くらい上を向き… 私の眉間に照準が合ってしまったのだ。木材などを積んだトラックの後ろに止まると、その木材の先端を見ることができない私にはツライ状況であった。
よくよく考えてみたら、私は怖いものだらけである。先端、高所、暗所、閉所、犬、雷、プール、レバー… どれも「平気だ」とは言えない。が、病院で診察を受けなければならないほど深刻でもない。すべて私らしく… 中途半端である。