バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

乗車拒… 否、乗車辞退!

2016年01月15日 23時00分01秒 | バス運転士
ある始発停で発車時刻まで30秒となった時… 1人のおばぁさんが駆け込んで「お願いします」と言いながら、フリーパスが入っていたであろう“空のケース”を提示した。すぐに私が「ん?」という顔をしたので、おばぁさんはケースを二度見… 「あれ!?」と言いながら、カバンやポケットの中を探し始めた。

しかし、フリーパスが出てくる気配はなく、「途中で落として来ちゃったのかなぁ… すいません、やっぱり降ります」と言って、地下鉄の出入口の方へ戻って行った… 一瞬、「このまま降りずに粘られたらどうしよう?」と思ったけれど… 落ち着いて状況判断の出来る人で良かったぁ~!

また、あるバス停で止まって中扉を開け、1人のおばさんが降りた時… ちょうど通りかかったお爺さんがいたので、私は「どうするのかな?」と思いながら前扉も開けた。すると、お爺さんが前扉に近付いて来たので、「そうだよねぇ~ 目の前にバスが来れば乗るよねぇ~」と思った。

そして、お爺さんはフリーパスをポケットから… いや、カバンから… いや、何もないところから… 出てくるはずもなく、「ん? ん~~~ やっぱりいいわ。歩いて行くで!」と言ったのだった。うん、まぁ… そこから終点まで比較的短い2区間だし… もともと歩くつもりだったみたいだし… お爺さん、健康で長生きしてねぇ~ また来世~!