バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

アホ運転士は左利き!?

2016年01月24日 23時39分20秒 | バス運転士
朝9時台の某港行き… バスは時間調整停車しながら順調に走っていた。そして、路線途中にある踏切の遮断機が下りたので、私のバスはマイクロバスの後ろで止まった。そのマイクロバスには… 頭しか見えなかったけれど、15~16人の子供(小学校高学年?)が乗っているようだった。

しばらくして遮断機が上がったのだが、少し前進したところで再び遮断機が下りてしまい、再び私のバスはマイクロバスの後ろで止まっ… た、その時! 最後部の座席に見えていた頭の1つがこちらを向いたと思ったら、恥ずかしそうに小さく手を振ったのである。私は「その相手は私でいいのか?」と少し迷いながらも、すぐに小さく手を振った。

すると、今度は元気よく手を振ってくれたのだが… こういう場合… 当然の流れとして… 最後部に座っていた4人全員が気付いて手を振り始めてしまい、私は嬉しいやら恥ずかしいやら… それでも「期待に応えなければ! しかも全員“女性”だし!」と、勇気を振り絞って(彼女たちの20年後を想像しながら)左手を降り続けた。

その後、車が動き出して一旦は離ればなれになったものの、すぐに赤信号で追い付いて手を振り合い… 途中で間にマイカーが入って「遠くなったから諦めるかな?」と思ったけれど、それでも手を振ってくれたり… そんなことを繰り返している内に、私の中の“マンネリ打破魂(なんじゃそりゃ?)”が芽生えてしまった。

そこで、彼女たちからの5~6回目の手振りに対して、左手で“♪小さく投げキッス~ ”をしたのである。すると、彼女たちの声は聞こえなかったけれど、予想以上の“ざわめき”が起こり、全員が座席の陰に隠れてしまったのである。しかし、すぐに顔を出して再び手を振り始め… その騒ぎに気付いたのか、人数が5人に増えていた。

そして、一人一人の顔を見ながら手を振っていたところ… やはり声は聞こえなかったけれど、その中の1人が「最初はグー、ジャンケンポン!」とやり始めたので、何とか合わせようとしたのだが… タイミングが合わない内に信号が変わり、その後は追い付くことなくサヨウナラ… また20年後に会おうねぇ~!(20年後のオマエは… 閻魔様が“仮出所”を認めてくれればいいけどな。それとも“脱獄”して来るのか? ハハハ…)