朝、あるバス停を発車して、上り坂をブ~ンと… その時、すぐ左の歩道を歩いていた2人の小学生が、私に向かって手を振ってくれた。
が、私はギアチェンジ中… 手を放すことができなかったので、反射的に軽く会釈した。すると、なぜか2人は笑いながら手を振り続けていた…
その直後、2人の後ろを歩いてきた小学生2人も手を振ってくれた。今度は、私がギアを入れた後だったので、私は左手を振った。
さらに、その後方に十数名の小学生が歩いてきていたので、私は左手をスタンバイさせながら「何か声を掛けらても応答できるように」と、マイクのスイッチを車外に切り替えた。
しかし… その十数名はバスの方を見ることさえなかったのである。誰一人として… ま、まぁ… そんなもんだろう。
それから3時間ほど経った頃… あるバス停からお婆さんが乗って、右手に持ったフリーパスを私に見せた。続けて乗ったお爺さんが、左手に持った“腕時計”を私に見せた。
それも、文字盤をキッチリと私の方へ向けていたので、私は「何か意味があるのだろうか?」と考えながら、その腕時計をジッと見て… 一瞬、時の流れが止まったように感じた。
数秒後、お爺さんは「あ、ごめんごめん」と言いながら、慌ててポケットに右手を突っ込んでフリーパスを取り出した。お爺さんも私も、ただ笑うしかなかった…
それはそうと、気になるのは腕時計… 孫からの誕生日プレゼントで、自慢したかったのか? バス停に落ちていたので、運転士に渡そうか迷っていたのか? それとも… その腕時計を質に入れに行くところだったのかな? ハハハ…
朝、テニススクールへ行って80分のレッスンを終えて「さぁ帰ろう!」と思っていたら、「もう帰るの!?」と職場仲間から声を掛けられた。その人は、私と休日が異なるのだが、有給休暇の取り方などによって会うことがあるのだ。
私は午後にも80分のレッスンを受ける予定だったので、「さすがにキツイかも」と迷ったのだが… 受講生が彼を含めて3名しかいなかったので、「4人いた方がいいかも」と思ってレッスンを受けた。
一旦帰宅して昼食を取って… 午後に再びテニススクールへ行って80分のレッスンを受けた。しかし… というか案の定、体が重くて重くて… 足が出ない動かない… 集中力も欠如して… もうヘロヘロであった。
ウインドブレーカーなどを持って「さぁ帰ろう!」と思ったら、顔見知りのお母さんから「こんにちは。これから… もう一回受けます?」と声を掛けられたが、さすがに「いや、もう…」と笑いながら辞退した。
そういえば昨日… 一年以上もほったらかしだった虫歯の治療が終わった。すると先生が「できれば歯石の掃除をしたいので、次回の予約を取ってもらいたいのですが…」と言った。私は「はぁ… まぁ… そうですねぇ…」と答えた。
精算後、次回の予約を取って… 女性歯科助手から「定期的に通ってもらった方が…」と勧められてしまった。私は「いやぁ… なかなか… そうでしょうけど… 次回もドタキャンしたりして!?」と冗談半分で言ってみた。
が、実は… そういう時の私は「定期的に通うことにしようかなぁ~」と思っているのである。あ~ぁ、またまた“女性の営業トーク”にフラフラと… まぁ、本当に嫌なことは断りますけどね!(いやぁ… そうかなぁ… 怪しいもんだなぁ…)
この何か月間… 「モニターチェックシートの点数が悪いから、もっと頑張りましょう!」という面接がない。低評価運転士の私にしては珍しいのだが… 毎月2~3枚あるチェックシートの中に1枚だけ“ギリギリセーフの点数”があるだけのことで、決して褒められるものではない。ただ、その1枚のモニターに「感謝!」である。なんちゃって…
さて、今回も先月分のチェックシート2枚を受け取ったわけだが… 点数が悪い方のシートの印象欄に「まだまだ余裕があると思う」という意味のことが書かれていた。だから「もっと喋れ!」と言いたいのだろうが… 私は「そんな余裕ねぇよ!」と思った。特にバスレーンくねくね路線では、以前にも書いたように「ひぇ~っ!」の連続なのだ。
それにもかかわらず、“余裕だぜぇ~♪”と見えるように“必死こいて”仕事をしているのである。バスの運転士が“余裕なく”アタフタと運転していたら、乗客は不安で仕方がないだろう。だから、私は「余裕があるように見えたならば、それはそれで良いことだ」と思った。
しかぁ~し! ここで一つ言わせてもらうならば… もしも私に余裕があったとしても、そこで「もっと喋れ!」とはならないと思う。なぜ、余裕があったらダメなのか? 余裕を持ってバスの運転をしてはいけないのか? 私はF1レーサーではない。命を削ってコンマ何秒を争うような運転をする仕事ではないのである。
あの手この手で運転士の“余裕”を奪っておきながら、「事故が多い」「苦情が多い」「ボケが多い(それは私だけか!?)」と言われても… というのは“能力の低い”私の遠吠えである。実際、しっかりと出来ている“能力の高い”運転士がたくさんいるのだから… 近い将来、みんながサッサと出世して… 上司が100人、運転士は私1人になったりして!? ハハハ…
朝6時半過ぎ、ある交差点を左折して、広い国道に出たところ… 大型トレーラーが中央分離帯に頭を向け、道路を完全に封鎖する形で止まっていた。そして、そのトレーラーの向こう側に止まっていると思われる車の赤色灯が、道路沿いの建物に反射していた。
私は「ゲゲッ! 事故か!? とりあえず営業所へ電話しなければ…」と思った。が、すぐにトレーラーがバックし始めたので、私は「あぁ~、良かった。警察が“邪魔にならないように”誘導してくれているんだ」と思った。
しかし、そうではなかった。トレーラーはそのままバックし続けて、某運輸会社の敷地に入って行ってしまったのである。私が「???」と思っていると、トレーラーの陰で見えなかったパトカーと、その前に止まっている軽自動車が現れた。
歩道上では、2~3人の警察官と一人の男性が何やら話し中… 信号無視で捕まったのか、不審車両として職務質問されているのか… いずれにせよ「警察24時ではないか!?」と思った私は、ついついテレビ局のカメラを探してしまった…
残念ながら、そこにはテレビ局のカメラはなかった。しかし、もしもテレビ局のカメラがあったとしても、下手なことはできませんけどね。だって、運転士は常にドライブレコーダーの“車内カメラ”で撮られているから…
夕方のA駅… バス乗り場に一人の女性がやってきて「○○には何時に着きますか?」と言ったので、私は運行カードを見ながら「え~っと… 6時(18時)25分の予定です」と答えた。すると、彼女は「もう少し早く着きませんか?」と言ったのである。
私は「バスに対して“早く”とな!? タクシーじゃないんだから…」と思いながらも、「そうですねぇ… 終点の手前まで順調に行けたとして… それでも5分も早くはならないでしょうねぇ… ひょっとすると、逆に遅…」と答えていたのだが、彼女は「乗ります」と言って運賃箱に200円を入れた。
バスは順調に走り、途中のB駅では「発車時刻まで1分ほどお待ち下さい」と言えるくらいだった。すると、彼女が運転席の横まで来て「ここから地下鉄で行った方が早いですかねぇ?」と言った。私は「早い」という確証が持てなかったので、「その方が“確実”だと思います」と答えた。少なくとも渋滞はないという意味で…
その後もバスは順調に走り続け… 結局、終点の○○には“予定よりも2分早く”到着した。私は「まぁ、そんなに深く考えなくても地下鉄の方が早かったに違いない」とは思いながらも、ずっと気になっていたので調べてみた。
彼女がB駅で地下鉄に乗り換えた時刻… 改札口まで走って行けば、バスよりも10分ほど早く○○に到着する電車に乗れている。歩いて行っても、その3分後の電車に乗れただろうし… 少し迷ったとしても、7分後の電車に乗れたはずである。つまり“早さ”については正解だったのだが… バスのみ=200円、バス+地下鉄=430円なり。
いや、それよりも… バスに乗ったA駅から電車と地下鉄で行っていれば、6時5分頃には○○へ到着して、運賃も180+200=380円だった。最初は「バスならば安く早く行ける」と思っていたら、そうそうウマい話はなく… 結局“高く遅く”なってしまったようで…
皆さん、バスに「早く」なんて求めないで下さいね。よろしくおねがいしますぅ…