平成6年に、私のいとこという人から突然電話があり、
「道路ができるので、土地を手放すに当たって、
その土地の権利を放棄してほしい。
書類送るから書いてくれ」と。
また、今日、その時と同じような手紙がきて
実は私、妹と母が違うんです。
高校3年の時、教室で
受験の書類を提出する順番を待っていた時、
その書類の中にあった、
戸籍抄本だったか謄本だったか忘れたけど、それを見て、
父が離婚し、再婚して、
私と妹は母が違うんだと言うことを初めて知った。
育ててくれた母はとても厳しい人で、
当時、テレビなどでよく耳にした継母、
自分もそうじゃないかと、冗談に思っていたことが
事実だと知り、とてもショックで、
教室で泣いたことを今でも覚えている。
そう言えば、小学校に母と違う母親という人が尋ねて来たり、
祖父が、
「お前の母親は産後の肥立ちが悪くて亡くなった」と言ったり、
その時は「おじいちゃん、変なことを言うな。
お母さんいるじゃん」と思っていたけど、合点がいった。
学校から家に帰って、
事実を知ってしまったことは
おくびにも出さなかった。
生前母からも、存命の父からも、
未だに、きちんと事実を話してもらっていない。
いろいろ聞きたいと思うけど、聞かれた父は辛いだろう。
平成6年の時、『相続関係説明図』というものが
送られてきた。それによると、
実母は長女で、弟が4人、妹が1人いたよう。
すぐ下の弟に1男(電話してきたいとこ)2女があり、
その他の4人は結婚せず、子どももいなかったよう。
実母も再婚した相手との間には子どもがなかったよう。
遺産というのは、祖母名義のもので、
実母が亡くなっているので、
その子どもである私に相続の権利があるのだと。
私の知らない事とピンとこず、即、遺産相続を放棄した。
しかし、だいぶ経って叔父(父の弟)に話したら、怒られた。
「おまえの母親が、おまえのために残してくれた物を」と。
今から思うと、もったいないことしたなと
この時、初めて知ったのだけど、
私の名前の一字は、
実母の名前の一字をもらったのだということを。
実母のお墓参りがしたく、いとこに聞いたが
どこにあるかわからないという。
仕事をリタイアしたら、是非、探しに行こうと思っている。
さて、今回は、
当時、存命だった一番下の実母の弟が亡くなり、
独身だったため、子どもが無く、
貯金の名義書換に同意してくれというもの。
名義を書き換えないと貯金が下ろせないのだと思う。
貯金を「葬儀全般の経費に充当させたい」とのこと。
私としては全くかまわないんだけど、
前回の事があるので、
今度は叔父にちゃんと相談しよう。
何だか、私のルーツを知りたくなった。
実母が育った土地を巡ってみたくなった。