午前6時の気温はプラス18度。
曇り空のお天気でござる
ご当地、ずんずん涼しくなってきております。
エアコンも8月初旬に使ったっきりで、ここんとこ、さっぱり動いておりません。
北海道は「お盆を過ぎたら秋」ってことでござる。
さて、
きのうの終戦記念日、天皇は全国戦没者追悼式で初めて「先の大戦に対する深い反省」を述べられた。
「初めて」というのがポイントだ。
政治的な発言は憲法上できないけど、平和に対する想いは強くお持ちの天皇ゆえ、安倍政権に対するけん制とみるのが正しいような…
第2次大戦では、日本兵230万人が死んでおりますが、その70%近くは「餓死」でござる。
こんなおバカな死に方をした戦争は、世界史についぞ見かけない。
アメリカ軍が「自殺攻撃(Suicide attack)」と呼んだ「バンザイ攻撃」ばかりを繰り返したアホバカ戦争でもござった。
中には、硫黄島での戦いを指揮した栗林忠道中将のような優れた指揮官もいましたけどね。
有名なのは、何遍も三遍も書きましたけど、なんといってもインパール作戦。
これを指揮した牟田口廉也のおかげで、8万6000人の兵士は、わずか1万2000人に減ってしまったという。
7万人を超える死者のほとんどが、あ然ぼう然の餓死でござる。
作戦終了時に牟田口はこう述べたという。
「諸君、佐藤烈兵団長(佐藤中将)は、軍命に背きコヒマ方面の戦線を放棄した。食う物がないから戦争は出来んと言って勝手に退りよった。これが皇軍か。皇軍は食う物がなくても戦いをしなければならないのだ。兵器がない、やれ弾丸がない、食う物がないなどは戦いを放棄する理由にならぬ。弾丸がなかったら銃剣があるじゃないか。銃剣がなくなれば、腕でいくんじゃ。腕もなくなったら足で蹴れ。足もやられたら口で噛みついて行け。日本男子には大和魂があるということを忘れちゃいかん。日本は神州である。神々が守って下さる…」
「食うものがないから戦争はできない」として撤退した至極まっとうな指揮官を非難しておる牟田口、ムチャクチャでござる。
この佐藤中将自身は、軍法会議で撤退の是非を論じることを望んでいたが、「心神喪失」状態だったとされて、予備役となったという。
アホな指導者のおかげで大量の餓死者を出してしまったにもかかわらず、旧日本軍はこのとんでもない作戦の事実を隠ぺいしたのでござる。
牟田口自身はというと、ちゃんと食事をしておるわけで、たいした元気だし、戦後も生き残ったが、兵士へのお詫びは死ぬまでしなかったという。
けれど部下の兵士はというと、食うものもなく、次々餓死でござる。
これって、自分は安全なところに身を置いて、若い自衛隊員に死ぬ危険を賭して外国へ行けという指導者と、どっか似てはおらんかね。
深い反省を述べられた天皇が危惧するのは、やはり安保法制でござろう。