グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

夏の夜の虫探し

2010年07月04日 | 
一昨日の夜、スタッフ勉強会で虫ウォッチングをしてきました。

方法は、まず店のデッキにライトトラップ用の白いシーツをたらし、
その後動物園から店まで車で移動し、トイレや自動販売機を全てチェック、
最後に店に戻ってシーツについている虫を観察するという,とても効率の良い方法です!

全行程2時間。写した写真は90枚。
いや~、実に色々な虫が現れました。

今回はその中の一部を紹介します。

まずはトイレにやってきた虫たち。
タカラダニを体にくっつけてちょっと困ったような(?)フタオビミドリトラカミキリ。

寄生する植物がアカメガシワ、クサギ、オオバヤシャブシ、スダジイ、等のようですから大島では食べるものに困らないでしょうね。
フタオビミドリトラカミキリは海流によって分布が広がった種類で、房総半島が北限だそうです。

願法が大喜びしたムネアカセンチコガネのオス。

ツヤツヤした美しい虫でした。
動物などの屍骸を餌にしているそうです。

チャバネアオカメムシ。

広葉樹からスギまでさまざまな植物から汁を吸う、大島ではよく見かけるカメムシです。
桜やクワが大好物だそうなので、島の子どもたち(大人も?)のライバルですね!

羽根が透けているスカシエダシャク。

翅の向こうにトイレの壁が透けて見えてます。
昼間これで枯葉の上にでも止まられたら、まるでわからないでしょうね。
南の方に住む蛾で関東南部が分布の北限なのですって。

次に自動販売機にやってきていた虫たちです。
圧倒的に蛾が多いです。

なかなか複雑な模様のシロテンキノメイガ。

ジックリ見ると綺麗ですが、1cmちょっとと小さいのであまり知られていないかもしれません。
普通種だそうです。

透明な翅がとても美しいマエアカスカシノメイガ。

ペットボトルに飲み物が入っていたらその色が透けて見えたことでしょう。

カイコの先祖に一番近いと言われているクワコちゃん。

「こんな縫いぐるみあったら買っちゃうかも!」
「買う買う~!」
好みの似ているスタッフなのでした。


自販機前の水溜りに浮かんでいたクサカゲロウ。

はかなげな美しい虫です。
水溜りから脱出できるのでしょうか?

幼虫はアブラムシの屍骸を背負ったままアブラムシに忍び寄り、捕食するツワモノです。
幼虫の姿を知りたい方は6月10日の日記をご覧下さい。

今回何匹も見かけたチャドクガ。
交尾中でした!

大きいほうがメス、黒い小さいほうがオスです。
チャドクガは成虫でも毒針毛を持っているそうです。皆さん素手では触らないようにしましょう。

店に戻ってきたら、シーツに色々な虫が付いていました。

ニイニイゼミ。

とても人懐っこく(?)私の背中に張り付き、他のスタッフに受けていました。

以上、まだまだ出たのですが今回はこの辺で。

夏の夜の虫探し、かなり楽しいです。

もし皆さんが、夜のトイレや自動販売機に張り付くカメラを持った人間達を見かけたら、
それは私たちかもしれません。
ぜひ仲間に入って、一緒に虫を探しましょう~。

(カナ)



コメント (2)
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