グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

マメコガネとアカテガニ

2010年07月11日 | 
今日は、ここ数日で出会った生き物の中から、印象深かったものを2つ報告します。

一つは、出会う回数がダントツに多いマメコガネです。

きっと野山を歩くことが好きな方なら、何度か目にされているのではないかと思います。
マメ科やブドウ科の植物を好む、1cm位の小さなコガネムシの仲間です。

1匹でいるよりも何匹か集まって同じ葉を食べていることが多いので、
葉がボロボロになっていて気づくこともあります。

昨晩はシチトウエビヅルの葉の上に8匹も集合していました!

内2組は交尾中、残り4匹は我関せず・・・。

この時は夜でしたが昼でもしょっちゅう交尾しています。
ジックリ見ると光沢のある体をしていて、とても綺麗です。

翅はツヤツヤした渋い赤色で…


胸も輝くような深緑です!


ところでこのマメコガネ君、幼虫時代はムカデや蟻やゴミムシに、
成虫の時は鳥やムシヒキアブなどに食べられる上、
土壌中の細菌にも寄生され、数が調整されているようです。

でもアメリカでは、天敵となる細菌がいなかったために大発生して食物に被害を与え、
「ジャパニーズビートル」と呼ばれて恐れられているとか…。

どうやらマメコガネは故郷の日本でよりも、アメリカでのほうが有名なようです。

さて、本日2つ目の生き物は…。
昨日の夕方、海岸近くの道路を歩いていたアカテガニ君です。

広い道路を横断中。


近づいたら鋏を振り上げて威嚇してきました。(その瞬間は撮れませんでしたけど)

なかなか強そうです。

同じ日の夜9時ごろ、ナイトツアーのお客様を案内していた鴻池と浜で合流したら、
道路にこのアカテガニがたくさん歩いていたという情報をもらいました。

アカテガニは普段は海の近くの森や草原で暮らしていますが、
夏の大潮の日没にあわせて集団で海に入り、子どもを海に放流すると言われています。

鴻池の撮った写真には卵を持ったカニが写っていましたし、昨日は大潮だったので、
カニ達はまさに海に出産に向かうところだったのかも知れません。

海に入っていくカニを見たくて、カニが歩いていたという現場に向かいましたが、
1時間ずれてしまっただけで、カニは1匹もいませんでした。
波打ち際は結構波立っているし、諦めました…残念~。
来年は忘れずに見に行かなければ!

さて、最後の写真もアカテガニです。

さかさまから写真を撮ったら、頭を掻いて笑っているように見えたもので…。


(カナ)





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