グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

風、雨、霧のツアー

2012年05月03日 | ツアー
今年のゴールデンウィークは本当に雨が多いです。この2日間ツアーで3回同じコースを歩きましたが、1回目は強風&大雨、2回目は大雨、3回目は霧雨~濃霧でした。

歩いたコースはカルデラ内の、森~溶岩流へ抜ける1本道。大雨でも傘をさして歩けそうなこと、森の中は横殴りの雨は降らないこと、などから選んだコースです。

強風が予想された昨日は、出発前にホテルの玄関内でコース説明。

店にあった上下の雨具、長靴、傘をかき集め、全員完全武装で出発しました。

歩き始めはみんなで、ハチジョウイヌツゲの実などを味見する余裕もあったのですが…

森を抜けて草地に出たとたんにゴオ~っと風が唸り、横殴りの雨が吹きつけてきました。
…やっぱり(^_^;)

「どうしましょう?溶岩流まで行きますか?」私の問いかけにお客様からは「せっかくここまで来たのだから行きたい。」とのウレシイ返答がありました。「では、行きましょう~!」

傘を盾の代わりに横に構え、「ウワ~!スゴイ風だ~!」と叫びながら(たぶん一番叫んでいたのは私ですが・笑)溶岩流までたどり着きました。

長く思い出に残りそうなシチュエーションです(笑)

帰りの樹海でお客様が、以前もこの日記に載せた“謎の泡”を発見。
泡のでき方を見ることができました!(^O^)

木を滴った水が、ちょっと木がくぼんだ場所まで来ると急にプクっと一粒の泡になり、それがどんどん重なっていくのです。泡のできる理由が、木の形状なのか、何か物質が出ているのかはわかりませんが、木の幹を伝う水が消えない泡をつくりだしていたことだけはわかりました。

木の幹のある1点からプクプク泡ができてくる瞬間は、まるで手品か何かのようですごく面白かったです(^O^)

さて、今日の午前中です。
風はかなり弱まりましたが、大雨でした(^_^;)

水はけの良いはずの大島の道には、こんな大きな水溜りが…。

こういう時に、長靴は強いです!

雨もだんだん弱くなり、少し余裕が出てきました。
「犬がお祈りしている方向に、三原山があるんですよ~」ということで…

みんなでイヌと一緒に“祈りのポーズ”

樹海の中のコース上にも、所々に水溜りができていて、まるでジャングルクルーズでもしている気分でした。(船じゃなくて歩きですけど)

「え?こここんなに水はけ悪かったの?」と驚いた場所も数か所ありました。

そして今日の午後…
雨はほとんど止んでいましたが、午前中とは比べものにならないほどの“濃霧”でした。

濃霧の中の水溜り…

午後も長靴だったので、“水溜りジャブジャブ歩き”を楽しみました。
(だんだん余裕が出てきました・笑)

一斉に開いたばかりのイタヤカエデの葉が濡れてペタペタくっついているのは、少しかわいそうな気がしましたが…


まん丸のサルトリイバラの花やニョキニョキ伸びた茎に、水滴がいっぱいくっついてキラキラ光っている様子は、いくら見ていても飽きません。


「ここが大島?」と思うほどの、日常と異なる景色。

風も雨も止んで白いミルクのような霧が私達を取り巻き、美しい鳥のさえずりだけが響いていました。

強風に立ち向かうのも良し、水溜りをジャブジャブ歩くのも良し、静かな霧を味わうのも良し、そして雨の日ならではの数々の景色を楽しむのも良し。色々心配しましたが、結局のところ楽しい2日間でした(^。^)

ところで、今日の午後のツアーで私はまたまたカメラを忘れてしまい、同行していた友人(伊東明美さん)に写真を提供してもらいました。

最後に彼女が気に入っていた一枚の写真を紹介します。

森の木も笑うんですねぇ。

(カナ)
コメント (2)
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