グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

スダジイ天国

2014年05月08日 | 
3~4日ほど前からでしょうか?
スダジイの花の甘い香りが島中に漂いはじめました。

スダジイは20mぐらいになる大きな木で、なかなか花を近くでは見られないのですが、何カ所か目の前で花を見られる場所もあります。ここも、そんな場所の1つ…。


満開です。

そばに立っていると、甘い蜜を求めて次々に虫達がやってきます。

一番多かったのは、この虫。

口先の突き出た変なハエ。

ツマグロキンバエという名前らしいのですが…横から見たら、まるで象の鼻のような長い口!
しかも先端巻いてるし…。

「長い口って邪魔じゃないの?」と思ったら、食物や汚物にはたからず、専ら花の蜜を吸って暮らしているようです。なるほど~。

こういう場所には必ず登場する、蜜や花粉が大好きなコアオハナムグリ。
赤い舌を出して、夢中になって花を抱えています。

かなり背伸びしてますね~。
毛がフサフサで動物みたいです。

葉の陰で、交尾中のカップルもいました。
お尻の部分から赤い舌のようなものが伸びて、下にいるハナムグリの体内に入っています。

こうやって交尾するんですね…初めて知りました。
ごちそうがいっぱいのスダジイの木は、虫達の出会いの場でもあるんですね。

ちょっと驚いたのが、こんな姿勢の甲虫です。
なぜ後ろ足が伸びているんだ~?

2匹で重なっているみたいだけれど…こちらも交尾でしょうか??

いや、それにしては姿勢がおかしすぎます。
これ…ほぼ逆立ち状態!

なんだか仲間を下敷きにして、餌にありつこうとしているように見えるのですが?
でも周りにいくらでも花があるのに、なぜこんなことする必要があるのでしょう??
(どなたか知っていたら、ぜひ教えて下さい。)

ちなみに虫の名はアシナガコガネと言うようです。
確かに足が長い!

ハエ、ハチ、アブの仲間達は,次々に蜜を吸いに(あるいは花粉を舐めに)やってきました。
シマシマ系。

これ以外にも2種類のシマシマのハチ&アブが来ました。

ギラギラ系。


カミキリムシも花を求めて来ていました。

シロトラカミキリの子ども?
背中のデザインがかっこいいです!

葉を食べる虫達もやってきます。
フサフサ系。

毛虫は2種類いました。

棒系。

最初は歩いていましたが、私に気づくと…


棒になって頑張ってました(笑)。

ジャンプ系。

1cmないぐらいの子どもでした。

どこかにアブラムシがいるのでしょうか?
テントウ虫も葉の上を歩いていました。

他に2つ星のも見かけました。

これだけたくさんの虫達が集まる場所には、当然ハンターもやってきます。
葉の裏に隠れているのは誰?


カニグモの仲間です。


一方、堂々と葉の上に乗っている者もいます。

ハエトリグモの仲間。
鳥の糞かなにかに擬態しているつもりなのでしょうか?

このぽきぽき系もハンター?


この日は1時間ぐらいの間に、合計20種類以上の虫達に出会いました。

1本のスダジイの木が多くの生き物の命を支え、またスダジイ自身も虫達に子孫繁栄のための役割をゆだねています。
こんな世界が身近にあるなんて、幸せだなぁ…とあらためて思いました。

(カナ)





コメント
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