グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

イマサキってスゴイ!

2022年08月25日 | 植物
21日(日)に行われた、千葉達朗先生(アジア航測株式会社・日本火山学会副会長)による研修に
一部参加してきました!

場所は大島の南部のイマサキです。
トウシキキャンプ場の駐車場に車を停め、
薮漕ぎをしてたどり着いた場所から見るイマサキと溶岩じわ。
絶景です✨


イマサキは今から600年ほど前の割れ目噴火が海に達し、
激しいマグマ水蒸気噴火が起きた時の大量の噴出物によってできた丘です。
現在は、波に削られ、崖になっています。
本来、このような丘は崩れやすいのに残っている、しかも植生に覆われていないということで、
千葉先生いわく、このような場所は国内で唯一だそうです!

場所を変えて、崖の下に降りました。
すごい迫力です!
いくつもの時代の噴火の堆積物が地層となって残されています。
千葉先生のステキな言葉
「地層はウソをつかない!」


めりこんでいる部分わかりますか?
伊豆大島火山にカルデラができた時の噴火によるものだそうです。
爆発の規模を物語っています。

このようなめりこみが数多く露頭され、しかも階段で降りてこれる点でも、
イマサキは日本で一番だそうです!
何度も伊豆大島がスゴイことを伝えられ、うれしさ倍増です✨

でもここは、頻繁に崖崩れが起き、どんどん侵食されている崖なので、
ヘルメット必須です。
最近、崩れたと思われる箇所です。


崖が崩れ、もともとは地層の中で堆積していた岩が足元にたくさんありました。

上向きになっている部分は地層の中では、上だったか、下だったか?
高度な質問が投げかけられます。

みんなは「上」と答えましたが、千葉先生の見解は「下」。
めり込んだ石なので、上は閉じ、下は膨らむとのこと。

赤と灰色の見事なコントラスト!
バラバラだった噴出物が、高温のまま積もって、自らの熱で溶けて固まることでできるそうです。
色の違いは溶結の強さの違いによるものだそうです。


こちらも同じようにしてできた岩。
まるで、墨流し。
天然の芸術作品です✨


海水による風化でできたさまざまな模様も天然の彫刻✨


これはどうやってできたんでしょう?!
千葉先生が先に歩いていて、聞けませんでしたが、
いろいろ想像を巡らせ、推察するのも楽しいですね!


歩いていると、たくさんの発見があります。

なんと、隣り合わせで鳥と蛇の骨があるではありませんか!
戦ったあと?何の蛇だろう?鳥は?とみんな考察。
探求している姿がにじみ出ているみなさんのこのショットいいですねー✨


ひとりで来ても、わたしには崖と海岸にしか見えていなかったこの風景。
ジオガイドのスキルアップとして、このような研修の機会を用意してくださり、
本当にありがたいです。
これまでとは全然違うイマサキに出会ったようです✨


千葉先生、伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局の臼井さん
ご一緒していただいたみなさま、どうもありがとうございました。

(ユリカ)
コメント
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