グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

オオシマザクラ物語

2014年04月10日 | 植物
先日のツアーで、山頂口から山に登った時のこと…
カルデラの中でもオオシマザクラがポツポツと花をつけているのに気がつきました。

花は少ないけれど、ひときわ高く枝を伸ばした元気な姿!
なんともカッコ良く感じました。

一方では、ハチジョウイヌツゲに押され気味で、かなり無理な姿勢のサクラもあって、お客様と笑いました。

「なんで押すんだよ~。やめてくれよ!」というサクラの声が聞こえて来そうな風景ですよね?
(幹、曲がってるし…)

しょっちゅう噴火で溶岩が積ったり流れたりする三原山周辺。
今なら、ここのサクラたちの花を楽しめるかも…そう思って、昨日歩いて来ました。

4mぐらいのイヌツゲ達が密集する森で、他より高くなって白い花を咲かせるサクラ。

頑張ってますね~。

森を抜けて草地に出ました。

右側に、私がツアーを初めてから、時々立ち寄るサクラがあります。
なぜ立ち寄るか?それは…

2本のサクラが、からみ合って立っているからです。

いっぱいサクラの実を食べた鳥がここでした糞に、2粒のタネが混ざっていたのでしょうか?
(そんな物語を考えてみるのも楽しいです)

ちょうど同じぐらいの太さの木が、くっついて…
なにやらゴチャゴチャした姿になっています。

これって、健全なのでしょうか?

そういえば、昨年と一昨年はこのサクラに、た~くさん毛虫がついてムシャムシャ葉を食べ、かなりな惨状になっていました。

今年は虫もいないし、花も元気です。

毎年、毛虫に葉を食べられてボロボロになるってことはないのですね。
大変な年もあれば、楽で良い年もあるって…人生と同じだなぁ~。

さて、ここから先のサクラの木は、花はわずかしか咲いていませんでした。

草の中から2本のサクラ。

こちらも。

ほとんどが、葉っぱのみです。

少し先では180cmぐらいの高さのサクラに一つだけ花が咲いているものもありました。

ツボミが開いても3つだけ?

木を1本、全部調べたら…
ありました!

これだけ。

さて、草地のサクラを観察しながら歩き、27年前の噴火で流れ出たゴツゴツ溶岩の上に到達しました。サクラの木の数はぐっと減り、たまにしか目に入りません。

でも、目を皿のようにして探したら、ありました!

少し黄色い、葉っぱだけの2本!

こちらも!
ヒョロヒョロだけど、頑張って立っています。

昨年の台風の暴風雨や、長く残った雪にも耐え抜いた幼いサクラ。(樹高1.5mぐらい)

サクラからサクラへ溶岩流の上を移動すると、ガラガラの溶岩が崩れてかなり危ないです。
こんな場所に鳥はわざわざ来ないかも…

溶岩の奥に見える黒い穴はなんだか危険そうだし、溶岩の上は目立って外敵に襲われそうだし、食べる実もないし…この環境にサクラの木が少ないのも納得できます。

それでもたまには、ゴツゴツ溶岩にやってきて糞をする鳥もいて…

この地に運ばれて、頑張って生きはじめたオオシマザクラ。
花は一個も咲いていないけれど、

そしてもう、葉っぱもかじられちゃったけれど…

すごく元気に生きています!

この、栄養のない溶岩の上で!

いつかもっと地面の栄養が豊かになったら、ここで白い花が見られるかもしれません。
(噴火までの、つかの間の時かもしれないけれど)

頑張れオオシマザクラ!
カッコいいぞ~!!

さて、27年前の溶岩の上で生きるオオシマザクラを夢中になって探し歩いた後、下山してきたら山の中腹は、サクラの花が満開でした。

思わず車を降りて、頭上を見上げました。

はあ~。

なんて華やか…溶岩流の上のサクラ達は、一個も花をつけられずにいるのになぁ…。

満開のサクラの花に見とれながらも、三原山のふもとで凛として立っている細いサクラの木を思い出すと、なんだかとても心が熱くなる私なのでした。

(カナ)
コメント (2)
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ヤマガラとスズメと・・・

2014年04月09日 | 
敷地内の電柱にヤマガラが巣を作りました。
正確には電柱にくっ付いているナニカの中です。
ここは毎年人気の場所で去年はスズメ、その前はシジュウカラが巣作りしました。
今年はヤマガラってわけです。
(あー、そういえば去年のスズメは巣立ったヒナがすぐにハシブトガラスに食べられちゃったんだよなぁ・・・)


今日の昼過ぎにほんの30分くらい見ていただけですが、スズメのちょっかいがすごかったですね。





中でメスが抱卵しているというのにこうしてやってきては覗いています。



オスは気が気ではありません。


メスが出てきて文字通り羽を伸ばします。









天気も良くて気持ちよさそうですね。


これはオス(左)が食べ物を与えているところです。

メスが外に出ている間、何回も運んできていました。
か、かわいい~。


このあとメスは巣に戻りましたがすぐに出てきてオスと連れ立ってどこかに飛んで行きました。
でも10分もしないで2羽で戻ってきました。





ヤマガラ夫婦が留守の間にスズメが悪さをするんじゃないかとちょっとドキドキしましたけどそんなことはありませんでした。

むしろ戻ってからのほうが覗き攻撃がすごかったです。



スズメは2ペアになってたし(この画像がそれぞれのペアかどうかはわかりません)



ヤマガラ父さん、がんばれ!
無事にヒナが巣立つといいです。


で、スズメと・・・の点々はといいますと。
モズです。

数日前からここでモズが子育てしていると知っていたのですがそのことを忘れていてうっかり来てしまいました。
ものすっご怒って鳴いてますよお母さん。
はいはいースイマセンねーもう帰りますよー。

なーんちゃって。

モズ母が飛び込んで出て行った笹藪にそっと近付くと、いました!

巣立ったばかりのモズヒナー!!
まさか見つかると思ってなかったので自分でもびっくりしました(オイ!)
ごめんねー。
でもかわいい姿を見せてくれてありがとう。

                                がんま
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始まりも終わりもスミレで!

2014年04月08日 | ツアー
風も弱く、青空が広がる絶好の山歩き日和の今日、またまたツアーに行って来ました。

お客様は、同級生同士の女子2人旅…まず最初にお客様が見つけてくれたのが、車道沿いの壁に咲き誇る、シチトウスミレの花々でした。

土壁に向かって、どんな写真を撮っているのでしょう?

たぶんこんな写真だったのではないかと思います。

普段は下から見上げることなんてできない、小さなスミレ。
スミレ目線で森を見上げると、いつもと違う感覚を味わえます。

「小人が出て来そう~。」とお客様。
「え?小人?」

「ほら、ここなんて小人の住まいみたいですよ。」
お客様が指さしていたのは、2本の根の間にできたちょっとした隙間。

確かにそう言われてみると、スミレの花の下から小人が顔を出しそうな気がしてきました。
「素敵な感性だなぁ~」と感心していたら、次なる発見が…

「これ、かわいい~!」と緑のイモムシのようなものを、指差すお客様。
指の先にあったのは、これでした。

今まさに、地上に出て来たばかりの芽生え!
スゴイ瞬間を見つけましたね~。

春の風物詩“ウラシマソウ”も、立派な花を開いていました。

そして、そのかたわらで…

またまた芽生え!

明日には立派なウラシマソウの花に、なっているかも…。

こちらは、アマドコロというユリの仲間の芽生え。

もう、芽生えラッシュです!(笑)
「この時期、いいよね~。元気で初々しい!」byみんな。

さて「このままじゃ山に着かないね」ということで、この後は三原山へ。

お客様はクニャクニャ曲がる道具で、どこでもタイマー撮影。

この方が、構えないから自然な写真が撮れるのだそうです。

なるほど~納得!

空に向かって走る2人。

雲1つない青空です!

エアインチョコONエアイン溶岩!

みんなで「こっちの角度の方が良いかも」とか、方向を変えて写真を撮りました。

火口でポーズ!

何を表現しているのか、聞き忘れました(笑)
トビも偵察に来てたみたいです。

「あ!葛飾北斎の波の絵みたい」
お客様が指し示したのは、いつも見慣れた風景でした。

今までこれを“波の絵”だと思ったことはなかったなぁ。
もう少し右側が削れたら、ますます“波の絵”に近づくかもしれません。

そして今日も西側斜面を下山。
一昨日よりもさらに、赤いイタドリの若葉が目立っていました。

いや~、華やかです!(惚れ惚れ)
この、ひときわ赤いイタドリの前で、休憩しました。

「この景色、今しか見られないんですよね?」とお客様。
(いいところに気づきますね~)

「そうなんです。もう少し葉っぱが成長すると緑色になっちゃうんです。春の、今だけの風景なんですよ。」そんな会話とともに、目の前の景色を楽しみました。

それに、イタドリだけではなく…

フサフサのタヌキの尻尾を思わせる“シマタヌキラン”も、元気に咲きはじめていて嬉しくなりました。

お客様の楽しい発想も、ますます冴えわたり…

ヨガのポーズ?

「これマッサージに最高ですよ!」

ううむ…ここでマッサージした人は初めてかも…。
私も挑戦してみたら、ツボにハマって背中のコリに効きそうでした。

そして、ツアーの最後を飾ってくれたのは…

スミレロードと言っても良いぐらいに延々と続く、道路脇のスミレの花達でした。
これまた一昨日より、さらに華やかになっていました。

「どこを撮っていいかわからないね。」
「どこも奇麗~。」

そういえば、今日のツアーの始まりもスミレでしたね。

青空も、スミレも、元気な芽生えの数々も、お客様の発想も…
全て楽しい1日でした。

(カナ)

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都内では♪

2014年04月07日 | その他
都内にいてもっかの任務は

こちらの僕

しかし、しっかり都会の桜を満喫しています。

こちらは37年代物のサルノコシカケが生えていて
少し木が弱っているもよう。


桜並木も


雨粒がきれいに


ちょうちょうの卵でしょうか?

暖かでしたが、この子くらいしか
見つけることができませんでした。

管理された都会の公園だからでしょうか?

しま
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怪しげな空

2014年04月06日 | ツアー
「今日は突風や雷などの天気の急変に気をつけてください」
…という朝のニュースを聞きながら、ちょっと心配していました。

6月の旅行の下見に来たお客様とマンツーマンで、三原山に登ることになっていたからです。
火口を一周するつもりだったので“急な突風や雷”は困ります。安全な場所がないですから…。

今日のツアー開始の時の天気はこんな感じ。
なにやら怪しげな空模様でした。

でも、お客様はなんと、三原山の山肌に黒々と見える溶岩と“同い年”でした!
噴火の年の生まれか!それは三原山も歓迎してくれるはず。

そして期待通りに三原山は、今日もたくさんの「!」を用意していてくれました。
最初の「!」は、水たまりから長くのびたヒキガエルの卵でした。

水中で渦を巻いた後、舗装道路を横断し草むらに向かってにびていました。
「長い~!」「スゴイ~!」と2人で大興奮です。(笑)

「よくこんなに、お腹に入ってましたね。」とお客様。
「確かに。」と、お客様の発想に感心する私。

その後、縄もようの溶岩地帯を探険し…


“溶岩の流れに乗っているポーズ”で記念撮影。


ハチジョウイタドリの芽生えは、ますます増え…

みずみずしいアシタバの新芽や、満開のシチトウスミレの花など、春を楽しみつつ山を登りました。そしてほぼ山頂一周コースまで、たどりついた時のこと…

白い雲がやって来て、あっという間に周囲の景色を隠してしまいました!

この写真の後さらに白くなり、周囲はほとんど何も見えなくなりました。
突然の変化に驚いて、写真も撮り忘れました(笑)。

「火口は諦めて戻りましょうか?」そんな話しをしていたら、今度は突然雲が動いて火口が見えて来ました!

「おおお~!」
全く何も見えない状態から、火口が見えてくる感激!

「すげ~!」

そうそう、三原山は時々こういう演出をしてくれるんですよね。

めでたく火口は見られたけれど、東側はなかなか雲がとれないので西側に下ることにしました。

青空がちょっとしか見えません…

でも足もとには、ハチジョウイタドリの赤い若葉がたくさん成長中でした。

溶岩をおしのけて地中から出てくる姿を見ると、毎年のことながら「たくましいなぁ」と感心します。

赤い葉が小山を作り、それが何重にも重なっています。

この景色こそ、まさに“三原山の春”!
大島らしい景色だなぁ~と思います。

この、デザイン&色使い!

素敵すぎる…。

シマタヌキランも若葉と花茎を伸ばしはじめました。

20日ほど前に火山の研究者が「火星みたい」と語った風景は、緑と赤の色がついて「地球の風景」になっていました

そして、雨の後だけ現れる「幻の湖」まで下りて来て、水面を見ていた時のこと…
どこかから「オーイ!」と声がしました。

「あれ?ここには誰もいなかったはず?」
不思議に思って前方を見たら、山の稜線に人が立っていました。

おお~!
素敵な場所に立ってますね~!!

気持ち良さそうですね~。

こうして今日も、三原山が用意してくれたたくさんの「!」を楽しみました。
歩き終わった時の三原山の風景です。

相変わらず“怪しげな空模様”は続いていましたが、無事歩けて安心しました。
三原山さん、ありがとう!

ところでツアーは無事終了しましたが、「不安定な天気」は午後も続き「近くで落雷発生」のメールが届いたり、雨がパラついたりしていました。

そして、今日の夕焼けです。

なんだか…迫力でした。

今日は1日、本当に“怪しげな空”だったなぁ~。

(カナ)
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タンポポ原っぱの虫たち

2014年04月05日 | 
今日の午前早くに撮影しました。
コハナバチの仲間が多かったです。
みんな花粉まみれになっていました。







今来たばかりで花粉が全然付いていない個体もいました。



ハエの仲間も。



これは、ハムシの1種だろうか。



よく見てください。

ハナグモが獲物を捕らえています。


ぴょん、と跳んで気付きました。

キリギリスの仲間かなー?
こういうののチビッコは難しいです。


モンキチョウもいました。

ビーク・マーク(鳥についばまれた跡)付きです。
でも元気に飛び回っていましたよ。


必ずいると思っていたナナホシテントウもいました。


足元の小さな世界に夢中になっていると時間の経つのも忘れます。

今日はアマツバメ初確認しました。

                                がんま

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台風26号に係る住民説明会

2014年04月04日 | 火山・ジオパーク
本日19時から21時30分まで、表題の説明会が開かれました。


正確な参加人数はわかりませんが、たぶん100名以上が参加していたのではないかと思います。


説明内容は…
(1)復興計画策定に向けての今後の進め方
(2)平成26年度当初予算の概要
(3)伊豆大島土砂災害対策検討委員会の報告
(4)その他

(1)の今後の進め方では、50名規模の復興町民会議で町民の意見を聞いて行くとのことで、以下の図が示されました。

今年の9月までに復興計画案をまとめていくとのこと。

東京都からは応急、短期、中長期のハード対策案が示されました。

現在ある砂防施設の復旧と、導流堤の組み合わせで、流路の幅は広げない…この工事で100年に一度の雨には対応可能とのこと。

会場からは,途切れることなく次々に質問が出ました。
以下に出された質問を青で、回答を黒で、概略をまとめました。

今回の災害の被害原因のひとつに、橋に瓦礫が詰まったことがある。橋が架かっていなかったらこれほど被害はでなかった。狩野川台風でも橋が詰まって同じような被害があった。今回の都の対策では、橋のことが考えられていない。想定外の雨量で今回も砂防ダムを乗り越えたと言われるが、想定外が起こらないように何重もの対策をとるのが基本では?
砂防の施設の範囲内で、土砂を納めるのを基本に考えている。橋は下流の話し。上流の話しは今、急ぎで進めなければ。橋は町の防災の問題。大島町と一緒に今後決めて行く。

町づくり事業に6千万とある。ほとんどコンサルティング会社への委託料ではないか?
専門的ノウハウがいるので委託している。

最初に我が家に入って来たのは半透明の水で、家の中で泳いでいた。その数分後、泥が来た。泥の何倍もの水が流れて来た。東電周辺ゴミ詰まると冠水している。水をはけさせるための計画を考えてほしい。
情報を計画に活かしたい。

復興計画案になっているが、これでほぼ決まるのか?ダムの計画は、いつ誰がどういうふうに決めて行くのか?
土砂災害対策検討委員会で検討した。ハード対策選定、東京都砂防部局で立案。中長期については案だが、大きく変わることはない。

(町長)下流の対策、流路対策進めるときは,地元住民との調整を進める必要がある。どこまで何ができるかは、復興町民会議で練り上げて行きたい。

沢の側に住んでいて心配して来た。私が知りたいのは、被災した人がどういう思いでいるか。それを知るためには3月初めのアンケート、集約、公表をしてほしい。住んでいる人たちが感じていることを汲みとり、復興会議の中で練ってもらわないと安心できない。
アンケートでは被災者から97(被災者の44%)。町全体で551を回収。ヒアリングなどで意見を聞けるような工夫をしたい。 

沢が屈曲している場所に住んでいる。土手、色々な部分で崩れている。その部分の復興に対しては話しがなかった。自宅の修理ができるのか?いつどうなるのかがわからない。アンケートを書きたくても何を書いたらいいのかわからない人が多いのをわかってほしい。個人個人の不安に対して近づいてほしい。大学生の娘が帰ってくる部屋もない状態なので、仮設住宅に入るのを断念した。もう少し歩み寄っていただきたい。
アンケートに対してはヒアリングなどをしていきたい。両親または片親がなくなった人の支援を町として考えている(町の事業として検討して行く)

(町長)インフラやハード対策だけを復興とは思っていない。子どもの養育支援もやっていく。策定委員会は専門の先生に入ってもらう。財政的裏付けつくる。行政の上からの計画では意味がない。被災者の人も現場を見ながら「この沢はどうした方がよい」などが議論され、策定委員会の先生と議論することをやりたい。復興町民会議と策定委員会以外に個別に被災者の方の意見をヒアリングして、要望を聞いていかないと解決しない。沢の流域に安全地帯を作るのか、再建して住むにはどうすれば住めるのか、コンサル会社に町職員と一緒に被災した人の中に入って行くよう、これから集中してやる。

復興町民会議のお知らせ届かない地区がある。手続きがおくれて参加がかなわない。社員のためにも参加して情報得たい、傍聴させてほしい。
配られない人の地区、再考する。

地下水のことについて京大グループの話しでは、1m前後に水を通す層があり、バランスが崩れてレス層(水の染みにくい層)と上の層を砂が動いた、ということだった。地下水のことも当然議論されているはず。表層地下水の影響を考慮して計画してほしい。
堆積物の透水性については、砂防工学的見地と地質学的見地からおおむね意見が一致している。砂防施設の地下水の流れを阻害したのではないかと言う話しがあったが、大金沢は地下深くまで構造物を打ち込んでいる所はない、今の所はそこまで阻害しないと思っている。

不安定な土砂が少しずつ崩れているのか、災害直後の姿と変わって来たと思っている。中長期計画は3~4年先、何が起きるかわからない。噴火や地震があるかも。中長期計画においては常に見直しを考えておいてほしい。今のままでは観光客は来ない。防災のとりくみを見に来て下さいと言うぐらいではないと観光客も来ないのでは?

大金沢の川幅広げるのか?いじらないのか?
今の状態でどのぐらい流れるのかの検証をしている。←
曲がっている所に関しては検討をする予定。

もう少し幅が広がって,もう少し安心できるようなものほしい。安心できる沢を作ってもらいたい。
住民アンケートを出さなかった、出したくない。なんで聞きに来ないのかと言う気がする。聞き取りの方が生の声が聞こえるはず。


沢広げないということだが流された人は住んで良いのか?弘法浜に下りる沢の手すり、脇や下りる道崩れたままのところもある。
社協は聞き取りに行っていたが、その声が町に伝わっているかわからない。町の職員に歩いてほしい。散歩しながらでも声聞けば色々な状況わかると思う。


父と兄弟被災、家をなおしていいのか、またそこの場所に住みたいのか。先々どうして良いものか?立ち退きなら線引きしてもらえれば踏ん切りが着くと思う。

今すぐできることは防災無線で避難指示的確に伝えること。昨日の避難勧告で岡田地区136名は自分が入っているのかわからなかったので、不安に思いながらも避難しなかった。避難指示きちんと出すのはそれほど時間がかからないと思うが?
(町長)昨日のようなことは今後連続して起こるから、周知徹底を努力したい。放送の仕方なども含めて考えたい。

以上、様々な質疑応答を聞きながら1000年に一度の大雨で被害にあった人たちが、100年に一度の雨対策で、安心して住めるのだろうかという疑問が拭いきれませんでした。

しかし1000年に1度の雨に基準をあわせたら、巨大な施設が日本中に必要で、それはできないのかも…。

どこにどう、納得して住むか…課題は山積みです。

でも…、頑張りましょう~。

(カナ)



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春の雨だからこそ

2014年04月03日 | ツアー
今日は1日でした。そんな雨の中、「家族旅行はいつも火山」という、お母さんと息子さんのツアーに行って来ました。

まずは噴火の歴史を間近に観察できる場所へ。


穴だらけの溶岩と火山灰が、順番に重なって島の地面ができているのが良くわかります。

こうやって側で観察したあとに“あの場所”に行くと、“でっかい景色”が“実感”として感じられるような気がします。

…と言うことで“あの場所”です。

何倍かしら?笑

雨の切れ間を待っても太陽が顔を出してくれないので、火口は諦めて森を歩いて来ました。

様々な植物が花を咲かせ、新しい葉を開く“春”
この時期の雨だからこそ見ることができる風景が、いっぱい見つかりました。

咲き始めたばかりのアオキの花と雨粒。


シダの新芽のクルクル渦巻きと雨粒。


「沢庵の臭いがする」とお2人の意見が一致していた、ヒサカキの開花。

もともと艶のある葉が雨にぬれて、より一層光っていました。

メギの若葉にも雨粒が乗っていました。

なんて華やか!

雨宿り。

馬だけではなく、カラスもちゃっかり入っていました。(笑)

赤い色が鮮やかなアカメガシワの若葉と、オオシマザクラの白い山肌。

遠景から近景まで“春”と“雨”がいっぱいでした。

そして今日いちばん感動したのが、“割れ目噴火口”の周辺の風景でした。

中央の大きな火口は諦めて、割れ目噴火の火口を見に行った時のこと…

27年前の噴火で焼き払われ、今はパイオニアの植物達が成長中の開けた風景の中に、オオシマザクラが花を咲かせていたのです。(左下3分の1ぐらいの位置に、うっすらピンクの木があるのがわかるでしょうか?)

栄養の少なそうなスカスカの溶岩の上に堂々と枝を広げ、花を咲かせるオオシマザクラ…たくましい!(こんど晴れたらちゃんと写真を撮って来ます)

雨でなければ、きっと普通に火口に登っていたはず…そして花の時期でなければ、サクラの木があることに気がつかないかもしれません。そう思うと目の前の風景に出会えたことに、感謝したい気持ちになりました。春の雨ならではの感動が、散りばめられたツアーでした。

ところで、降り続く雨に、夕方になってから島内に“大雨警報”が発令され、泉津地区・岡田地区に避難指示が出されました。

島内に大雨の被害がでないことを祈るのみ…です。

(カナ)

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12:50発 竹芝→大島ジェットフォイル(虹)からオオミズナギドリ撮影してみた。

2014年04月02日 | 
昨日、1階左舷中央やや前方もちろん窓側の席からです。
窓越しのうえ揺れは少ないといってもやっぱりそれなりに揺れる船内からどのくらいの写真が撮れるかまったくの未知数でしたがなんとか鑑賞に堪えうるレベルだと思います。

船が走り始めて30分くらいでぼちぼち姿を現しました。





すべて別個体です。



背面はこんな。
ミズナギドリの名の通り海面スレスレを飛んで行きます。


船が近付くと慌てて飛び立つ個体もいてヒヤヒヤしました。











もっとたくさんいるのを期待していたんですがあんまりいませんでした。
んーーーー、どうしてだろう?


ハシボソミズナギドリと思われる小さな群れがいました。
6~7羽いたと思います。



オオミズナギドリに比べると少し小さくて羽ばたきが早く全身真っ黒に見えます。


大島が近くなってオオハムらしき2羽を捉えることができました。





東京湾内にはユリカモメやカワウがたくさん、オオミズナギドリが見えてくるとオオセグロカモメやウミネコ、カモの仲間がいました。
運がよければクロアシアホウドリやコアホウドリ、ウミスズメ類も見ることが出来ます(時期によります)
鳥さんを探していると1時間45分があっという間です。

                             がんま
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大島秘桜

2014年04月01日 | ツアー
一昨日は大荒れの天気で、高速船は全便欠航。
雨も午後から強くなる予報でした。

そんな中、もう15年も桜の花見を続けているというグループの方達が、調布からの飛行機に乗って到着しました。

高速船の欠航にも屈せず、全員で調布飛行場に回って来てくれました。

その皆さんの情熱に応えるかの如く、大島空港の周りには、オオシマザクラが奇麗に咲いていました。

で、到着後すぐに訪ねた場所は空港の展望ロビー…という初めての展開で、2日間の“桜ツアー”が始まりました。

午後は予報通りの横殴りの雨。

“桜株”もこんな感じでした。

仕方がないので主に車窓から桜の景色を楽しんだり、ダイビングの店で桜の味のするケーキを食べたりして過ごしていたら、夕方太陽が顔を出しました!

なので宿にお送りする前に、一緒にガイドをした中林さんが下見で教えてくれた“桜の木”を見に行きました。

今まで「キレイだな」とは思っていてもそれだけで通り過ぎていたオオシマザクラ。
今回のツアー下見で意識して探したら、目に入ったとのこと。

車道沿いに元気に枝を伸ばす堂々とした桜。
あらためて見ると、特別な名前をつけてあげたいほど立派です。

「これは素晴らしい木だね」と皆さん大絶賛。
この場で「大島秘桜」と命名されました。

さて、翌日の“桜株”

とびっきりの青空となりました!
前日は白い空に溶け込んでいた桜が、青空に浮き出て見えました~。

次に大島公園へ移動。

3日前の下見の時とは比べものにならないぐらい、満開でした。
そして、本当に様々なオオシマザクラと出会いました。

椿と並んで咲くサクラ。


誰かが挿し木をしたのか、同じ木から色違いの八重の花が咲いているもの。


小ぶりの八重。


香りの強い花。

「匂う、匂う!」と、皆さん次々に香りを楽しまれていました。

まばらなのも素敵だし…


密集したのも、もちろん奇麗。


1つ1つ違う個性を持つオオシマザクラ。

この変化に富む個性が、オオシマザクラの一番の魅力のようです。

「これは木の幹が美しい。」
「これはいい桜だね~。」

皆さんと歩いていたら、一人一人個性のある友人を、訪ね歩いているような気分になって来ました。(笑)

タップリ桜を観賞した後は、桜の木の下でお弁当。


そして、昼食後は皆さんのリクエストで“元町の溶岩流から見上げる桜の景色”を見に…。

溜息が出るほどキレイだった桜の山は、残念ながらかなり崩れてしまいましたが、それでも残った桜が山肌を白く染めていました。

もともとインターネットでここの風景を見て「見に来たい」と思ったという皆さん。「復興支援もかねてのツアーだから、崩れていてもいい」とおっしゃって、景色を観賞されていました。

その後、山全体が白く見える場所へ。

少し小高い丘に登って振り向くと…

大島全体が桜の花で覆われている風景を、楽しむことができます。

(写真では良くわかりませんが…)

そして最後に、岡田港を見下ろせる“港の見える丘”へ。

桜の花ごしに、波が数10万年かけて削った火山島の崖を見るのは、なんだか格別な気分でした。

この景色の側で、ひときわ大きなオオシマザクラの花を見つけました。

普通の花の1.5倍はありそうでした!
「きっともっと大きな花もありますよ。探してみてください」とお客様。

オオシマザクラって、本当に様々な個性があるのですね。

島全体が白いサクラの花で彩られる春の伊豆大島…「伊豆大島は宝の島だ」と、またまた思いました。

悪天候をものともせず大島を訪ねて下さった皆さんのおかげで、本当に楽しい2日間でした。
ありがとうございました!

(カナ)


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