浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

近視眼のマスメディア

2013-10-25 20:23:47 | 読書
 『週刊金曜日』の、特定秘密保護法案反対についての森達也と田島泰彦対談のなかに、次の発言があった。

 新聞テレビの反対論をみていると、全体として「取材報道の自由」が規制されるのは困るという立場、つまり自分たちに直接影響があることだけを考えています。しかし、いくら取材の自由があっても、取材源、情報源となる秘密を取り扱う公務員や警察官、民間企業職員が漏洩に厳罰を科され、またそれを恐れて情報を出さないとすれば、取材の自由は骨抜きとなり、意味がない。残念ながらそれに想像が及ばない、狭い業界と自身の利益からの反対論です。

 これは表現の自由などの研究をしている田島泰彦上智大教授の発言だが、新聞テレビは、「狭い業界と自身の利益から」反対論を主張しているのではなく、新聞テレビは、国家権力の秘密に肉迫するような取材はしないということだろうと、ボクは思っている。

 実際、そういう記事を、『東京新聞』の「特報欄」を除いて、見たことがない。

 新聞テレビは、官が報じたい内容のものを、リライトして報道する、つまり官の宣伝機関としての役割を果たせばそれでよいと考えているのだと思う。それほどメディアは、退廃しているということだ。
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スパイ国家・アメリカ

2013-10-25 17:12:26 | 読書
 これも『東京新聞』夕刊の記事。アメリカはスパイ国家である。盗聴だけではなく、アメリカは非合法に何でもやる国である。そういう国の下僕となっている日本。



世界の指導者35人盗聴 米政府当局者 電話番号NSAに
2013年10月25日 夕刊

 【ロンドン=石川保典】英紙ガーディアン(電子版)は二十四日、情報監視活動をしている米国家安全保障局(NSA)が、世界のリーダー三十五人の電話番号の情報を米政府当局者から提供され、会話を盗聴していたと報じた。

 NSAの情報監視疑惑をめぐっては、ドイツのメルケル首相の携帯電話が盗聴されていた可能性を独政府が明らかにしたばかりで、波紋を広げそうだ。

 同紙は、米中央情報局(CIA)のエドワード・スノーデン元職員=ロシアに一時亡命中=から入手したNSAの内部文書を基に報道した。三十五人の名前や国名は明らかになっていない。

 文書は二〇〇六年十月二十七日付で、NSA電子情報部門の職員に出されたメモ。文書は、ホワイトハウスや国務省、国防総省などの高官から、外国の主要な政治家らの電話番号を提供してもらうことを奨励している。

 一例として、ある米当局者がNSAに世界各国のリーダー三十五人の電話番号二百件を提供した事例を紹介。このうち非公開番号だった四十三件は、直ちに盗聴リストに加えられたとしている。

 文書によると、時には当局者が自ら、外国の主要な政治家や軍関係者の携帯電話やファクス、住所などの情報をNSAに提供してくることもあると説明している。
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五日市憲法草案

2013-10-25 17:07:01 | 読書
 色川大吉さんらが発見した「五日市憲法草案」は必見である。天皇皇后もそれをみて感動されたようだ。

 近代日本民衆の歴史的な価値ある遺産である。見に行ける人は、行ってこよう。すこし遠いかな。

 以下は『東京新聞』の記事。


五日市憲法草案を公開 あすから あきる野中央図書館
2013年10月25日 夕刊

五日市憲法草案(あきる野市中央図書館ホームページから)


 東京都あきる野市の中央図書館は、明治初期に旧五日市町(現あきる野市)で起草された「五日市憲法草案」の原本の一部を二十六日から公開する。改憲が現実的な政治課題となり、憲法への関心が高まる中、主催者は「国の形を真剣に考えた明治の人々の精神を知ってほしい」と来館を呼び掛ける。

 五日市憲法草案は大日本帝国憲法が公布される八年前の一八八一(明治十四)年に起草され、一九六八年に色川大吉東京経済大教授(当時)のグループが町内旧家の土蔵から発見した。全二百四カ条の原本は二十四枚あり、普段は図書館書庫に保管し、テーマを決めて年に一回、部分的に公開している。

 今回は基本的人権や司法権を記した部分五枚を公開。四五条で基本的人権を不可侵なものと定め、その後に言論、信教、結社・集会など国民の権利と自由を三十カ条にわたって規定する。

 司法権規定では国事犯(政治犯)に死刑を科さないとし、容疑者、被告人の権利保障を明記している。日本国憲法との内容対比を付けた草案全文レプリカや、起草者である千葉卓三郎(一八五二~一八八三年)に関する資料も展示する。

 松島満館長は「山間地で排他的なイメージもある五日市だが、現憲法のもととなるような最先端思想に触れていたことが分かる」と話した。

 五日市憲法草案については、皇后さまが二十日に七十九歳の誕生日を迎えられた際、宮内記者会の質問に寄せた回答文で、昨年一月に天皇陛下とあきる野市を訪れた際、原本を視察したことへ言及。「世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います」と、強い感銘を受けたことを明らかにしている。

 展示は十一月四日までで、一日は休館。入場無料。問い合わせは、同図書館=電042(558)1108=へ。
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