浜松・静岡往復の車中で読んだ。
筆者は毎日新聞記者。その記者による「調査報道」の報告である。
「調査報道」を、日野氏はこう定義する。「役所の発表や捜査当局からの情報ではなく、報道機関が独自に得た証言や物証でニュースの中核を構成する。それに加えて、誰かが意図的に隠そうとした不正や不適切な行為を明らかにする」
ジャーナリズムの本質は、権力を持つ者や機関に対する監視でなければならない。となると、ジャーナリズムの本質が顕現するのが、「調査報道」である。
最近、こういうことを語る記者と知り合った。頼もしい限りである。
そして今日、読売新聞記者にも、「調査報道」の重要性を、ボクは語った。その記者は、ハンセン病を取材したいという。同期入社の者に、ハンセン病を卒論に書いた者がいて、その記者に刺激されたのだという。意図が真面目であるので、協力することとした。
さて、この本は、表題の通り、福島原発事故の被災者に対する福島県の健康管理調査に関わる、問題点を鋭く衝いたものだ。日野氏の、この問題に対する執拗な、粘り強い行動に感心した。というのも、こういう記者は、減っているからだ。
読んでいて、福島県や政府は、被ばくをできうる限り過小評価したいという一念で動いている、いったいそれはなぜなのか、ということをもっともっと知りたいと思った。本書で、彼らの過小評価しようとする動き、それと同時にその動きを何とか表に出さないようにという姑息な策動、これらは十二分に証明された。ではなぜ?なのか。
ボクは、その背景に、国境を超越した原子力マフィアたちの意図があるのではないかと思っている。核兵器を開発し、その技術を「利用」した原発、それに群がって蜜を吸い続ける者たちがいるのではないか。
そうしたところまで追及してほしいと思った。続が待たれる。
地域で起きることは、その地域を越えて、国や世界と必ずつながっているはずだ。それを具体的に知りたい。
良い本である。「調査報道」にどのように取り組んでいったのかが、具体的にわかるというものだ。
筆者は毎日新聞記者。その記者による「調査報道」の報告である。
「調査報道」を、日野氏はこう定義する。「役所の発表や捜査当局からの情報ではなく、報道機関が独自に得た証言や物証でニュースの中核を構成する。それに加えて、誰かが意図的に隠そうとした不正や不適切な行為を明らかにする」
ジャーナリズムの本質は、権力を持つ者や機関に対する監視でなければならない。となると、ジャーナリズムの本質が顕現するのが、「調査報道」である。
最近、こういうことを語る記者と知り合った。頼もしい限りである。
そして今日、読売新聞記者にも、「調査報道」の重要性を、ボクは語った。その記者は、ハンセン病を取材したいという。同期入社の者に、ハンセン病を卒論に書いた者がいて、その記者に刺激されたのだという。意図が真面目であるので、協力することとした。
さて、この本は、表題の通り、福島原発事故の被災者に対する福島県の健康管理調査に関わる、問題点を鋭く衝いたものだ。日野氏の、この問題に対する執拗な、粘り強い行動に感心した。というのも、こういう記者は、減っているからだ。
読んでいて、福島県や政府は、被ばくをできうる限り過小評価したいという一念で動いている、いったいそれはなぜなのか、ということをもっともっと知りたいと思った。本書で、彼らの過小評価しようとする動き、それと同時にその動きを何とか表に出さないようにという姑息な策動、これらは十二分に証明された。ではなぜ?なのか。
ボクは、その背景に、国境を超越した原子力マフィアたちの意図があるのではないかと思っている。核兵器を開発し、その技術を「利用」した原発、それに群がって蜜を吸い続ける者たちがいるのではないか。
そうしたところまで追及してほしいと思った。続が待たれる。
地域で起きることは、その地域を越えて、国や世界と必ずつながっているはずだ。それを具体的に知りたい。
良い本である。「調査報道」にどのように取り組んでいったのかが、具体的にわかるというものだ。