浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

読んでしまう・・・

2014-01-30 21:52:28 | 日記
 今日は雨。クリエイティヴではない仕事がひとつあり、それをやっと仕上げた後、井上ひさしの台本を読み始めた。昨日は「泣き虫なまいき石川啄木」だけだったが、今日は「きらめく星座」、「キネマの天地」。
 
 前者は、1940年、戦時下の東京浅草が舞台。戦時下の日本のあり方を、きっちりと撃つ。しかし、ハッピーエンドではない。なぜなら、まだまだ戦争は終わらないからだ。登場人物は、長崎へ、「満州」へと別れ別れに散っていく。

 「キネマの天地」は、1935年。しかし、社会状況には触れずに、ある種の推理仕立てのストーリー。そのストーリー、ありきたりのものではなく、これが犯人ではないかと思うと、次から次へとどんでん返し。さすが井上ひさし。これを書いている頃も、井上ひさしは家庭内のもめ事で苦しんでいたそうな。そういうときには、社会問題は書けないのか。

 井上ひさしの台本は、面白い。

 町田の住人推薦の本、井上章一『伊勢神宮』(講談社)到着(アマゾンで古本を購入)。読み始めたが、なかなか饒舌な文体。

 
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「にぎやかな過疎」

2014-01-30 10:27:51 | 日記
 NNNドキュメンタリー「にぎやかな過疎」の録画をみた。過疎の町・石川県羽咋市菅池地区は外部から移住者の受け入れをすすめることにした。その結果、大阪から一人の若者が来た。有機農業をしたいというのだ。

 それから7年間、テレビ金沢は、この青年とムラの住人たちを追い続けた。長い取材であった。7年間、しかしその青年は十分な収入を得ていない。それでも、住人たちの支えと若者の真剣な努力で、日々は過ぎている。若者の収入も少しずつ増えてはいるが・・・・・

 折しも、東京では知事選が行われている。東京には、地方から次々と若者が集まる。東京には何でもあるから・・・。東京のほうが生きていけるから・・。東京しか就職先がないから・・・。いろいろな理由で若者は東京に集まっていく。

 東京は人口が多いから、もちろん高齢者も多い。しかし若者がたくさんいるから、それは目に付かない。しかし地方都市や過疎地域にいくと、日本は高齢者だらけであることがわかる。若者を育てた地方には高齢者が残され、働く人、若者が少ないから、税収入も減っていく。地方の自治体は高齢者を抱え、今までのやりかたでは立ちゆかなくなっている。

 若者は東京で働き、都民税を納める。東京は豊かな税収入で栄えていく。地方は疲弊していく。

 地方では、高齢者が農業をおこない、ただでさえ低くなっている食糧自給率を下から支え続けている。しかしこの高齢者が農業から離れたとき、いったい日本はどうなるのか。

 過疎は進み、農地は荒れ果て、食料は輸入に頼るしかなくなる。未来は透けて見えている。しかし、政府は抜本的な対策をたてるわけではない。なるようになれ、といっているようなのだ。

 この大阪から移住者した若者のように、個人的な努力に依存しようとしている。

 ボクも農作物をつくっているが、スーパーなどであまりにも安い農産物をみると、がっくりすることがある。農薬を使わず、たい肥や鶏糞などの肥料をつかう(これも購入する)、そういう農作物を育てるためには、毎日畑に行って虫を捕ったり面倒をみていかなければならない。農作物には、それを育てた人の、最低賃金以下の労賃が投入されているのである。

 農業をしている人たちが、安心して農業で生きていくことができるように、公的な支えがもっともっとあって良いと思う。

 ボクが農作物をつくっている隣の畑では、本格的に有機農業をしている夫婦がいる。脱サラではないかと思うのだが、ほんとうに必死にやっている。肥料も化学肥料をつかわず、どこからか落ち葉をもってきて、畑に敷き詰めている。しかし、まだまだ思うような収入が得られていないようだ。

 片手間で農業をしているのではない人々に、もっと温かい支えを、と思う。

 東京などの都会を支えているのは、地方なのだ。

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NHKというメディア

2014-01-30 08:29:28 | メディア
 NHK会長が、NHKは政府の政策と矛盾するようなことはしない、というような発言をして、批判されたのはほんのちょっと前。その批判を意に介することなく、NHKは突き進む。新しい会長の意向を汲もうと、その方向に舵取りをはじめた。

 それ以前から、多くの人が、NHKの7時と9時のニュースはひどいというが、それ以上のことが起こった。もうNHKは、この一点でもって言論機関としての役割は終わったといってもよいだろう。「公共放送」から「公共」がばっさりと落ちてしまった。視聴者は受信料を「納めて」、政府の宣伝活動をさせてあげているようなものだ。

 さてその事件。『東京新聞』が報じている。

NHK、脱原発論に難色 「都知事選中はやめて」
2014年1月30日 07時00分

 NHKラジオ第一放送で三十日朝に放送する番組で、中北徹東洋大教授(62)が「経済学の視点からリスクをゼロにできるのは原発を止めること」などとコメントする予定だったことにNHK側が難色を示し、中北教授が出演を拒否したことが二十九日、分かった。NHK側は中北教授に「東京都知事選の最中は、原発問題はやめてほしい」と求めたという。

 この番組は平日午前五時から八時までの「ラジオあさいちばん」で、中北教授は「ビジネス展望」のコーナーでコメントする予定だった。

 中北教授の予定原稿はNHK側に二十九日午後に提出。原稿では「安全確保の対策や保険の費用など、原発再稼働コストの世界的上昇や損害が巨額になること、事前に積み上げるべき廃炉費用が、電力会社の貸借対照表に計上されていないこと」を指摘。「廃炉費用が将来の国民が負担する、見えない大きな費用になる可能性がある」として、「即時脱原発か穏やかに原発依存を減らしていくのか」との費用の選択になると総括している。

 中北教授によると、NHKの担当ディレクターは「絶対にやめてほしい」と言い、中北教授は「趣旨を変えることはできない」などと拒否したという。

 中北教授は外務省を経て研究者となり、第一次安倍政権で「アジア・ゲートウェイ戦略会議」の座長代理を務めた。NHKでは「ビジネス展望」だけでなく、二〇一二年三月二十一日の「視点・論点」(総合テレビ)で「電力料金 引き上げの前に改革を」と論じたこともある。

 中北教授は「特定の立場に立っていない内容だ。NHKの対応が誠実でなく、問題意識が感じられない」として、約二十年間出演してきた「ビジネス展望」をこの日から降板することを明らかにした。

◆詳細は答え控える

<NHK広報局の話> 中北さんに番組に出演していただけなかったのは事実です。詳細は番組制作の過程に関わることなのでお答えを控えます。

【解説】公平公正 裏切る行為

 中北徹東洋大教授のNHK降板問題で、中北教授はNHK側に「都知事選期間中は原発の話はやめてほしい」と迫られたという。再稼働を進める安倍晋三政権の意向をくんで放送内容を変えようとした可能性は否定できない。

 選挙期間中であっても、報道の自由は保障されている。中北教授は予定原稿で「現状では原発稼働がゼロでもアベノミクスが成果を上げている。原発ゼロでも経済成長が実現できることを実証した」「経済学の観点から、巨大事故が起きた際の損害額のリスクをゼロにできるのは、原発を止めることだ」と指摘した。

 NHK側が問題視した中北教授の原稿は、都知事選で特定の候補者を支援する内容でもないし、特定の立場を擁護してもいない。

 NHKの籾井(もみい)勝人新会長は就任会見で「国際放送で日本政府の意向を伝える」としている。原発再稼働を強く打ち出している安倍政権の意向を忖度(そんたく)し、中北教授のコメントは不適切だと判断したとも推測できる。

 原発政策の是非にかかわらず受信料を払って、政府広報ではない公平公正な報道や番組を期待している国民・視聴者の信頼を裏切る行為と言えるのではないか。 (中村信也)

(東京新聞)

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