今何かと話題になっている「かんぽの宿」だが、フッと気になった事がある。
それは「メルパルク」と現在呼ばれている、「郵便貯金会館」のことだ。
「かんぽの宿」ほど、全国に点在しているわけではないのだが、それでも
全国11ヶ所点在している。
「かんぽの宿」がリゾート型宿泊施設なら、「メルパルク」は都市ホテル型宿泊施設ということになる。
もちろん、「かんぽの宿」が「簡易保険」を原資に造られているのに対し、「メルパルク」が「郵便貯金」を原資にしていると言う違いはあるのだが、どちらも「旧郵政省」が行っていた事業である事には変わりない。
とすれば「メルパルク」も、「かんぽの宿」同様に、赤字事業と言うコトなのでは?と、思ってしまったのだ。
当然、民営化に際し「売却の対象」となり、同じようにオリックスグループなどが、購入予定として入札に名前が挙がっていたのではないだろうか?
それにしても、今回の「かんぽの宿」については「赤字だから売却(「事業譲渡」が本当らしい)」というより前に、「黒字化する努力」が見えてこない。
実際、一般週刊誌などの記事によると、既に売却された「かんぽの宿」を改装し、営業をしている旅館などでは、今年来年当たりで単年黒字が見込めるという話だ。
実際、イロイロなところでは「かんぽの宿」は「ロケーションが悪いトコロへ、立派過ぎる建物」と指摘されているが、「街の喧騒を忘れ、風光明媚な温泉場」というのは、ロケーションがそれなりに悪いのではないだろうか?
だからこそ、地元の旅館などは駅までの送迎サービスをし、顧客獲得に努力をしているのだ。
そんな当然の努力もしないで「赤字だから」というのは、言い訳としてもお粗末な気がする。
もちろん、根本的な問題として「保険や貯金を原資に、宿泊施設を建てる意味」が問われなくてはいけないのだが、今更そのようなコトを問題にしても「時、既に遅し」だ。
ならば、「少しでも良い条件にする」と言う努力が必要だろうし、売却先選びも慎重にされなくては意味がない。
そこで問題だと感じるのは、宿泊業を本業としていないオリックスグループに売却を何故するのか?と言うコトなのではないだろうか?
実際、オリックスの
HPを見てみても、不動産業という文字はあっても宿泊業と言う文字は見当たらない。
素人目には「安く買って、高く売ってりざやを儲ける」としか見えない。
と言うより、「利ざやで儲ける金融業」と言うことが良くわかる事業内容なのだ。
そこに「事業譲渡」といわれても、その説得力のなさは・・・。
もしかしたら、「メルパルク」もまた、訳が分らない間に、1万円とかで売りに出されているのではないのか?と言う、気がしてくるのである。
本来なら「簡保契約者や郵貯利用者」が、「それって、違うでしょ!」と、声を上げるべきなのかも知れない。
なぜなら、自分達のお金が勝手に使われ、買い叩かれようとしているのだから。