Huffpostに、交通遺児の大学生の内4人に1人が、退学を考えている、という記事があった。
Huffpost:遺児の大学生、4人に1人が「退学を検討」。コロナで進学をあきらめる高校生も(調査結果)
今朝のFM番組でも同様のテーマが取り上げられていた。
それだけ経済的に困窮している大学生がいるだけではなく、進学を諦める高校生たちも多いのだろう。
今回調査を実施したのは「あしなが育英会」だが、「あしなが育英会」から奨学金をもらっていない一般的な大学生にとっても、今回の「コロナ禍」は経済的に大きなダメージを与えているはずだ。
というのも、地方から都市部の大学に進学した学生たちの仕送り額が、減っているからだ。
(下図資料は全国大学生活協同組合連合会 第55回学生生活実態調査より)
グラフを見てわかる通り、10万円以上の仕送りをもらっている学生は、年々減っている。
代わりに増えているのが5万円以下の学生だ。
自宅通学の学生たちにとっては、現実感のない話かもしれないのだが、これが今の日本の経済状況の一面である、ということでもある。
特に、仕送りを必要とする学生たちは地方出身者であり、言い換えれば仕送り額が減少している、ということは地方経済の状況が良いとは言えないということでもある。
減額されている仕送り分をカバーするのが、アルバイトということになるのだが、主要なアルバイト先となる飲食店などが今回の「コロナ禍」の為に危機的状況に陥っている。
結果、生活費そのものの捻出が難しくなったりするような状況が続くことで、退学や休学を検討せざる得ない状況に陥っている学生が増えているということになる。
「経済を動かす」という名目で政府が行っている「Go Toキャンペーン」は、この「コロナ禍」でもキャンペーンを利用する人が数多くいる反面、感染拡大を懸念して利用を躊躇する人達も数多くいる。
おそらく、利用を躊躇している人たちのほうが、多いのではないだろうか?
とすると、税金を投入して行う政府の事業として不公平感が生まれてしまう可能性もある、政府政策でもあるはずだ。
学びたい意欲がありながら「コロナ禍」により、退学や休学を考えている学生や進学をあきらめようとしている高校生たちに対して、その支援をするほうが日本の未来をつくる為にはプラスになると思うし、理解も得やすいのではないだろうか?
目先の経済を動かすことはできないが、先行投資と考えれば十分そのメリットはあると思う。