日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

牛レバ刺しと放射線照射

2012-06-29 18:16:37 | 徒然
来月から「牛レバ刺し」が、食べられなくなる。
以前起きた、「牛レバ刺し」による食中毒の発生を受けての措置。
私はレバーそのものが苦手なので、調理そのものもしないし、食べたいとは思わないので、「へ~」という程度だった。
むしろ、世間の反応に驚いた位だった。
「いつの間にか日本では、生肉だけでは無く内臓まで生で食べる習慣が根付いていたのか!」と。

ただ、規制をするのはどうなのか?と言うと、話は別かも知れない。
少なくとも、大人が生の内臓を食べるリスクを十分承知で、食べるのであれば問題ないような気がしたのも事実だ。
確かに事件が起きた時、焼き肉チェーン店の社長は「生でレバーを食べるリスクが有るのであれば、国で規制すべき」という趣旨の発言を、謝罪会見の時にしていたと言う記憶はあるが、だから国が規制します、と言うのも「食べる自由」という点ではどうなのか?と言う気もする。

そんな状況の中、ここへきて「放射線照射による殺菌」というコトを、唱える人たちが出てきているようだ。
Yahooのトピックス内の「みんなの政治」には、産経新聞や科学ライターさんたちの意見として「放射線照射殺菌」による「牛レバ刺しの提供」と言う記事が、掲載されている。

農産物への「放射線照射」というのは、海外では一般的だと言われている。
日本でも、ジャガイモの発芽を止める為の放射線照射は認められていたと思う。
おそらく、ジャガイモの芽には猛毒が含まれており、発芽を止めるコトで誤って芽を食べても、問題がないようにということだろ。
ただし、日本ではジャガイモくらいで他の農産物への照射は認められていない。
その理由は、日本人の「放射線に対する不安」というモノが有るからだろう。

そんな社会的背景が有るだけでは無く、昨年起きた「フクシマ事故」以来、多くの人、特に女性は「放射能恐怖症」と言ってもよいほど、「放射能・放射線」に対して不安感を持っている。
とすれば「牛レバ刺し」を食べる為に、「放射線照射」は認めるのか?と言うコトも、一つの議論になってくると思う。
牛レバーに放射線照射はOKでも、健康診断などで行われるレントゲンはダメ!と言うのであれば、それはチョットおかしな感覚だと思う。
なぜなら「牛レバ刺し」は食べなくても健康上の問題はないが、健康診断のレントゲンは病気の早期発見には必要な検査だからだ。

放射能の恐怖に怯え、疎開までした方などは、この「牛レバーに放射線照射」という意見に、どう思われるだろう?
「自己責任」と、言うコトになるのだろうか?


走りながら充電する「電気自動車」?

2012-06-29 09:48:22 | ビジネス
一部の新聞に掲載されている、「道路に電極埋め込めば 走って充電 未来の車 豊橋技科大 実験に成功」と言う記事(紹介記事は中日新聞だが、何故か中日新聞だけは「進学ナビ」という大学紹介頁)。

理工系が大の苦手分野なので、詳しいコトは判らない。
理解も十分では無いと思うのだが、記事を読む限りではとても画期的なコトのように思う。
その理由は「バッテリーなどを搭載する必要がない『電気自動車』」という点。
もう一つは「ゴムに電気を通す技術」。

中学校の理科で「ゴムは通電しない」と教えられた記憶が有るので、「ゴムに電気を通す技術」というのは、単純に凄い技術なのでは?と感じている。
それだけでは無く「バッテリーを必要としない『電気自動車』」というのが、これまでと違う発想という気がする。

問題となるのは、「道路に電極を埋める」と言うコトだろう。
どんな道に電極を埋めるのか?と言う問題もあると思うし、どうやって埋めるのか?と言う問題も有るだろう。
非理工系の頭で考えると、年に何度か行われる「高速道路の整備工事」に合わせて、電極を埋めるコトができるのでは無いか?と単純に発想をしてしまう。

むしろ問題となるのは「電極を埋めるコト」では無く、「どうやって一定の電力を電極に送るか」というコトなのでは?
高速道路などでは、相当の交通量がありそれに対応できるだけの発電システムが必要だろう。
それを今までの様に、電力会社から購入すると言うのでは、利用コストという問題が発生すると、考えられる。
何より、今の社会的流れは「脱原発。自然エネルギーへのシフト」だ。
「高速道路に沿って、太陽光発電パネルを設置する」と言うのも、チョット現実的では無い様な気がする。
何より天候に関係無く、発電できるコトが重要となってくる。
とすれば風力発電、しかも現在のような大きなプロペラを回すモノでは無く、もっとコンパクトな「風レンズ風車」の様なタイプのものや、地熱発電、山間部などを貫く高速道路で有れば小規模水力発電、まだまだ実験段階だと思われる「振動発電」の利用も考えられるだろう。
当然のコトながら、タイヤメーカーや自動車メーカーの協力も必要となってくるはずだ。

その様に考えると、この「走りながら充電する電気自動車」というのは、道路+エネルギー+タイヤ+自動車と、複合的な産業が協力しあって行く必要が有る。
当然のコトながら、海外でも例のない(はずの)試みだからこそ、これらを一つのパッケージとして、海外に売り込むコトもできるはずだ。
そんなコトを考えると、とても拡がりのあるチョットわくわくする様な、技術という気がする。

日本の大学で研究をしているコトをもっと積極的に産業界が後押しするコトも、大事なのでは?
この「走りながら充電する電気自動車」も「風レンズ風車(発電)」や「振動発電」も、大学の研究から生まれた技術なのだから。



公共性の高い企業ほど、重要な「ステークホルダー」の存在

2012-06-28 12:33:56 | ビジネス
昨日、沖縄を除く電力各社の株主総会が行われた。
今年の特徴的だったことは、ご存じの通り大口株主である首長やそれに準じる様な方々が、株主総会に出席したことだろう。
これまで「物言う株主」と言えば、「村上ファンド」の村上さんや外資ファンドばかりだったが、昨年の東京電力の株主総会の頃から「本当の物言う株主」が増えてきたような気がする。
ただ、電力会社のように公共性の高い事業を展開している企業の大口株主は、自治体であったり、生命保険会社の様な企業、関連会社。
そのためいくら個人株主が、様々な提案を出しても取り上げられるコトは、ほとんど無かったと思う。

それが昨年の「フクシマ事故」で、東京電力の個人株主たちが集まって、株主訴訟を起こすなど、個人株主の動きも活発になってきた。
元々「電力株=資産株」と言われ個人資産として「親⇒子⇒孫」へと受け継がれ、株主さんにとっては「安定した配当が一番の魅力」で、企業の経営姿勢を問いただす様なコトは無かったと思う。
何より、問題になっている原子力発電にしても「国策として進められてきた」と言うコトも、関心の対象では無かったと思う。
「フクシマ事故」が起きるまでは。

そんな公共性の高い電力会社は、これまで「ステークホルダーとの関係」というコトを、考えてきたコトがあっただろうか?
そして大口株主である自治体や生命保険会社、関連企業は、どうなのだろう。

何故その様なコトを考えたのか?と言うと、自治体がもし株式会社だとしたら、その株主はその自治体の納税者だろう。
保険会社の場合、株式会社では無く「相互保険会社」と言う場合は、その保険会社の契約者が株主的存在となるはずだ。
株式上場で話題になった「第一生命」の場合、保険契約者が株主とするための募集・手続きなどで話題になったと言う記憶がある。
違う見方をすると、電力会社の直接的株主では無い管内の納税者は、間接的な株主だと考えられると思ったからだ。

もちろんこの様な考えは「ステークホルダー」と言われ、ビジネスの世界では当然の存在として考えられている。
とすれば、公共性の高い企業ほど「物言わぬ間接的株主」の存在は、社会を大きく動かす存在として強く意識する必要があるとおもう。
そんな意識改革も、電力会社を始めとする公共性の高い企業には求められた株主総会だったように感じている。



消費税税率アップが及ぼすコトを考える

2012-06-27 19:38:24 | ビジネス
昨日「消費税増税案」が、国会を通過した。
「消費税増税反対」を掲げ、政権与党となった民主党が増税を決める、という何とも言えない結果となってしまった。

この「消費税増税」については、産業界でも様々な意見が有るようだ。
経団連からは、賛成とは言わないまでも「財政再建のためなら、やむなし」と言う意見が多いように思う。
反対に小売業や中小企業は「財政再建も重要だが、仕事のほうがもっと重要」という、感じだろうか。

確かに小売業にとって「消費税の税率アップ」は、一時的な「駆け込み需要」を起こすが、実施されたとたん、駆け込み需要以上の売り上げの落ち込みが起きる。
それでなくても、今は「デフレ状態」で単価を下げ、利幅を薄くしても売らなくては商売にならない、と言う状況が随分続いている。
そこに追い打ちをかけるのが、今回の消費税増税。

それは中小企業にも言えるコトで、仕入れる材料には増税分の消費税が掛かってくるが、日頃メーカー側からは、値下げを要求されているのだから、増税分を加えることそのものが難しい、と言う状況だろう。

では、庶民の生活は?となると、やはり「財布の口は、固く閉ざされる」というコトは暗に想像が付く。
今のように「節約志向」が強い時に、「お金を使って下さい」というコト自体、なかなか難しい。
主婦向けの雑誌だけでは無く、最近では若いOLさん向けの雑誌にも「貯蓄」のページが普通にあるのだ。
世間は「いかにお金を使わずに暮らすのか?」という、生活に向かっているといえる。

「財政再建」というのであれば、もっと根本的なトコロの見直し論議があっても良かったと思うのだ。
そんなトコロをすっ飛ばして「財政再建をする為に、平税負担が平等な消費税のアップ」というのは、短絡過ぎるのでは?
そもそも、低所得者層が収入に対して負担する消費税の割合と、高所得者層が負担している割合とでは、随分違うはずだ。
なぜなら、低所得者も高所得者も日々の生活に必要なモノを購入するコトには、大きな差が有るとは思えないからだ。
高所得者層が、毎日のように高級食料品店で高額な食品を購入している、と言うのであれば話は違うだろうが、普段の買い物は高所得者も低所得者も大手スーパーで有れば、実感として大きな差が出てくるはずだ。
金額では無く、所得に対する消費税の負担率、という発想を持って考える必要が有るのが今の「消費税」なのでは?

「財政再建」という御旗を掲げるのは良いが、それで経済が停滞するのでは余り意味がない様な気がする。

街中にあるチャリティー活動

2012-06-25 18:58:11 | アラカルト
所用があり名古屋の中心部に出かけてきた。
その帰り、とてもカラフルな飲料水の自販機を見かけた。
隣にある自販機が青主体だったこともあり、一際目立つ印象を受けた。
大通りに面した交通量の多い場所だったこともあり、携帯で写真を撮る勇気が無く、写真を掲載するコトができないのだが、なかなか人目を引く自販機だった。

「やけに派手な自販機だな~」と思いながら、フッと見ると自販機の側面に「グリーンリボンキャンペーン」という文字とともに、緑色のリボンが描いてある。
医療の啓発キャンペーンとして「リボン」を使うコトが多い、と言うコトはご存じの方も多いと思う。
有名なトコロでは、「乳がん検診の啓発・ピンクリボン」や「エイズ予防・赤いリボン」だろう。
他にも「白いリボン」や「パープルリボン」などがある。
(パープルリボンは、紹介した膵ぞう癌だけでは無く「女性をDVから守る」啓発でも使われているようだ)

そして自販機の側面にあった「グリーンリボン」は、移植医療のシンボルリボンのようだった。
そして、その「グリーンリボン」が描かれた自販機で、飲み物を買うと一部売り上げが臓器移植の普及・発展費用の一部となるという。
臓器移植についてはいろいろな意見や考えが有るので、拙ブログでは言及できる内容では無いと思っている。
それだけでは無くこの「グリーンリボン」のキャンペーンそのものに、疑問を持っていらっしゃる方もいるのでは?と、想像している。

ただ、この「グリーンリボンの自販機」の様に、日本ではごく当たり前の様に街中に有る自販機が、チャリティーのツールとして活用されている、と言うアイディアにチョット感心したのだ。
そしてこの様なチャリティーの方法は、今後もっと増えていくのでは?と、思ったのだ。

残念なコトに、この「グリーンリボン自販機(?)」は、名古屋の数カ所と安城市のある病院でしか見られないようだ。

暮らしサイズで住み替える?

2012-06-23 17:49:04 | ビジネス
週末になると、これでもか!と新聞の折り込みチラシに入ってくる、マンションの広告。
もちろん、郵便受けなどにも相当のマンションのチラシが投げ込まれる。
例えマンションの購入予定が無くても「このマンションの間取りは・・・」と、広告を眺めるコトのが週末の習慣の様になっている。
もちろん、間取りを見ながら「この間取りは、どんな家族を想定しているのだろう?」というコトを考えつつ、「自分なら・・・」とか「使い勝手が悪そう」などと、勝手に思っている。

名古屋市内でも、「新興住宅地」と呼ばれた地域なので多くの場合、夫婦と子ども1、2人という想定の間取りという感じのマンションが多く、実際建った後近くを歩くとその様な家族の姿を見ることになる。
子どもと言っても高校生や大学生と年齢では無く、ほとんどが未就学~小学生という感じだ。

そんなマンションのチラシの中に「時代かな?」と考えさせられる、チラシが入っていた。
それは、マンションの一戸分の面積はこれまでと余り変わらないが、部屋数が少なくリビングが広い、と言うマンションだ。
「夫婦2人で住む」と言うコトを想定している、と言う雰囲気の内容。
これまで住んでいた戸建てを売却し、比較的駅に近いマンションに移り住む、と言う設定のようだ。
別に売却をしなくても良いとは思うが、あくまでも定年退職前後の世代=子育て終了世代というコトを考えると、長期の住宅ローンを組むコトは難しいので、そんなイメージを私が勝手に描いただけなのだが、コンセプトは「暮らしサイズに合わせて、住み替える」という提案なのかな?と、感じたチラシ広告だった。

戦後から続く「暮らしサイズの拡大」的発想は、既に終わっている。
実際、少子化傾向が転ずるコトは無く、単身世帯や夫婦二人世帯は増加傾向に有る。
かつての様に、「子どもが結婚をしても同居をする」と言うコトは、今では珍しくなっている。
特に名古屋の場合、結婚時もしくは子どもの幼稚園や小学校入学に合わせて住宅を購入する傾向がある為、その当時購入した家は、子どもの成長とともに生活サイズに合わなくなってしまうと言うケースが有るのでは?と、思っている。
そして迎える中年期=退職時期。
既に子どもは成人をし、別世帯となっている。
当然、家の間取りも使い勝手が良いとは言えない。
そんな人たちで、比較的経済的不安のない人を対象としたマンションや住宅リフォームの提案があってもおかしくは無いだろう。
むしろ、今後はそんな提案が増えてくるのではないだろうか?

数年前、大手ハウスメーカーに「夫婦二人になったら・・・」と言うテーマの、テレビCMがあった。
「家は一生の買い物」と言うのであれば、部屋数の多い家から部屋数が減らせる・・・そんな「暮らしサイズに合わせて間取り変更ができる家」という発想も必要なのかも知れない。


ソニーの思惑はどこにあるのだろう

2012-06-22 11:21:10 | ビジネス
日経新聞などが、「オリンパス、ソニーとの資本提携へ 500億円受け入れ」と伝えている。
以前から、ソニーの他にも富士フイルムなどの名前が挙がっていた。
富士フイルムとの資本提携というコトになれば、胃カメラなどの画像・映像分野の医療機器としては、日本で一番規模の大きな企業となるのでは?と言う気がしていた。
何よりも、事業としては富士フイルムとオリンパスは同業。
その視点で見れば、富士フイルムとの提携のほうがわかりやすいと言う気がした。
ところが、ソニーというコトになると「何故?」という気がしてくるのだ。
「ソニーは何を期待して、資本提携を申し出たのか?」という点だ。

記事を読む限りでは、資本提携はするがソニーと言う企業名になると言う訳で話さそうだ。
ただ、ソニーとしては余り業績の上がっていない「デジタルカメラ」の市場での、事業展開は考えてはいないだろう。
むしろ、ソニー自身が「サイバーショット」というブランドネームを持っているコトもあり、縮小し、最終的にはオリンパスを飲み込む位の気持ちが有る様に感じる。
もちろん、オリンパス自体が持っている高いカメラ技術も欲しいトコロだろう。

そして気になるのは、画像・映像分野の医療機器という点。
余り知られていない様だが、実は日本の画像・映像分野における医用機器というのは、世界でもトップレベル。
乳がん検診で使われるマンモグラフィーなどは、今まで二次元でしか判らなかった状況が、三次元化するコトも可能では無いか?と言う程までの高い技術力を持っている。
おそらく、世界でもこれほどの技術を持っているのは日本のメーカー位だろう、と言われている。
そのフロントランナーとなっているのが、富士フイルムやペンタックス、オリンパスと言った企業なのだ。
そして、これらの企業が切磋琢磨してきた結果として、日本の高い医療光学機器が世界のトップレベルにまでになった、と思っている。

それに対して、ソニーは確かに高い映像技術を持ってはいるが、それはあくまでも映画などのエンタティメントの分野。
ここ数年、ソニー自身この分野に対してとても力を入れてきた。
先のオリンピックやW杯ドイツ大会などで、映像記録を担当したのはソニーだったと記憶している(と言っても、定かではない。もしかしたらオリンピックはパナソニックだったかも知れない)。

その様に考えると「映像」というコトバでは、共通するモノのソニーとオリンパスとでは違う映像分野だというコトが判る。
とすれば、ソニーはオリンパスの強みとなっている医療の分野での映像・画像に参入したい、と言う意思が有るのだろうか?

そんなコトが気になる、ソニーのオリンパスへの資本提携だ。


日本のワインが、フランスのコンテストで金賞を受賞した!

2012-06-21 11:32:53 | アラカルト
サントリーのサイトをチェックしていたら、とても気になるニュースリリースがあった。
フランスの国際ワインコンクール“レ シタデル デュ ヴァン”で「登美 ノーブルドール 1992」が「日本ワイン特別賞」「金賞」ダブル受賞

元々ワインそのものに余り興味が無く、当然味や香りと言ったコトも無頓着。
当然のことながら、その知識もない。
今現在は、お酒全般を控える生活をしているので、ますますワインのこの様な賞の位置づけが判らない。
判らないのだが、何となく凄い賞を受賞した、と言う印象が有る。

このサントリーの「登美の丘」と名付けられたワインだけでは無く、フランスでも日本のワインは、相当認知されているだけでは無く、評価もされている様だ。
でなければ、「日本のワイン部門」という部門を創設してまで、コンテストを開催しないと思う。
今回サントリーが受賞した一つの部門が、この「日本のワイン」という部門。
イメージ的には、「日本代表」というトコロだろうか?
そこまでなら「日本代表」というコトなので、本場フランスのワインには勝てないんだ・・・と言うコトで終わってしまう。
ところが、「金賞」も受賞しているのだ。

この「金賞」の上に、まだ「特別金賞」のような賞が有るのかも知れないが、いずれにしても日本のワインが、本場フランスで「日本代表」として認められたのでは無く、フランスを始めとする他の国の代表ワインと競っても、十分高い評価を受けるだけの実力が有る、と言うコトになるのでは?と、思ったのだ。

しかし、街中のリカーショップに行くと目に付くのは、海外のものが中心。
もちろん、国内ワインのコーナーもあるのだが、その扱いはチョット寂しいモノが有る。
ワイン専門店に行けば、その状況は違うのかも知れないが、ワイン専門店の前を通っても海外のワインの入荷などを知らせるPOPはあっても、日本のワインの入荷や何かしらの情報というのは、見たことがない。
毎年話題になる「ボジョレーヌーボー」にしても、「ワインの新酒」と考えれば、日本産ボジョレーヌーボーが話題になってもおかしくは無いと思うのだが、話題になるのは輸入されるモノばかり。
ワイン専門店なら、「勝沼産ボジョレー入荷」などの産地名のあるPOPがあっても良いと思うのだが、そんなPOPを見たこともない。

日本のワインの評価は、国内では無く海外のほうが高いのかも知れない。
なぜなら上述した通り、ワインのコンテストで「日本のワイン」という部門が有る程なのだから。
とすれば、私たち生活者ももっと日本のワインに注目しても良いのでは?

サントリーの今回の受賞は、そんなきっかけになれば良いと思う。
全国に有るワイナリーの人たちにとっても、自信となる受賞だと思うし、その快挙に拍手を送りたい。


社会事業家が活躍する時代

2012-06-20 16:48:45 | ビジネス
日曜日の朝日新聞に、「GLOBE」という日曜版の様なモノが入ってくる。
特集の「日本酒」についても興味深く読んだのだが、私が興味を一番ひいたのは、「社会事業家・小暮真久」のインタビューだった。

個人的に、あるNPOと関わりを現在持っているのだが、まだまだ日本ではNPOが収益を上げるのが難しい状況に有る。
その大きな理由は、「非営利団体が金儲けをするとは、何事!」と言う、批判的な捉えられ方が、一般的だからだ。
しかし、一般企業が企業活動を潤滑にする為に、収益を上げる必要が有るのと同じように、NPOも、その活動を円滑に行う為には、それなりの収益を上げる必要がある。
コトバを代えるならば、「活動資金の調達」というコト。
なかなかその点で、理解を得られていないという現実を実感している。

それでも小暮さんの様な「社会事業家」を志す、若い人たちが多くなり始めているのも事実だ。
その活動の対象も様々で、途上国の子どもや女性の教育プログラムや自立プログラム、と言った内容も有れば、日本の第一次産業の再興を「環境」という視点で捉え、奮闘している若者もいると聞く。
小暮さんの様に、有名企業などを巻き込むコトができると、その理解は拡がっていくのだと思うのだが、小暮さん自身も苦労された様に、一般的理解にはほど遠いのが現状だろう。

でも、様々な社会事業家がもたらす「モノ・コト」は、日本に大きな影響を与えるのでは?と、感じている。
それは企業や自治体が事業として展開しづらいコトを、代わりにやってくれるからだ。
その成功例が、小暮さんのこのビジネスのような気がする。
だからこそ、社会全体がもうチョットNPOの活動に対して、理解をして欲しい・・・と、感じるこの頃なのだ。

ちなみに、ある統計によると先進国で廃棄される食品を途上国に回すコトができれば、飢餓の問題の多くは解決できる、と言う。
それだけ先進国はメタボ対策に苦労しながら、食品を廃棄している、と言うコトのようだ。
もちろん、あくまでも「統計」という数字の上でのお話だ。

IKEAにあって、日本の企業に無いモノ

2012-06-19 17:42:36 | マーケティング
新聞のWEBサイトには、「新商品紹介」というコンテンツが有る。
時々覗いてみるのだが、「素敵だな~」と思うモノも有れば「残念!」という感じのモノもある。
もちろん「残念!」と感じるのは私の主観なので、その点だけはご理解を頂きたい。

そして今日チョット覗いて見た「新商品紹介」で、とても素敵な照明があった。
イケアの「太陽/風力電池式ペンダントランプ」だ。
この紹介したデザインのものだけでは無く、「グランドスティック・ライト」と呼ばれるタイプなどがある。

この商品を見てデザインも素敵なのだが、「どんなトコロで使えるだろう?」と考えると、とてもおもしろい商品の様に思えてきた。
例えば、これからのシーズンキャンプなどに出かけた時、テントやターフに取り付け、太陽電池と風力で充電させ、夜はこのランプの下でビールを飲みながら、天空の星々を眺めて過ごす、と言うコトができるのでは?
照明と言ってもランプなので、夜空に瞬く星を邪魔するコトは無いだろう。
もしかしたら、災害時にも使えるかも知れない。

このランプやライトは、太陽光だけでは無く風力でも充電できる、と言う強みが有る。
天候に左右されること無く、充電ができ照明として使える、と言うのは大きな魅力だと思う。
「グランドスティック・ライト」は、庭や玄関先の誘導ライトとして使うのが目的だと思うのだが、もっと違う使い方もあるかも知れない。
そんな「ワクワク感」と、使い手となる生活者が自由に使い方を想像ができる商品だと思う。
決まり決まった使い方をする必要はないと思うし、その方が市場が大きく拡がる可能性がある。

ただ、このイケアの通販サイトに掲載されているいくつかの商品を見ていて、「何故、日本の企業ではできなかったの?」というある種の残念さを感じたのだった。
もちろんイケアそのものは、インテリアのデザインから製造・販売までを行う北欧の大きな企業なので、日本人デザイナーがいてもおかしくはない。
同じ北欧の世界的企業「マリメッコ」は、日本人デザイナーが何人か在籍していたと言う記憶が有る。

おそらく、この様な商品を日本の企業が見たとき「我が社でも作れる商品」と、思う企業は少なくないと思う。
そのくらいの技術もデザイン力も日本の企業は、持っていると思うからだ。
その「力がありながら、作れない」というコトがとても問題だと思うし、それが今の日本の問題なのような気がしている。