日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

安倍さん、大丈夫?

2014-11-29 20:32:08 | 徒然

最近、安倍さんが「イライラ」しているらしい。
当然のコトながら、直接お会いしたコトがないので、あくまでも様々なトコロから出てくる「話」によるモノだ。
元々「犬猿の仲」だった?朝日新聞に対しては、苛立ちが頂点に達するようで、今朝の朝日新聞にその様な記事が掲載されていた。

ただ、今回の朝日に掲載された記事を読むと「安倍さん、大丈夫?」と思ってしまう部分が多い。
例えば、テレビの有権者のインタビューで「アベノミクスの効果は、余り感じられない。大企業はそれなりの恩恵があったかも知れないけど・・・」という内容について「企業の6割は、賃上げをしている」と、出演した番組で不満げな態度を示した、という。

安倍さんご自身は、「アベノミクスで、大企業だけではなく中小企業も賃上げをし、生活者にそれなりのメリットがあった」と言うことを言いたかったのかも知れない。しかし、先日発表されたGDPの数字などから見ても、決して「アベノミクス」が消費に反映されている、という訳ではない。
「経済」を選挙の御旗に掲げ、少なくともテレビに出演しているのであれば「生活者にも、アベノミクスが実感できるような政策をしていきたい」と、建前としてでも言う必要があったのではないだろうか?

むしろポイントとなるのは「アベノミクスの効果を、生活者が感じていない」というトコロで、その点に注目すること無く、自分の政策に対して「自画自賛」をしている、という印象を与えてしまったことは、失敗だったと思う。
何より、再登板後の安倍さんの発言の中には「自画自賛」的な内容があり、有権者からすれば「何だかな~~~」と言う気持ちになってしまう。

それが、頂点に達したのが「小四なりすまし」と話題になったNPO法人「僕らの一歩が日本を変える。」の問いかけだろう。ご存じの方も多いと思うのだが、この「小四なりすまし」というのはNPO法人が今回の選挙に対して「どうして今、選挙をするのか?」という問いかけをしたサイトに対して、安倍さんがFacebookで激怒したコメントを書き込んだ、というものだ。

ITMediaニュース:
安倍首相“小4なりすまし”政治サイト「どうして解散するんですか?」をFacebookで批判「最も卑劣な行為」

一部ネット上では、Facebookで引用した先を「どうして、こんなトコロを引用するかな?」というコメントなどがあったが、政治的関心のある子どもが「どうして解散をするのですか?」と、疑問を呈している選挙なのだ、と考えれば良いだけのこと。批判の内容も「最も卑劣」という程、卑劣なのだろうか?と、逆に思ってしまう部分もあれば、安倍さんンが批判をすればするだけ、「やはり、解散理由が言えない解散・選挙なんですね」という印象を、有権者に与えている。そのコトに気づかないというコトが、「大丈夫?」という気がする要因なのだ。

昔の政治家(というべきか?)は「機に臨み変に応ず」というか、その場の社会的空気を読むことに、良くも悪くも長けていた様な気がする。少なくとも安倍さんのように、「自画自賛」を繰り返す様な方はいらっしゃらなかったと思う。
安倍さんが「自画自賛」をする度に、生活者は「本当に?」と疑心暗鬼になっている、というコトを感じ始めている、というコトを受け止める感覚が、最近益々無くなってきている様に感じるのだ。


楽天の囲い込み戦略?

2014-11-28 21:19:58 | ビジネス

 ネットで、買い物というほど買い物をする訳ではないのだが、年間に数回程度は利用する。一番利用するのはやはり「楽天」ということになる。何故なら、ご存じの通り、「楽天」はネット上の商店街。様々な商品を扱っているからだ。同じ商品であっても、出店している会社によって値段が違うというコトは、当たり前。比較するにしても、お店を見て歩くのも「楽天」であれば、随分楽だ。

 先日、久しぶりに欲しいモノがあり、「楽天」のサイトを見ていたら、「え!」と思う様なご案内がトップに表示されるお店がいくつかあった。
 「え!」と思ったコトは、「支払い方法」だ。
 多くの方は、クレジットカード支払をされていると思うので、余り気にならないかも知れないのだが、振り込みなどを利用していると、自分と取引のある銀行などの金融機関の利用ができるか?というのが、購入のポイントになる。「振込手数料」というのは、1回の利用では300円以内という少額かも知れないのだが、1回の買い物そのものが、余り高額では無い場合、振り込み手数用というのは、「高い手数料だな~」という気持ちになってしまう。
 だからこそ、自分が普段使っている銀行での取引の有無を確認してしまうのだ。
 そんなユーザーは、余り多くはないかも知れないが、「送料」と「手数料」というのは、ネットで商品を購入する時、気になる部分でもある(その様なユーザーは、ほとんどいないかも知れないが)。

 その「振り込み指定銀行」が、「楽天銀行」に少しずつ移行し始めているのだ。違う見方をすると、「楽天」が、ユーザーの様々な情報を集め、囲い込みを図ろうとしている、とも考えられる。
 実際、「楽天銀行」のサイトを見ると、「クレジットカード機能付きキャッシュカード」が、お勧めされている。
 「楽天銀行のクレジットカード付きキャッシュカードで、ラクラクお買い物」ということを、暗に勧めていると言う印象を受ける。
 もちろん、他社のクレジットカードでも十分使えるので、気にならない方のほうが多いと思う。ただ、他社のクレジットカードの場合、カード会社が保有する顧客情報と「楽天銀行のカードを使って楽天で買い物をする」という顧客情報とでは、カード会社が得るであろう顧客情報の量が違うはずだ。

 他のカード会社は、購入金額や購入先の情報は提供されるだろうが、1回の取引で完結するはずだ。ところが楽天銀行の場合、購入金額や購入先だけではなく、何を購入したのか?という情報まで得るコトになる。それでなくても、1日の内に楽天から様々なセールのメールが送られてくる。当然送られてくるメールは購入履歴などのデータを元に送られてくている。
 そう考えると、楽天は「樂天銀行」の顧客を増やすだけではなく、顧客の消費行動(というと大袈裟に聞こえるかも知れないが)だけではなく、顧客の「お財布の中身」まで、囲い込もうとしているのでは?という、見方もできるのではないだろうか?

 本来買い物というのは、自由で自分のお財布と相談することはあっても、売り手側に必要以上の情報を提供する必要の無いものだ。確かにマーケティングという視点で考えれば、楽天のように顧客の様々な情報を得ることで、多面的で複雑な生活者の「姿」を分析しやすくなる、という部分はある。まして「銀行」という個人のお金の動きを情報として得るというコトは、他社にはない強みとなるはずだ。だからと言って、「振り込み指定金融機関」を「樂天銀行」に移行させる様に出店ショップにするのは、何となくビジネスとしてフェアではない様に感じるのだ。

 当然のコトながら、この「樂天銀行への移行」というご案内が掲示されたショップでの買い物を、商品云々ではない部分で、「買い物をしたくないな~」と思っている。


多角的な情報の大切さ

2014-11-27 20:03:23 | マーケティング

最近、バターが不足していると、ニュースなどで報じられている。
ニュースになる理由は、ご存じの通り「クリスマスケーキ」の需要に、バターの生産量

が追いついていない、という点にある。
ニュースなどで報じられる「バターの生産が追いつかない」理由の一つが、「生乳の生産

量の低下」というコトをあげられるコトが多い。
確かに、「生乳」から最初に作られる「乳製品」は、「牛乳」だ。
その「牛乳」そのものの消費は、微減という状態にある。


                      (農林水産省 「最近の牛乳乳製品の情勢について 平成26年11月版」より)

 これまで、学校給食には必ずと言って良い程「牛乳」が提供されてきたが、最近の米飯給食が増えてきたこともあり、学校給食でも「牛乳」を取りやめる傾向があるという。
他にも、「牛乳は体に悪い」という噂などもあり、ますます「牛乳離れ」傾向が強くなっているのかも知れない。
 ただ、それだけが大きな理由ではなさそうだ。
 
先日、FM番組でも取り上げられていたのだが、今回の「バター不足」の背景には、昨年の猛暑も関係しているという話を、酪農農家さんがインタビューで答えていた。
 確かに昨年の夏は、猛暑だった。私などは10月末前半袖のポロシャツで過ごしていた様な気がする。11月に入っても、紅葉の便りが聞かれず、下旬にいきなり冬になった様な記憶がある。
 実はこの「異常気象」が、「牛乳」の素であり「バター」の原料になる「生乳」を作り出す乳牛に大きなダメージを与え、中には猛暑で死ぬ乳牛もいたという。
 それに加えての「牛乳離れ」が追い打ちを掛け、「牛乳」や「生乳」の価格を下げる結果となり、酪農そのものを辞める生産者が増えた、というのが、今回の「バター」不足を招いている、ようなのだ。

 一般的に報道される「牛乳離れ」による酪農家の減少だけではない、というのが本当の様だ。
 ただ、一般的にニュースとして取り上げられるのは、「牛乳離れ」→「酪農家の減少」→「バター不足」という内容がほとんどだ。そこに、昨年の猛暑があり、乳牛そのものが減ってしまっていた、というトコロまでの情報は余りない。
 もし「昨年の猛暑による、乳牛の減少」という視点で、「バター不足」が報じられたとすれば、「地球温暖化」などの「自然環境とバター」という、一見何の関連性もなさそうな問題が、クローズアップされてくる。
 「バター」の生産量を増やすため(?)には、「牛乳」の消費を増やすことも重要になってくるが、と同時に「自然環境」という視点で考えて見る必要もあるようだ。
 
 本当においしい牛乳というのは、乳牛が幸せな環境で育つことが大切だという話は、以前拙ブログでもエントリさせて頂いた。
 それは言い換えれば「おいしいケーキを食べるためには、おいしいバターが必要で、そのおいしいバターは、豊かな自然環境の中で育った幸せな乳牛が作るおいしい牛乳から作られる」ということになると思う。
 「牛乳離れがバターの生産量の減少」という情報だけでは見えてこない、事柄を知るためにも、一つの出来事に対して複数の情報を得て、その関連性を知るコトが大切なのだ、と感じさせる「バター不足」のニュースでもある。


キャッチフレーズにみる「選挙戦」

2014-11-25 18:54:07 | 徒然

衆議院が解散した直後の週末、近所へ買い物や散歩に出掛けると、既に選挙カーが走っていた。
当然のコトながら、大音量で「○○をよろしく」という連呼型街。
中には「平成の桃太郎」なるキャッチフレーズの、立候補予定者もいたようだ。
一体何処が「平成の桃太郎」なのかは判らなかったが、元気のある立候補予定者のようだ。
随分前「政界の牛若丸」と、呼ばれた方がいたコトを思い出した。

そう考えると、キャッチフレーズというのは案外大切なモノかも知れない。
「その人の人となり」を現すというコトもあるのだが、やはり印象に残る、という点でも大切だと思うからだ。
それが選挙となると、また変わってくる。
選挙に対して「何を一番重要に考えているのか?」というコトを現すからだ。
違う言い方をするなら「選挙公約を端的に現している」のが、キャッチフレーズというコトになると思う。

今回の「大義なき解散・選挙」のキャッチフレーズというか、キャッチコピーが各党出そろった様だ。
毎日新聞:衆院選:短期決戦・・・キャッチコピー 各党が知恵を絞る

改めて見ると、自民党は「アベノミクス」の継続?を考えているのだろう、経済を取り上げている。
穿った見方をするなら、「集団的自衛権の行使」や「特定秘密事項保護法案」、閣僚の相次ぐ不祥事(?)などよりも、経済をテーマに選挙戦を戦う、というコトのようだ。
同じ与党である公明党は、同じ経済をテーマにしているにしても「定率減税」を掲げている。
自民党の「アベノミクス」が、大企業向け中心(というか「経団連の意向を汲んだ」というべきか)政策だったことに対して「定率減税」となると、中低所得者向けの政策と考えた方が良さそうだ。
というコトは、与党内でも一枚岩ではない、と言う見方もできる。
元々公明党は「生活と安定」というコピーを掲げてきたことを考えれば、当然のコピーというコトになるかも知れない。

一方、野党となると民主党のように、具体性よりも「自民党圧勝阻止」という雰囲気のコピーという印象だ。
他の野党も基本的には、具体性よりも「改革」とか「変える」という言葉が多く、「この政党は、何がしたいのか?」というコトが判り難い。
その中で異彩を放つ(?)のが、生活の党かも知れない。
というのも、生活の党は結党以来、首尾一貫キャッチフレーズが変わっていないからだ。
「だから、何をどうするの?」という、疑問に答えているわけでは無いのだが、「とにかく国民生活を第一に考える」というコトだけは何となくわかるし、そもそも「国民生活」そのものもその時々で重要と考える事柄が変わってくる。
ある意味「万能型キャッチフレーズ」かも知れない。

もう一つその政党らしいな~と感じるのが、やはり共産党だろう。
安倍政権では、国民とのコンセンサスを図ることなく閣議決定をした「集団的自衛権行使」や「特定秘密事項保護法案」のような「力技政権」に対する、反発をよく現している。
決して、与党になることを目指すのではなく、時の与党の「ご意見番」という様な政治的ポジションを目指す、という姿勢を現している様に感じる。

キャッチフレーズだけを見ると、与党のほうが分かり易い分選挙民に訴えかけられる内容が、理解し易い。
これからの選挙戦で、どれだけ野党側が「何を・どうしたいのか?どのよな日本を創っていきたいのか?」という具体性のある、言葉での選挙戦になるのかが、選挙の勝敗を分けるかも知れない。


今回の選挙は「中間選挙」?

2014-11-22 06:56:35 | アラカルト

昨日、衆議院が解散した。
このところ、なんだかんだと「選挙」がある様な気がする。
衆議院がなければ、参議院がある。他にも地方選がある。
何とも、選挙の多いコトだろう。

今回の選挙は、「大義なき選挙」とも言われている。
安倍さん曰く、「アベノミクスを問う選挙」という位置付けそうだ。
その様な位置付けとなると、つい「アベノミクス=経済」に注目がいってしまう。
でも、米国の「中間選挙と同じ」という見方をすると、随分違った見方ができるのではないだろうか?

例えば「ごり押し」感の強かった、「集団的自衛権の行使」。
本来であれば、憲法改正も含めた議論が必要だっただろうし、何より国民のコンセンサスがとれていたのか?というコトも問題になってくる。
確かに、何かと「ちょっかいを出してくる」隣国との関係は、緊張感が高くなりつつある。
しかし、それと「集団的自衛権」を一緒に考えるコトは、どうなのだろう?
安倍さんが「閣議決定」で「集団的自衛権行使」を決めた直後、フィリピンでは「これから日本もフィリピンのために自衛隊を派遣してくれる」と言うニュースが流れた、という話もある。
「え?フィリピンと集団的自衛権行使とは関係無いでしょ?」と思われるかも知れないが、海外での受け止め方はその様な受け止め方だった。

他にも「特定秘密事項保護法の設定」は、本当に必要だろうか?
あくまでも、政府にとって「秘密にすべき事柄を公表しなくても良い」という内容だが、その「秘密にすべき事柄」とは、何だろうか?という議論もされていない様に感じる。
「特定秘密事項保護法」とは関係無いかも知れないのだが、先日、京都大学の構内で「公安職員」が、身分を隠して大学内に入り込んでいた、というコトがあった。
中核派の学生の動きを監視するコトが目的だったようだが、今の中核派と呼ばれる学生がかつての様な過激な学生運動をしている訳ではない。
早い間にその様な「活動の芽」を摘み取る、というコトが目的だったのかも知れないが、そうなると「思想や発言の自由」はどうなるのだろう?
そもそも、「監視の目的」を問いただそうとしても、「特定秘密事項に関する内容」と言われてしまえば、それで終わりになってしまうのでは?
その様な懸念を、大学側が感じていたのではないだろうか?

何より「アベノミクス」で本当に、景気がよくなったのか?という「実感があったのか?」というコトが、この「中間選挙」の様な今回の選挙では、問われる必要がある。
おそらく「アベノミクス」が続けば、いずれは中小企業や低所得者層にも恩恵がある、というコトは無いと思う。
何故なら、元々「アベノミクス」の内容は、「大企業に厚く・中小企業や生活者には薄く」だったし、「円高で日本経済が良くなる」というコトは、まず無いと考えられるからだ。
個人的には「政治が経済に首を突っ込むと、ロクなコトは無い」と、思っている。
何故なら、経済そのものは、国や宗教を超えて動くモノであり、政治は国と国民、そして外交という「関係性」を保つモノだからだ。

今回の選挙で、与党が大敗しても参議院では過半数を維持しているので、大きな変化を生み出すコトはないだろう。
だからこそ、選挙に行って「選挙民としての意思」を政治に伝えるコトが、重要だと思う。


自動車メーカーが仕掛ける、エネルギー事業?

2014-11-20 18:35:03 | ビジネス

昨日、トヨタが「水素を電気に変換させて走らせる、クルマ」を発表した。
トヨタ自動車:MIRAI

「水素自動車」と一般的に呼ばれているようだが、その仕組みは「水素を燃料として走るクルマ」ではなく「水素を電気に変換して走るEV車」というコトらしい。
実は、名古屋では9月~10月にかけ、名古屋大学と名古屋の企業が共同で行った「サイエンスフォーラム」が、いくつも開催されていた。
その中でも、トヨタは相当な力の入れ方で、「水素を使った電力」という内容のフォーラムを開催していた。
私は、都合があり行くコトができなかったのだが、おそらくこのフォーラムを開催する時点で、既に「MIRAI」は出来上がっていたのだと思う。

気になったのは、そのフォーラムの目的というのは、上述した通り「水素を使った電力」について、広く一般の人達に理解をしてもらうコトなのだが、案内には「水素が変える未来の生活」という様な趣旨が書いてあった。
というコトは、トヨタにとって「MIRAI」という「FCV車」は、自動車メーカーが作る究極のエコカーというだけの意味ではないのでは?という気がしている。
むしろ、トヨタ自動車の関連会社であるトヨタホームなどと共同で、「水素を電力に変換させるエコ住宅」なども視野に入れているのではないだろうか?

そしてトヨタと同様に、「水素自動車」の開発に取り組んでいるのがホンダだ。
HONDA:FCXクラリティ
ホンダは、トヨタの様にハウスメーカーを関連会社として保有している訳ではないが、大手ハウスメーカーと協力、技術提供などを行うコトも考えているのではないだろうか。
HONDA:e-dream

そう考えると、この「FCV車」は単なる「究極のエコカー」というだけではなく、「エネルギー事業」そのものへの参入、と考えても良いかもしれない。
これまで「エネルギー事業」というと、現在の電力会社や石油関連(や商社)の事業分野だった。
そこへ、東日本大震災以来「自然エネルギー」という分野が加わり、SoftBankの様な企業も参入し始めている。
ただ、「自然エネルギー」の中でも「太陽光発電」などは、電力会社各社が買い取り制度の見直しなどを発表しているため、事業そのものが拡大するのは難しいビジネスとなってきている感がある。
もちろん、「自然エネルギー=太陽光発電」ではないので、地熱や風力などに力を入れていく、という考えもあるだろう。

「自然エネルギー」の中でも、地熱や風力などは初期投資に莫大な費用がかかるため、今後の拡がりには(個人的には)疑問を持っている。しかし、トヨタやホンダが作り出した様な「水素による発電」であれば施設規模もそれぞれの事情にあわせるコトができる。もちろん燃料となる水素の取扱には十分な注意が必要だが、「フクシマ事故」のような、事故収束までにどれだけの時間を要するのかわからない、というコトはまず考え難い。
その様な意味でも「水素を使ったエネルギー」というのは、魅力的だと思う。その様な技術をコンパクト化したコトに、この「FCV車」の開発意義があるのではないだろうか?

「自動車の話だから、一般的なエネルギーの話とは関係無い」と思いがちだが、「自動車」という枠を外すコトで見えてくるのは、自動車メーカーが仕掛けている(仕掛けようとしている)「エネルギー産業への参入」という見方もできる。


「東京」という名の「日本五輪」?

2014-11-19 22:16:09 | 徒然

新聞のWEBチェックをしていたら「はぁ?」と、思う様な記事がトップにあった。
朝日新聞:五輪会場整備、都が2千億円圧縮 大阪の施設利用も検討

2020年の東京オリンピックに関しては、開催が決まってから様々な問題や意見が出ていた。
その中でも「現在の国立競技場を改修して、利用」という意見が出ており、一部の建築家さんたちからは、緑豊かな代々木公園を潰して、巨大な施設を新たに建設する必要はない、と言って新しい国立競技場建設への反対も出ている。
もちろん、膨大な建設費も問題となっていて、建設費負担で東京都と国との間で負担額を巡ってもめていた(現在ももめているのだろうか?)。

そんな時に、今度は大阪の施設を使って「東京五輪」という話らしい。
今朝のFM番組でも、その様な話を聞いたのだが、その時は「東京周辺」だけだと思っていた。
例えば、一部競技を横浜の「日産スタジアム」で行うとか、埼玉の「埼玉アリーナ」を使う、といった「関東限定」という意味だと思っていた。
ところが何と!大阪の施設まで使う、と言うことらしい。
となれば、東京と大阪の中間地点の愛知や静岡、三重・岐阜、滋賀などのスポーツ施設も使う、と言うことになるのでは?と、思ってしまった。
例えば、ボート競技は琵琶湖、ヨット競技は愛知の常滑や三重の鳥羽・・・と言うことになる、ということだろうか?

IOCの「オリンピック開催」についての規定を変える、と言うことなのかも知れないが、そうなれば「東京オリンピック」という名の「日本オリンピック」になる可能性がある、ともとれる。
これまで、IOCは頑なに「一都市開催」を言ってきた。
だからこそ、東京が落選をしサンパウロに決まった時の国内候補選の時には福岡が、東京に負けて涙となったのだ。
その時のプレゼンそのものは、最初から「東京ありき」であったようなトコロがあり、それでも福岡は「一都市開催」として、冬季オリンピックは別として、なんでも東京という発想のスポーツイベントに一石を投じたかったのでは?と、今でも思っている。

確かにこれまでの様な「一都市開催」では、施設だけではなく様々なインフラの整備などにも費用が開催地だけに大きな負担となりやすい。実際には、「一都市」という名ばかりの「国開催」と言っても良いのかも知れない。
であれば、やはり名前も「国開催」に変えるべきではないだろうか?
何故なら、東京>日本ではないからだ。


「GDPショック」は、そんなにショックなことだろうか?

2014-11-17 20:06:47 | ビジネス

 今日発表された、「GDP」がマイナス成長の見通しと言うことで、市場関係者にはショックが広がっているそうだ。

日経新聞:誤算のマイナス成長 弱い消費 V字回復逃す

 市場関係者や政府にとっては、ショックなコトだったのかも知れないが、生活者側からすると「そんなにショックなコトだったのか?!」と、逆に驚いているのではないだろうか?

 先日、主婦の会話として知人と「家計が大変」という話をしていた。
 私の様に家族と同居をしていない場合は、「価格と買い物へのアクセスの便利の良さのバランス」と考える。しかし、家計を預かる主婦の場合、優先されるのはやはり「価格」。高級食材を扱うスーパーよりもディスカウント系や業者向けスーパーを利用し、家計をやりくりしている、と言う話だった。もちろん、主婦と言っても年代や家族構成によっても、生活志向は随分違うのだが、「成長期のお子さん」がいらっしゃる主婦は、価格が重視されるという。
 そして、「消費税が10%になったら、今以上に生活が厳しくなるな~。1万円の買い物をしたら千円の消費税が付くんだものね。千円あれば、買えるものがあるのにね。本当に、生活費にかかる税金を考え直して欲しいわ!景気が良いのは大企業(ちなみに彼女のご主人は、その大企業にお勤めをされている)くらいで、庶民には関係無いアベノミクスだわ!」という話をしていたからだ。

 この夏メディアなどが「夏のボーナス額が前年より上回った」というニュースを発信していた。その「前年より上回った」という調査対象企業は、いわゆる「大手」。その「大手」にお勤めのご主人がいても、生活をすると言う視点では、「アベノミクスなど実感できない家計状況」であった、と言うことだと思う。当然「大手」以外の企業に勤めていれば、「アベノミクスの恩恵」などに預かること無く、円高によって仕入れ資材が高騰し、ガソリンの高値安定(秋になってから、やや下がりはじめた感はあるが)、光熱費などの相次ぐ値上げ・・・。実は、生活をするために必要なお金は、アベノミクスによって恩恵どころか、出費が増えるばかりだったのだ。

 にも関わらず、「アベノミクスの経済効果」の評価が、高かったのか?と言うと、おそらく株価だとか輸出関連企業による円高差益などによって生まれた「増収」にばかりが注目されていたからではないだろうか?
 実際日々の生活をしている側としては、「アベノミクスの恩恵って何?」というくらいでしか、感じていなかっただろうし、上述した様な主婦の会話が、おそらく全国至る所でされていたのではないだろうか?

 以前から指摘をさせて頂いていたと思うのだが、「アベノミクス」も「日銀の政策」も、大企業にとってはそれなりの恩恵がある政策だったかも知れないが、「日々の生活」と言う視点では、メリットも何も感じるコトが無い政策だったのではないだろうか?だからこそ、「アベノミクス効果」を謳っていたメディアや関係者にとって、「GDPのマイナス成長」はショックな出来事で、「アベノミクス効果」を実感できなかった人達にとっては「ショック!」と報じられるコトこそ驚きなのだと思う。


本気で「ワンセグ機能付きモバイル」から受信料を徴収したい、NHK?

2014-11-15 12:50:44 | アラカルト

 先日の夕方、「NHKの受信調査」(だったと思うのだが)と名乗る男性が、我が家に来た。
 元々テレビそのものが無いので「家にテレビが無いので」と話しをする。
 その男性は「そうですか・・・」と言って帰るのか?と思いきや何と!「携帯電話やパソコンのワンセグ機能で、テレビを視ている、と言うことはありませんか?」と尋ねてきたのだ。
 以下は、私と「NHKの受信調査担当者」とのやりとり。

NHK(以下Nと省略):「最近では、携帯電話やパソコンのワンセグ機能で、テレビをご覧になられる方もいらっしゃるので、携帯電話を確認したい」
私:「ガラケーを使っているので、その様な機能は付いていませんけど」
N:「ガラケーでも、その様なワンセグ機能が付いている携帯電話はあるので、確認をさせて下さい」
私:「元々その様な機能が付いているガラケーを、使っていないんですが(やや怒)」
N:「でも、その様なワンセグ機能が付いているコトを知らなくて、使っていないと言う方もいらっしゃるので」
私:「ですから、ワンセグ機能が付いていない、ガラケーを使っているんです」
N:「そう言われましても・・・確認だけさせて下さい」
私:「(怒)では、持ってきますから。(携帯電話を持ってきて見せる)」
N:「機種を控えさせて下さい」
私:「は?機種など控えなくても良いでしょ?」
N:「実際、ワンセグ機能があるか確認したいので・・・」
私:「では、実際の画面を見せますから確認して下さい」
と言って、メニュー画面→(ワンセグ機能が表示されそうな)エンターテイメントを表示。
当然だが、テレビなどの表示はない。
一応、それらしき表示のありそうなトコロも表示をするが、当然のコトながら「ワンセグ」とかそれに類する文字はない。
N:「本当にないんですね」
といいいながら、8年ほど前の古い携帯電話を珍しそうに見ながら、「古い機種だったのですね」と、住民データが入っていると思われるモバイルPCにデータを入力。
私:「ですから、最初からワンセグ機能は付いていない、と何度も話したでしょ(怒)」

 今年に入ってから、NHKは「インターネットでテレビを視聴している場合も、受信料徴収の対象としたい」という趣旨のコトを発言している。
 その第一弾として、「受信調査」なるものをやっていた、と言うことなのだろうか?
 でも、その様な調査をする前に「受信料徴収」の理由をなっている、古い放送法を見直すべきではないだろうか?
 なにより、「国会で予算が決められる、NHK」なのだから、「受信料」として徴収する整合性はあるのだろうか?
 国会で予算が決められることなく、自主独立的な立場で放送事業を行うと言うのであれば、「受信料徴収」ということも必要だと思う。

 もう一つNHK自身が考えなくてはならないコトは、「生活者のニーズにあった放送が行われているのか?」と言う点だ。
 テレビは視聴しなくても、新聞などに掲載されているテレビ欄を見ると「本当に、生活者ニーズにあった番組?」と思うコトがある。そのように感じる番組ほど、制作費が掛かっていそうな番組であることも多い。尚且つ、NHKエンタープライズやNHK出版から関連書籍やDVDなどを発売し、それなりに儲けている。
 反面、安い制作費で社会が必要としているのでは?と感じる情報を発信していると感じるEテレなどは、番組の充実が図られても良いのでは?と、感じている。

 そして、私が「気持ち悪い」というか「不信」に感じたコトは、この調査をしている男性が、私の住所や名前を知っていたコトだ。
 私は、NHKに届けた様な記憶はない。
 と言うことは、住民票などのデータが勝手に使われている、と言うことだろうか?
 一応この男性は名札を付けておりそこには「NHK」としっかり明記されていたが、
NHKとは関係の無い、新手の何かだったのだろうか?


便利の裏にあるリスクを考えよう

2014-11-14 12:45:34 | アラカルト

 朝日新聞のWEBサイトに「住所がわからなくてもプレゼントを LINEが新サービス」というニュースが掲載されていた。
 朝日新聞:住所がわからなくてもプレゼントを LINEが新サービス

 この記事を読まれて、どう思われるだろうか?
 確かに、「便利なサービス」のように思われると思う。
 プレゼントを贈る、と言っても贈られる相手に、「○○さんが、あなたにプレゼントを贈りたい、と言っていますよ。ついては住所などを教えて下さい」といって、プレゼントを受け取る意思と住所を確認するのだから、「欲しくない相手からは受け取らなくても、良い」のだから、サービスとしては便利で行き届いた内容、と言う印象を受ける。

 でも、本当に「ユーザーにとって良いサービス」なのだろうか?
 私などは、「気持ち悪いサービス」としか思えないのだ。
 と言うのも、住所を家族や友人。仕事、取引関係以外のLINEと言う会社に教える、と言うことに抵抗感を感じるのだ。
 それでなくてもLINEを利用している、と言うことはインターネット上の「住所」となる様な情報をLINEと言う会社に提供しているコトになっている。
 インターネット上の住所であれば、変更も可能だし、いざとなればサービスそのものを止めると言う方法もある。
 サービスそのものを止めても、LINE側にはデータとして残る可能性は高いが、表面上は何とかなる。
 しかし、現実に自分が住んでいる住所などの情報は、変えることが難しい。
 その様な情報を、LINE側がどれだけ管理できるのか?と言う点で、不安感がある。

 もう一つは、「LINE経由でプレゼントが貰えた・貰えなかった」と言うことで起きるトラブル、と言う問題だ。
 プレゼントというのは、基本的にはとても個人的な行為なので、いくら「プレゼントしたいな~」と思っても、相手から拒否をされる、と言う場合もある。そうなった場合の気まずさは、LINEが多くの知人と繋がっているがゆえに、プレゼントを渡すために直接会う、と言うことよりも様々なトラブルの要因を含んでいる、と感じている。
 それでなくても、昨今は「LINEいじめ」なる言葉も登場し、「ネット上の人付き合いの難しさ」がクローズアップされてきている。様々なコトを考えると「便利なサービスの裏にある様々なリスク」というコトを、サービスを提供する側も十二分に考える必要があるのではないだろうか?