日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

これも一つの「猛暑対策?」-アイス!カップヌードル-

2012-05-30 16:14:18 | トレンド
今日立ち寄ったドラッグストアで「え”!」と思う、パッケージを見た。
「日清のカップヌードルライト」だ。
何に驚いたのか?と言えば、パッケージに「夏はICEで!カップヌードルライト」と、あったからだ。
一瞬、私の頭の中では「氷を入れて、カップヌードルを食べるの?美味しいの???」と、疑問符と、味の想像ができなかった。
もう一つは「なぜ、通常のカップヌードルでは無く、ライトなの?」ということ。

とにかく気になって、商品を手に取りパッケージに書いてある作り方を読む。
熱湯を通常よりも少なく注ぎ、しばし待ち、氷を入れ、再び待つとできあがり、と言う作り方。
カップヌードルの「お湯を注いで、3分でできあがり」という、手軽さはないのがネックかな?と思うのだが、美味しければ問題無いのかな?と、言う気がしてきた。

自宅に帰りながら、いろいろ考えてみると確かに、うどんやそばには「温かい・冷たい」がごく当たり前にあり、逆にそうめんも「にゅうめん」と言う温かいメニューがある。
パスタにしても「冷製パスタ」は、今ではすっかり定着し、イタリアンレストランの夏場の定番メニューとなっているし、実際私は食べたことがないのだが、つけ麺で頂くラーメンの中には、つけ汁に氷を入れて食べるメニューも夏場は人気だという。おそらく、そうめんやざるそばのイメージだろう。

その様に考えれば、「ICEカップヌードル」という食べ方は、アリなのかも知れない。
むしろ、冷房の効き過ぎた部屋で熱いカップヌードルを食べる、と言うほうが、節電生活をしなくてはならない今の日本にとって、チョット考え無くてはならないコトかも知れない。

そう考えると、この「ICEカップヌードル」というのは、今の日本だからこそ提案ができる食べ方なのかも知れない。
ただ、私がそこまでしてカップヌードルが食べたいか否かは、別問題だが・・・。

ICEカップヌードルの作り方他については↓日清「カップヌードルライトICEサイト」をごらん下さい。
「ICEカップヌードル ライト」
このキャンペーンのテレビCMもごらんになれます。

スカイツリーと地元商店街

2012-05-29 19:59:32 | ビジネス
東京タワーに代わる電波塔として、スカイツリーが開業して1週間。
どうやらスカイツリーとその複合施設ソラマチと、地元商店街では、明暗が分かれてしまったようだ。

連日の開業以来、連日の様にスカイツリーの話題が、出てくる。
昨日も、「エレベーターが停止」というニュースがあった。
あれだけ高い塔なのだから、強風が吹けばやはりエレベーターなどは、安全面から停止せざる得ないだろう。
だからと言って、連日の様に報道する程のモノだろうか?と、考えてしまう。
私がスカイツリーに興味がない、と言うコトもあると思うが、それにしてもチョット騒ぎ過ぎという気がしないでもない。
もちろん、複合施設として建設された「ソラマチ」も大人気のようで、開業1週間で100万人を突破した、とYahooのトピックスなどにあった。

一方、開業前から集客の期待をしていた地元商店街は、チョッと戸惑っている様だ。
その一つはスカイツリーとその複合施設「ソラマチ」目当てのお客さんとのトラブル。
地元の方々からすると、スカイツリー目当てのお客さんのマナーの悪さに、困っていると言う。
多くの人が集まれば、当然その中にはマナーが悪いお客は、ある一定数でいるだろう。
そして、なによりも開業で商店街にもお客さんを呼び込むつもりだったのが、全く当てが外れているという。

この話を聞いたとき、フッと思い出したのが「六本木ヒルズ」がオープンした頃だ。
元々歓楽街的雰囲気があった六本木に、住居を併設した総合複合施設が誕生したということで、開業当初はものすごい人であふれかえっていた記憶がある。
私自身は、未だに六本木ヒルズには行ったことがない。
ハッキリ言えば、よほどの用事が無い限り行かないかもしれない、と思っている。
開業から10年近く経ち、今ではすっかり話題にもならない。
もちろん、開業後1年後くらいだったと思うが、六本木ヒルズの回転ドアに子どもが挟まれ死亡する、と言う事故があったり、「ヒルズ族」と呼ばれた人たちが次々とゴシップネタにされたりしたコトで、急速に醒めてしまったと言うコトもあると思う。

その様に考えると、商店街の方々は以前よりもまして「地元密着」の意識で、下手にスカイツリー目当てのお客さんを呼び込むのは逆効果という気がする。
スカイツリー目当てできたけど、地元の商店街の魅力に惹かれ、リピート客となる様なお客さんを少しずつ育てていけば良いのだ。
「育てる」と言うとチョット語弊があるが、その様なお客さんと一緒にスカイツリーを眺める街を一緒に創っていく、と言う気持ちでゆったりと構えた方が、その商店街らしさを失わず、新しい魅力を創るコトができると思う。
なぜなら、スカイツリー人気もどれだけ長続きするか分からないのだから。



BtoBの関係でもBtoCが大切

2012-05-28 05:00:28 | ビジネス
昨日、乳がんについての講演会に出かけてきた。
私が乳がん患者となって2年が経過し、昨年あたりから積極的に「乳がん」という病気について知る気持ちが出てきて、市民公開講座などを見つけては出かける様になった。

乳がんについてアレコレ書く気は無いが、この様な公開講座の多くはがんセンターなどの医療機関や、患者会が主催するケースが多い。
そんな講演会で、チョットした変化が出てきた。
それは抗がん剤などを研究開発している製薬会社が、協賛するケースが増えてきているのだ。

抗がん剤の利用者は確かに患者だが、一般市販薬とは違い患者本人が薬を選ぶと言うコトはない。
一人ひとりの患者さんの症状や病気の進行状況などを一番把握している、担当主治医が治療方針として患者さんに投与する薬を決めている。
もちろんそこには、薬のプロフェショナルである薬剤師さんが、サブ的にフォローとして入るコトがおおい。
その理由は、「薬の飲み合わせ」というコトを考え無くてはいけないケースがあるからだ。
特に複数の病気を持っている(例:がんと糖尿病の両方の治療をうけている)様な場合は、どちらの病気に対しても、それなりの効果が必要となるため「飲み合わせ」の適切さが必要となる。
だからこそ、製薬企業に取っての顧客は病院というか、医師や薬剤師といういわばBtoBの関係だと言うコトになる。
最終的顧客となる患者の姿・実態などは余り関係が無い、と言う状態だったとも言える。

その様な状況から、製薬企業が積極的に「BtoBtoC」の関係まで考え始めているのだ。
確かに、患者の姿・実態などを製薬企業が知るコトで、どれだけのメリットがあるのか?と言う疑問が起きるとは思う。
しかし、ドラッカーだったか?コトラーだったか?チョット記憶が定かでは無いのだが、「BtoB」の関係であっても、最終的顧客の姿を知らなくては、その商品・サービスのマーケティングはできない、と言うコトを言っていたと思う。

製薬企業がこの様なコトに積極的になり始めているのは、がんの治療薬が一般的な薬と全く違う発想で創られ、認可されれば大きな利益を生むからだろう。
「一般的な薬と全く違う発想」と言うのは、抗がん剤などは「副作用があって当然」という考えがあって創られるからだ。
驚かれる方も多いかも知れないが、がんという病気が自己細胞の暴走によるモノなので、がんを治療する=自己細胞にも影響を与える、と言うコトになってしまうのだ。
そのために必要なコトは、患者自身へ薬の副作用の理解を促す必要がある。
先般の「イレッサ」の問題にしても、一つは「総ての肺がんに効果的」と思われ、投与したが実は、投与するコトで他の重篤な副作用を引き起こす、と言うコトが確認される前に承認されてしまった、と言うコトと副作用に対する理解が医療関係者だけでは無く、実際にその薬を飲む患者さんにまで届いていなかった、と言う2つの問題があった。

一方、がんの罹患者が増加の一途を辿っている日本では「極力副作用の少ない抗がん剤」というモノが求められる様になってきた。
そうなると、副作用で苦しむ患者本人から副作用の症状や問題点などを聞き出す必要が出てくる。
その様な場面がとても限られているが故に、製薬企業が積極的にがんなどの公開講座の協賛やサポートをし始めているのだろう。

そんなコトも考えさせられる1日だった。

乾燥しているのは女性だけ?

2012-05-26 19:48:59 | ライフスタイル
毎日新聞のWEBサイトを見ていたら、チョットおもしろい意識調査があった。

働く女性調査:「心の乾き」7割実感 仕事で疲れ入浴や人と会うのが面倒くさく……


この調査を掲載しているのが「毎日キレイ」という、女性向けのモノなので、拙ブログに来られる男性諸氏には、余りなじみの無い記事かも知れないが、女性であれば仕事をしているしていないに関わらず、多少なりとも「入浴や人と会うのが面倒くさい」と、感じたコトがあるとおもう。
でも、それは決して女性だけのコトではないのでは?
男性にも、「入浴や人と会うのが・・・」と言う時もあると思う。
と言うのも、先日JR各社や私鉄各社の調査で「駅職員への暴力が増加傾向にある」と、ニュースなどで取り上げられていたからだ。
駅職員に対する暴力が増える時間帯は20時以降、暴力を振るう乗客の殆どが酔っ払った状態で、暴力を振るう理由は特に無い(覚えていない?)と言うケースが多かった、とあった。
何となくだが、日頃のストレスをお酒で発散させるつもりが、お酒の力で全く関係のない駅職員に暴力というカタチで、発散されたのでは?と、想像したからだ。

意味も無く暴力を振るわれる駅職員さんにとっては大迷惑な話だが、今の日本の社会全体が「ストレスフルな社会」というコトなのかも知れない。
確かに高度成長期のような成長は見込めず、反対に一生安泰と思って入った会社でも、その保障は無くなりつつある。
「いつも何かの不安を持ちながらの生活」と言う状況にあるのは、間違い無いだろう。

だからこそ「癒やしスポット」と呼ばれる様なトコロが、人気になったりするのだろう。
「癒やし」と言っても、人それぞれ。
「ペットとのふれあいが癒やし」と言う方もいらっしゃれば、「自然の中で過ごす時間が癒やし」という方もいらっしゃると思う。
ただ「癒やしの選択肢」を持っている人と持っていない人の差が、「心の乾燥度」にも反映されるのではないだろうか?
そう考えると、ON・OFFの切り替えトレーニングが、子どもの頃から必要なのかも知れない。



「高校生レストラン」だけでは無かった。

2012-05-25 17:35:13 | ビジネス
昨年、話題になった(?)テレビドラマの一つに「高校生レストラン」があった。
このドラマのモデルになったのは、三重県立相可高校の食物調理科の調理クラブが、週末だけオープンさせる「まごの店」だった。
このドラマに誘発されたと言う訳でも無いと思うのだが、全国にある同様の学科の生徒たちが期間限定で「高校生レストラン」を、実習も兼ねオープンする様になってきた様だ。
大和青藍高校「たくみのたまご」

その相可高校だが、「食物科」だけではなく「水産科」や「生産経済科」といった学科がある。
その中の「生産経済科」という学科と、メンタームでおなじみの近江兄弟社が一緒になって作った「まごころBBミルク」という商品を、今日近所のドラッグストアで見かけた(紹介記事は「伊勢志摩経済新聞」)。

実は、この「まごころBBミルク」が商品化される前に、リップクリームやハンドクリームなどが、発売されていた。
ただ、比較的早く完売をしてしまったようで、買うことができなかった。
この「ハンドクリーム」は、食物科の生徒さんたちの手荒れの悩みを知った、生産経済科の生徒さんたちが作ったという、ほほえましいエピソードがあるようだ。

このシリーズのおもしろい点は、相可高校がある三重県産にこだわり、高校生たちが企画・商品化(万協製薬協力)し、パッケージも高校生が考えたと言う点だ。
この様な試みとしては、サークルKサンクスが全国の高校や大学と一緒に菓子パンや総菜パン、お弁当などを企画・販売したコトがあった。
現在でもこの企画はある様だが、どうやら最近では学生たちの教育実習を兼ね、この様な企画が行われるコトが多くなってきている様だ。
その理由を考えると、おそらく高校生や大学生たちの持っている柔軟な発想力、と言う気がする。
逆に言えば、社会に出ると枠に収まった発想が中心になってしまう、と言うコトなのかも知れない。
特に「地元産」という視点と「人の悩みを解決したい」という気持ちが、この様な発想の素となっているように感じた。

そんな高校生たちが作った商品を見ながら、いろいろなコトを考えてしまった。
ちなみ、27日(日曜日)は相可高校の「まごの店」では、水産課の生徒さんがちが実習で釣り上げてきた鰹を使った手こね寿司が、無料でいただける様だ。
「27日限定!水産科とまごの店コラボ!手こね寿司無料サービス(注意:PDFファイル)
ご興味のある方は、是非。


愛国心を養うなら・・・

2012-05-24 20:01:23 | 徒然
寛仁親王家の長女・彬子さまが、「文化継承団体設立」というニュースが毎日新聞のWEBサイトにあった。
皇室:彬子さまが文化継承団体設立、活動開始 漆、和菓子…「幼少期に親しんで」

この記事を読んで思い出したコトがある。
それは、この春から公立中学で始まった「武道」。
「武道教育」と言っても、選択できる武道は相撲・剣道・柔道の3つ。
女子も授業を受けるコトを考えると、相撲はやはり無理があるだろう。
そして剣道は、用意する道具が多く保護者に負担が大きいと言う理由で、採用する学校が少ないのでは?と、言われていた。
結果、怪我や死亡事故の多さなどが指摘されていながら、柔道を選択する学校が多いと言う。
もちろん、剣道を選択する学校が多い地域もあるようだ。

そもそも何故「武道」が、必要なのだろう?
「その目的は、何だろう?」と考え、ネットでいろいろ調べてみると、どうやら「愛国心を育てる」という目的のようだ。
戦後教育の中で、「武道」を「教育という視点で授業をする」というモノはされてこなかったと思うし、実感としてその様な教育は受けていない。
でも私個人は、「愛国心が無い」と思っていない。

そもそも「愛国心」って、何だろう?と考えてみると、「武道を学べば、愛国心が育つ」というモノでは無い様な気がするのだ。
もし「愛国心を育てる」というのが、目的であれば「武道」に限らず、自国の伝統的文化に触れ、学び、知るコトのほうが効果的な気がする。
でなければ「修身=道徳教育」なのでは?

とすれば、今回彬子さまが設立・代表を務められると言う「文化伝承団体」こそ「愛国心教育」に適していると思うのだ。
様々な日本の伝統的文化に触れるコトで、学ぶコトができる「日本のすばらしさを知るコト」こそ「愛国心を育てる」のではないだろうか?



日本の研究もなかなか凄いんです。

2012-05-24 08:45:47 | ビジネス
Yahooのトピックスに、経済誌のダイヤモンドのWEBサイト・ダイヤモンドオンラインの記事「国内ベンチャーに業を煮やし公募型研究に走る製薬各社」が、取り上げられていた。
この記事を読んで、個人的にホッとしたトコロがあった。

と言うのも、病気を得てから市民公開講座などで勉強するようになり、その中で何度も「日本の医療技術・開発は決して欧米に劣っている訳では無い」というコトバを聞いてきたからだ。
と同時に、これからの癌などの治療は「遺伝子レベルになる」という話も聞いたことがある。
先日の「高齢者の脳と認知」という話でも、「認知症と言っても、実に様々で患者さん一人ひとりの症状が違う」というお話も伺った。
風邪などのように一過性の病気などは、流行の傾向を知るコトで多くの人がある特定の医薬品で対応するコトができる。
しかし「癌」のような病気になると、同じ状態の患者さんは誰ひとりとしていない。
病気そのものが、個性的で治療についても「その患者さんに合わせた治療スケジュール」が必要となる。それは「認知症」も同じだという。

今年2月から大阪大学医学部付属病院で治験が始まった「成人T細胞白血病」などは、実はアジア系の一部で見られる感染型の癌だと言われている。
そのため、研究そのものが欧米では進んでおらず、日本が中心となっている研究の一つだと聞いたことがある。
他にも、肺がんの分子標的薬「イレッサ」などは、アジア系・非喫煙者・女性に多い肺腺がnには効果が高いが、欧米・喫煙者になると副作用が問題になる。
その理由はそのタイプの肺腺がんを引き起こす遺伝子の配列が、欧米人では殆ど見られないからだ。
すなわち、欧米でいくら効果があると認められた医薬品であっても、日本人を始めとするアジア人には効果が期待できない、または逆にアジア系民族には効果があっても欧米系民族には効果が余り期待できないと言うケースもあるのだ。
違う見方をすると、「日本人のための医薬品の開発には、日本国内での研究が必要」だとも言える。

そこまで癌などの研究が進んでいるコトを考えると、グローバル化を目指しながらも国内にも目を配らなくてはならない、と言うのが今の新薬開発の状況なのだと思う。
ただその様な研究をしやすい環境にあるのが、実は付属病院を持っている大学やがんセンターの付属研究所だろう。
医薬品メーカーとしては、全国の大学で研究が進められている内容をいちいち把握するよりも、公募をした方が時間も手間も省けるだろうし、大学側としては研究資金を心配する必要がなくなる、と言う互いの江メリットがある。

その様に考えると、この流れは当然のコトのように思えるし、より積極的になっていくのでは無いだろうか?
ただ一つ問題があるとすれば、日本では治験に対してネガティブなイメージ(=実験台)ある為、治験に参加される患者さんや患者家族の理解を得られにくいという点だろう。




「もうチョット・・・」と言う心理が招く問題

2012-05-23 11:47:13 | アラカルト
「扇風機おばさん」という女性が、テレビに登場し、女性週刊誌などでも話題になっているらしい。
その「扇風機おばさん」と呼ばれる女性は、韓国にいらっしゃる40代後半の女性。
子どもの頃から、評判の美人で街でモデル事務所(?)などから、スカウトをされる程だったという。
そんな美人が、「もうチョット、美容整形をすればもっときれいになる」と思い、何度も美容整形を繰り返した結果、整形をした箇所が崩れ顔が腫れあがり、失明するかも知れないと言う状態になってしまったという。
体に対して、腫れ上がった顔が大きいために「扇風機おばさん」と呼ばれる様になった、と言うコトのようだ。
もちろん、美容整形の回数も半端ではなく、「整形美容大国」とまで言われる韓国であっても異常で、「依存症」状態だったという。
ただ、この記事を読んで「もうチョット・・・」と言う心理が招く問題、と言うコトを考えてしまった。
なぜなら、始まりは「チョッと整形をしたら、前よりもチョットきれいになった自分」がいて、「もうチョット、整形をしたらもっときれいな自分になる」と思い「もうチョット・・・」の繰り返しが、この様な悲劇を生んだのでは?と思ったからだ。

彼女の様な例は極端だと思うが、ここ日本でも「もうチョット・・・」と言う心理を利用したビジネスが問題となっている。
それが「コンプガチャ」と呼ばれる、ソーシャルネットゲームだ。
私自身は、ゲームそのものに興味が無いのでやったことがないため理解不足なトコロがあると思うが、この「コンプガチャ」というゲームで、月に20万使った高校生がいる、と言う話も聞く。
その様な問題が表面化し始めたGW前、この「コンプガチャ」と呼ばれるゲームを提供しているグリーやDeNAなどが、ゲームの提供の中止を発表したりしている。

問題となっている「課金システム」という面が大きいようだが、何となく利用する側の「もうチョット・・・」と言う気持ちも、影響しているのでは?
それを現すのがニュースなどで何度も言われた「射倖性」というコトバだ。
そしてこの「射倖性」という問題は、何も「コンプガチャ」に限ったコトでは無い。
「パチンコ」なども同じなのでは?

確かに「扇風機おばさん」の「(整形すれば)もうチョットきれいになる」と言うのと、ソーシャルゲームの「後1回やれば、最強レアアイティムがとれる」というのとでは、同じでは無い様に思えるし、対象としているコトが全く違う。
ただ「後もうチョットやれば、今よりもっと・・・」と言う心理的部分では同じような気がする。
その様な気持ちというか心理というのは、誰しも持っているコトだと思う。
「もうチョット・・・」と言う気持ちがプラスに働いた時には、大きく成長するコトができる。
しかしマイナスに働くと、泥沼の様な状態に陥り抜けるコトができなくなってしまうからだ。
その泥沼に落ちる状況というのは、チョットした満足感や成功体験があり、その経験や満足感を失うコトが怖くて、次々と手を出してしまう。

だからこそ、僅かな満足感を与えながら同時に不安を煽る、「もうチョット・・・」という心理につけ込むビジネスは問題だと思うのだ。

時代に合わせた制度が必要

2012-05-22 12:51:15 | アラカルト
先週から、ある人気お笑い芸人のお母さんが「生活保護を受けていた」と、週刊誌などで取り上げられている。
現在は生活保護を受けていない様だが、このお母さんに限らず最近いろいろな問題が取りざたされているのが「生活保護受給者」。

この人気お笑い芸人のお母さんが、生活保護を受給する様になった理由も気になる。
と言うのもこのお母さん、相当の酒豪で尚且つヘビースモーカーらしい。
成人病のハイリスクである「過度な飲酒と喫煙者」というコトを考えれば、生活保護を受給する条件として、この様な病気因子の排除を求める必要があったのでは?
もちろん、現行の制度ではその様なコトはできない。
できないコトは十分承知しているが、現在の「生活保護受給制度」ができた時と、現在とでは状況が全く違う。

それが結果として、「生活保護受給者の長期的治療」という問題の要因となっているのでは?
ご存じの方も多いと思うのだが、生活保護受給者の医療費は、生活保護受給者本人が病院などの窓口で支払わず、行政から直接医療機関に支払われる様になっている。
それが病院経営にとって、とても魅力的な患者として扱われ、必要以上の長期治療を行う原因となっている、と言われている。
もちろん受給者側にとっても「病気のため就職するコトができない」という、受給理由ができる。

この様な問題が分かっているにも関わらず、時代にあった制度に変えるコトができない、と言う点が問題だと思うのだ。
例えば、生活保護世帯を積極的に受け容れる病院を中心に、「病院の治療成績」と「受給者の治療進捗」などを、行政側が把握できるシステム作り。
それと平行して、社会復帰プログラムを職安や企業団体などと協力しあって作る、と言うコトが必要なのではないだろうか。

「生活保護」というのは、あくまでも一時的な生活支援であって、永続的な制度では無いはず。
ならば、生活者の意識変化や社会の状況に合わせ、制度そのものだけでは無く運用方法なども変わる必要があると思う。

某国会議員さんは「この問題を追及する」と息巻いている様ですが、追求するコトも大切かも知れませんが、制度上の問題を考え変えていくのも国会議員の仕事だと思うのですが・・・。






自動車メーカーの急務的問題

2012-05-21 18:44:17 | マーケティング
今日「高齢者の心と脳・認知について」という内容の、市民公開講座へ出かけてきた。
出席された方のおよそ95%以上は、65歳以上と思われる方ばかり。
やはり「高齢者」というコトバと「認知」というコトバに、惹かれたのだろう。
実際、講座が終了後の質問でもほぼ同じ内容の質問=「認知症にならない為にはどうしたらよいのか?」とか「認知症予防策はないのか?」と言う質問が、幾人かの出席者の方から出ていた。

この講座でとても興味を引いたのは「日々のトレーニングによって得られた知識が、高齢になるとどのような変化が起きるのか?」という点だった。
その一例として、「自動車の運転」が取り上げられていた。
実は、18歳~20代前半の「免許取得年数が短いドライバー」と、65歳以上の「免許取得年数+実際の運転歴が長いドライバー」とでは、ドライブシュミレーションテストの中でも、「決められた緩やかなカーブの車線を一定速度で走る」と言うテストでは、「ドライバー歴が長い高齢者」のほうが成績が良く、急ブレーキなどに対する反応も大差が無い、と言う結果だという。
しかし、決定的に違うのは「追走テスト」。
「一定の車間距離を保ちながら走行する」と言うテストになると、明らかに高齢者ドライバーの成績が悪くなってしまう。

このテストは、あくまでも「年齢と認知」内容での、シュミレーションテストなので、実際の道路とは条件が違う部分も多いと思う。
それでも、参考となる部分は多いと思う。
なぜなら、年々運転免許証を取得する若者が減り続けているからだ。
単なる人口統計的な減り方では無く、運転免許そのものに興味が低くなりつつあるようなのだ。
「警察庁・平成23年度運転免許統計」(注意:pdfファイル)

この警察庁の統計を見ると、現在の35歳をピークに徐々に取得者が減っているのが分かる。
代わりに、現在の60~65歳のいわゆる「団塊の世代」の人たちが多いのは当然のコトながら、免許の前年比増減(6ページ)を見て見ると、高齢化するに従って、前年比よりも増えている、と言うコトが分かる。
「運転免許も高齢者時代」と言える様な状況なのだ。
もちろん、高齢者になっても免許を返納する人が前年より少なかった、とも考えられるし、免許は持っていても実際には運転をしてない、いわゆる「ペーパードライバー」が増えた、とも考えられる。

ただ、ある一定の高齢者ドライバーが確実にいて、それも少ない人数では無い、とも考えられるし、むしろその様な傾向が見られる、とも言えるのではないだろうか?
事実先だって、開通したばかりの新東名を逆走した高齢者がいた。
「その様な標識を見落としたり、追走ができない高齢者ドライバーが、増える時代が既に始まっている」と、考える必要があると思う。
とすれば、自動車メーカーもそんな時代の流れに対応していく必要があるだろうし、その様な問題は、急務的問題という気がする。

本来の話の内容とは違うコトではあるのだが、とても気になる話だった。