今朝FM番組を聞いてたら、遊園地の「としまえん」が本日をもって閉園するというニュースがあった。
関東方面で暮らしたことが無いので、「としまえん」に行くことはなかったが、その広告はコピーライティングの参考とさせて頂いていた。
といっても、その「発想とユーモア」という点でだ。
テレ東プラス+:懐かしのあのCM覚えてる?「としまえん」は史上最低の遊園地? (放送は2018年8月であった)
(リンク先のテレ東プラス+の最初にある「天下無敵」のキャッチコピーは、としまえんのもののではなく、森永ミルクキャラメルのキャッチコピー。)
私にとって一番印象的だったのは「プール冷えてます」というキャッチコピーで、確かに(遊園地の)プールに行きたい!と思う季節は、真夏の暑い盛り。
そのプールの水が生暖かったら、プールに行っても嬉しくないし、楽しくない。
プールに足を入れたときの、ヒヤッとした感覚がプールに行く楽しみの一つでもある。
だから「プール(の水)が冷たい」というのは、プールに行く時の動機となっている。
当たり前といえば当たり前なのだが、あえて「冷えている」と端的に言い表し、誘うキャッチコピーというのは、凄いな~と思ったものだ。
そして、エイプリールフールの日に打った広告のキャッチコピーが、「史上最低の遊園地」だった。
もちろんエイプリールフールにかけた、キャッチコーピーであるということが重要で、「史上最低」と謳いながら「史上最高の遊園地」という意図が含まれているコピーだった。
東京ディスに―リゾートのような大掛かりなアトラクションはないが、身近な遊園地として「史上最高に面白い」という誇りも感じられるコピーだと思う。
一連の広告を見てみると、アミューズメントパークではなく、あくまでも「遊園地・としまえん」という姿勢が感じられる。
それが「としまえん」らしさであり、「としまえん」の魅力だったのだと思う。
だからこそ、ディズニーリゾートのような「優等生な広告」ではなく、自由で遊び心のある広告ができたのではないだろうか?
今のように一つの話題に集中し、集中した話題のモノ・コトが一番である、というような社会的認識が形成されると、人はそのモノ・コトを中心に考えてしまう傾向があるように感じている。
その一つがディズニーリゾートであったり、USJなのではないだろうか?
アミューズメントパークは、仕掛けも大がかりでキャラクターの魅力もある。
1日中遊んでも飽きることが無い。次々と新しいアトラクションが登場することで、飽きないどころかリピーターがとても多い。
その意味では敷地などが限られていた都市部の「としまえん」では、太刀打ちできない魅力が多かった、といってもよいのかもしれない。
これから先「としまえん」のような、ユーモアと意表を突くようなコピーや広告を創り出す遊園地は、あるのだろうか?
身近な「ナガシマリゾート」などに、期待をしたいのだが・・・。
「としまえん」での閉園で解体される、日本最古のメリーゴーランド「カルーセルエルドラルド」は、名古屋市民として、一番身近な遊園地「ナガシマリゾート」が買い取ってほしいと願っている。