今朝FMを聞いていたら、突然「一億円キャンペーン」という言葉が飛び込んできた。
「エ!」とビックリしていたら、どうやら熊野市が行っている観光キャンペーンだということがわかった。
熊野市:高速開通!熊野!1億円キャンペーン
私が聞いていたラジオ番組のスポンサーが熊野市で、その中でこのキャンペーンの宣伝をしていた、と言う訳なのだ。
それにしても「1億円キャンペーン」とは、随分威勢が良い。
今や地方自治体は、緊縮財政だとばかり思っていたのだが大胆なキャンペーンだ。
それで気になって、キャンペーンサイトを見てみると、一般企業が行うような「総額○○○○円キャンペーン」というような内容とは違うようだ。
企業が行う金額を表示したキャンペーンは、商品購入によってそのキャンペーン参加ができるようになる、と言う一種の景品のようなキャンペーン。
熊野市の場合は、どうやら「高速道開通で、観光客誘致のために様々なイベントを1億円掛けて行いますよ」ということのようだ。
もちろん、観光客を呼ぶための「スタンプラリー」などでは、それ相応の景品が提供されるようだが、間違っても「スタンプラリーの景品総額が1億円」という訳ではない、と言うコトは理解する必要がありそうだ。
昨日エントリさせて頂いた「ホテルのレストランでの偽り表示」の問題が起きた背景には、海外、特に中国や韓国からの観光客誘致との関係がある、と言う指摘もあるようだ。
「安価なツアー代金で観光客を呼ぶ」ために、その目玉としてこの様なメニューが考えられた、と言うコトらしい。
「価格と価値」という点を見ていくと、新聞などに掲載される「安価なツアーには、この様なからくりがある」と考える必要があるだろうし、その様なツアーでは観光地となる自治体に落ちるお金は余り多くは無いだろう。
そう考えると、この熊野市の「1億円キャンペーン」は冒険的な試みだと思う。
イベントなどに関しては、随分内向きなモノもある様な気がするのだが、それでも行政自らが観光客誘致に動き出す、と言うのは余り例が無いのではないだろうか?
もちろん、「ゆるキャラ」などを作って自治体が何らかのキャンペーンをしたり、自治体そのもののネームバリューを上げると言うコトはしているが、取り立てて「ゆるキャラ」などを作ってキャンペーンをするコトもなく、ラジオ番組のスポンサーとなりこのキャンペーンを告知する、と言うのは、余り聞いたことがない。
もっとも、このキャンペーンの目的は「高速道路開通」という言葉で判るように、名古屋からの観光客誘致を狙ってのモノ。
キャンペーンのイベントに新鮮みが余りないだけに、果たして、この冒険的なキャンペーン成功するのだろうか?