日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

世界で戦うと言うコト

2013-01-31 17:26:19 | 徒然
今週になって、日本女子柔道園田監督の暴力を伴う指導の他に、「死ね」などという暴言があったと、メディアが伝えている。
そして今日、園田監督が辞意を表明したようだ。
このニュースを聞いて、日本柔道の父とも世界に柔道を広めた功労者とも言われている、嘉納治五郎氏は、どのように思っていらっしゃるのだろう?と、考えてしまった。
確かに、日本柔道はオリンピックをはじめとする国際大会で、負けが許されないスポーツであるとは思うのだが、昨年のロンドンオリンピックでは惨憺たる結果に終わってしまった。

海外で柔道が人気となっている理由の一つに、「礼儀」など「礼節を教える」という精神的な部分があると言う話を以前、聞いたコトがある。
とすれば、「礼節を教える」立場の監督・指導者が暴言を吐いたりする、と言うのはもってのほか、と言うコトになるはずだ。
もう一度、嘉納治五郎氏など礼節を重んじた柔道家が伝えた、柔道を知る必要があるのでは?と感じるニュースだった。

そんなニュースの中で「やるじゃん!日本人」というニュースがあった。
フランスで行われた、フランス料理国際のコンクールで日本人シェフが、堂々の銅メダルを受賞したと言うニュースだ。
時事通信浜田さん、日本初の「銅」=フランス料理国際コンクール

ここ数年、フランス料理の名シェフと呼ばれる人たちが注目しているのが、日本料理。
その様なコトは既にご存じの方も多いと思う。
東京の築地ではフランス人シェフが、出汁昆布などを大漁に購入する姿が、当たり前のようになってきていると言われている。
日本料理の調理師達が、フランスなどへ出向いて行う「日本料理の講習会」なども、大盛況だという。
繊細な味付け、一幅の絵のような盛りつけ・・・フランス料理とは違う日本料理の魅力に、世界も注目し始めている。
最近は「精進料理」のような、質素というか簡素な中にも野菜などのうまみを楽しむ料理として、益々幅広い日本料理が注目され始めている。

そのような中での受賞というのは、ある意味追い風の中での受賞だとも言えるかも知れないが、様々な意味でプライドの高いフランス人、フランス料理の世界だというコトを考えると、とても素晴らしい快挙だと思う。
「国際大会」と言う舞台で、結果を出すヒントがこの浜田さんの受賞に隠されている様におもうのだ。
それが、様々な準備をしコンクールで評価を受ける為にフランス料理と言う基本を忠実に守りながら、日本らしさをプラスする・・・「日本らしいフランス料理」を創ったと言う点だ。

気持ちはわかるが、無理がある。近畿財務局のコピー

2013-01-30 19:21:19 | 徒然
新聞やのWEBサイトのチェックをしていたら、気になる記事があった。
日経新聞WEBサイト近畿財務局がゆるキャラ起用 「Kinki CATs」
ゆるキャラとして見ると確かに、可愛らしい。
胸(というかお腹?)に小判というのも、財務局らしいと思う。
近畿財務局の他にも東海、中国、九州の財務局とゆるキャラがある様なのだが・・・。
早速各財務局のHPにアクセスすると、確かにいる。
東海と中国財務局は、それぞれ子どもをキャラクターとしているようで、中国財務局のキャラクターは「中財くん」と言う名前らしい。
九州財務局になると、「にゃんきゅう」と言う猫に各県をイメージした帽子を被っているようだ。

おそらく、これらのキャラクターを作っている理由は「財務局に親しみを持って貰いたい」という気持ちからだと思う。
思うのだが、ごくごく普通に生活をしている市民が財務局に出かける、と言うコトは余り無いのではないだろうか?
「出かける」と言うよりも、財務局から積極的に何か情報が発信されている、と言う印象を持っている市民はどれくらいいるのだろうか?
私が最初に思い浮かんだのは「物納され国有地となった土地・家屋の売却情報」くらいだった。

財務局の職務内容などは各財務局のHPなどを見るとわかるのだが、仕事上「経済分析・統計調査」などは参考資料として使うコトはあっても、東海財務局の「金融ホットライン」のように、積極的に情報を開示していく必要のありそうな内容などについては、新聞などで見るコトもできない。
要は「HPにアクセスをするか、財務局に来い」という感じなのだ。
愛らしいキャラクターやキャッチコピーで「親しみを持って貰いたい」と言う気持ちはわかるが、無理がある、と言うトコロだろうか?
地味でもお仕事をしっかりやって、必要な情報は様々なメディアを通して積極的に発信して頂くコトのほうが、市民からは喜ばれると思うのだが・・・。

市民感覚とお役所感覚のズレを感じるのは私だけだろうか?

身近なスペシャリスト

2013-01-29 19:51:23 | ライフスタイル
先日、お米屋さんとお話をさせて頂く機会があった。
お話を伺っていると、意外なコトにビックリするコトが多くあった。
例えば「コシヒカリ」というお米。
「コシヒカリ」というお米そのものは、今販売されているお米の主流となっているお米だと思う。
ただ違うのは、そのお米が収穫された土地の名前が付くコトで、「ブランド米」と言う。
「魚沼産コシヒカリ」というのは、その良い例だと思う。

その「コシヒカリ」というお米だが、実は産地によって随分味や粘りなどが変わってくるという。
北陸のコシヒカリと丹波のコシヒカリでは、粘りや甘みなどが違いお客様にお勧めする時も、好みを知らないとクレームになってしまう、と言うお話だった。
工業製品などであれば、その様なコトは決して無いのだが、お米をはじめとする農作物には、その様な同じ品種であっても産地で微妙に味が変わると言う。

そう考えると、昔はとても身近なトコロに「スペシャリスト」達が沢山いたように思う。
「スペシャリスト」というと、何か特別な技能者という印象があるかも知れないが、このお米屋さんの様に、微妙で繊細な味の違いがわかり、お客様に合わせた提案ができる人達もまた「スペシャリスト」だと思う。
その「身近なスペシャリスト」というのは、八百屋さんであったり魚屋さん、肉屋さんと言った人達のこと。

スーパーの登場によって、この様な専門店は数が減っていく傾向にあるのはご承知の通りだ。
でも、スーパーの便利さとは違う質のサービスを提供できるのが、この様な「スペシャリスト」なのではないだろうか?
むしろ社会が成熟していくにつれ、食のあり方が変わりつつある。
「食べる」だけでは無く、「食べるコトを楽しむ」という生活思考に変わりつつあるからだ。
とすれば、お米屋さんの「お米マイスター」
と言う制度のような、判りやすい「スペシャリスト」制度をもっと上手に創り・活用するコトで、「スペシャリスト」の集合体となる商店街も、これまでとは違う生活提案を生活者にできる様になるのでは?

今日の朝刊に、何気なく「米国産牛肉輸入緩和」という記事があった。
「BSE問題」もすっかり過去のものになりつつある様だが、生活者としての不安は解消されていない。
だからこそ、もっと身近な「スペシャリスト」を上手に活用できれば、より「安心・安全な食を楽しむ」コトができるのでは?
上手に身近なスペシャリストを活用するというのも、成熟した生活者のライフスタイルなのかも知れない。

女性が社会進出すると、男性がおしゃれになる?

2013-01-28 20:27:22 | ライフスタイル
雑誌の売り上げが低迷している。
女性ファッション誌などでも、実質的な廃刊に追い込まれる雑誌がここ2,3年増えてきている。
そんな中、売り上げが伸びている分野の雑誌がある。
40代~50代前半を対象とした、メンズファッション誌だ。
確かに、この世代向けの雑誌は、ここ数年相次いで創刊をしている。
「チョイ悪オヤジ」という言葉を定着させた「LEON」の他にも、「Safari」や「UOMO」、「OCEANS」などがある。
この分野の古参とも言える「MEN’S CLUB」なども、コンスタントな人気がある様だ。

この世代の男性達というのは、高校や大学生の頃からファッション誌に慣れ親しんできた世代でもある。
当時人気だった「ポパイ」や「ブルータス」などが、ファッションのお手本でもあり、デートなどの参考書でもあった、と言う世代だ。
社会人になり一時期ファッション誌から離れていった時期はあったはずだが、丁度この世代向けのファッション誌そのものがなかったコトが、これらの雑誌の人気を支えているようなのだ。

これらの雑誌が人気となっている理由として挙げられるのが、意外にも女性の社会進出だという。
学生時代、雑誌をお手本にファッションを楽しみ、デートのプランをたてたと言う世代だけに、女性からどう見られているのか?と言うコトも、気になる世代だというのだ。
確かに、数年前トヨタのマークXのテレビCMで、俳優の佐藤浩市さん演じる部長の服装について、部下の女性が「素敵ですね」という内容のものがあった。
その上の世代と大きく違うのは、企業戦士と言えども女性の目は十分気になるし、「素敵」という評価を受けたい、と言う気持ちがとても強いと言うコトのようだ。
男性であれば、皆その様な感覚を持ってはいると思うのだが、その傾向が強いと言うコトらしい。

もう一つの理由が、「クールビズ」や「ウォームビズ」などの影響だという。
これまでのような制服化した背広の着方では難しい、涼しい着こなしやウォームビズの様な、背広+ニットと言った工夫が必要になってきたコトで、その参考書として使われている、と言う点もあるという。

いずれにしても、職場に女性がいるコトで男性は今までよりも工夫したおしゃれが重要となってきている、と言うコトになると思う。
とすれば、女性の社会進出はいろいろな意味でプラス要素があると思う。
なぜなら、背広などはもちろん、ネクタイやシャツなど流行に余り左右されないのが、男性ファッション。
「高くても上質なモノを、丁寧に着続ける」と言うのが、男性ファッションの神髄のようなトコロもあるからだ。
もし、日本のサラリーマンがおしゃれになる努力を始めたら、案外景気にも影響が出てくるかも知れない。

そう考えると、女性の社会進出というのはこれまで言われている様な面だけではない、経済効果があるかも???



今年のヴァレンタインは、チョット違う?!

2013-01-27 20:15:14 | トレンド
百貨店だけではなく、近所のスーパーマーケットに行っても、目立つトコロには既に「ヴァレンタイン」向けのチョコレートが所狭しと、置かれる季節となってきた。
百貨店などでは、海外の有名なショコラティエのチョコレートを中心に、高級品化を打ち出しているようだ。
その光景は、まるで世界のチョコレートショップが日本に移動してきたかのようだ。

一方、スーパーマーケットも負けてはいない。
数年前までは百貨店でしか取り扱っていなかったような、東京の帝国ホテルや大阪のリーガロイヤルホテルなどの、チョコレートが登場している。
他にも実際百貨店に出店をしているゴディバなども見かける。
もちろん、百貨店のような「一粒いくら」と言う販売ではないが、それでもゴディバのような高級チョコレートの代名詞のようなお店の商品を、大手とは言えスーパーマーケットで扱う様になるとは、思ってもいなかった。
そう考えると、今年のヴァレンタインは全体的に「高級志向」が強まっているのか?と言う気がしている。

となると、この季節がっくりとなってしまうのが、いわゆる和菓子だ。
生菓子の場合は今から購入して貰う訳にもいかないので、見かけるコトはないのだが、奮闘しているのは、お煎餅やおかきなどだろう。
その中でも一際目立つ気がするのが、チョコレート柿の種。
「チョコレート柿の種」そのものは、通年商品として扱われている商品ではあるのだが、この季節はパッケージがヴァレンタイン向け。
通常のチョコレート以外のイチゴやホワイトチョコ、抹茶などカラフルな内容にもなっている。

そして、ここ2,3年で見かけるコトが多くなったのが「チョコレートがけポテトチップス」だろうか?
以前は、北海道のロイズの独占というイメージがあったのだが、今年はライバル企業が登場しているようだ。

これらの商品はあくまでも送る相手が男性と言うコトを想定して、商品が作られてきた部分があると思うのだが、数年前から送る相手が変わってきているようだ。
その一つが「自分チョコ」。もう一つが「友チョコ」「女子会チョコ」と呼ばれるモノだ。
「友チョコ」などは別にして「自分チョコ」や「女子会チョコ」向けに提案されているチョコレートは、義理チョコよりも価格設定がやや高めとなっている。
こうなると、ヴァレンタインの意味そのものも、大きく変わってきていると言うコトがわかる。
元々「チョコレートで愛の告白」と言う、ある種のコミュニケーションツールとしての提案が、このヴァレンタインのチョコレートだったのだが、その範囲が義理になり、それが友人や女子会と言った、仲間内へと拡がっている。
この傾向は、益々強まっていくのだろうか?
個人的には、友人・知人にはこの様なコトをしなくても、フランクにつきあえるコトのほうが重要な気がするのだが・・・。

この様な華やかな話題が中心となるヴァレンタインのチョコレート商戦だが、一方では「チャリティーチョコ」も数多く登場している。
この様な「三方良し・四方良し」となるような、ヴァレンタインのほうが本来在るべき姿なのかも知れない。

勝利至上主義が体罰を招く?

2013-01-24 19:43:40 | スポーツ
大阪市立桜宮高校の生徒の自殺に端を発した「体罰」の問題。
受験シーズンと重なったため、毎日の様にニュースなどで取り上げられている。
週刊誌などでは「体罰」の問題よりも、入試を取りやめにした大阪市長の橋下さんへの批判も目立つようだが、一般的な公立高校の入試が2月下旬~3月上旬というコトを考えれば、この時期に判断をしないと難しいと思う。

それよりもビックリしたのは、ネットでこの報道をと検索をすと高校の部活などで起こったニュースが数多く関連ニュースとしてヒットする点だ。
それだけでは無く、当事者である生徒は傷ついているにも関わらず、周囲は「熱血教師」と思っているコトだ。
その裏にあるのは、どうやら「勝つためには仕方が無い=勝利至上主義」という感覚がある様に思う。

私自身はスポーツの才は無いに等しく、学生時代でもスポーツとは無縁だった。
スポーツ観戦そのものは、決して嫌いでは無いと思っている。
ただその観戦しているスポーツに「勝利至上主義」的な雰囲気を感じると、とたんに興味が薄れてしまう。
日本代表戦のような試合はともかく、プロスポーツであっても「スポーツをする」と言うコトよりも先に「勝つことが最優先」という雰囲気があると、ゲームそのものに面白さが感じられなくなってしまう。
その理由は、サッカーなどの場合はラフプレーが多くなり、ゲームの流れそのものが停滞してしまうからだ。

高校生の大会などは、トーナメント戦が多いコトもあり「試合に勝たなければ、次が無い」と言う気持ちになってしまい易いのかも知れない。
そのため「手荒い指導」と言う名の「体罰」が、横行しやすくなってしまうのだろう。
しかしその「勝利至上主義」を期待しているのは、案外生徒では無く親御さんをはじめとする周囲なのではないだろうか?
違う見方をすると「練習を一生懸命頑張ったのだから、勝たせてやりたい」という気持ちが、何時しか「勝つことが大事」に変化をし、「勝つためには手荒い指導も必要」という思考になっていってしまった結果が「体罰容認」というコトになっているような気がするのだ。

そもそも自殺をした生徒が在籍をしていた体育科という科は、将来体育教師などになりたい生徒が集まっているのだろうか?
それとも、ある特定のスポーツに秀でた才能がある生徒達が集まり、将来プロを目指す科なのだろうか?
もし、体育教師を目指すのであれば、その担当教師はもっと論理的な指導法を学んでいる必要があると思う。
なぜなら、将来の教師を育てているのだから。
プロを目指すのであれば、それこそスポーツ大国と呼ばれる米国のトレーニングメソッドを習得している必要があるだろう。
なぜなら今のスポーツ選手は、海外移籍などが当たり前になりつつあるからだ。

安易な「勝利至上主義」は、日本のスポーツにとってマイナスのような気がするのだ。






発想を変えるコトの大切さ

2013-01-23 12:48:08 | ビジネス
先日、「2年ぶりトヨタ自動車世界販売第一位を奪取」と言うニュースがあった。
今や日本の基幹産業となった自動車産業。
その「顔」とも言えるトヨタの躍進(?)は、日本の経済に明るいニュースとなった様に思う。
思うのだが、手放しで喜べる話なのか?と言うと、チョッと違うのでは?と言う気がしている。
確かに「トヨタ自動車」という企業のクルマの販売台数が世界一位というのは、喜ばしいコトだと思う。
思うのだが、販売された自動車の総てが、日本で生産されている訳では無い。
今や米国や中国で販売されているクルマの多くは、現地生産されたクルマなのでは?
30年ほど前のように、日本の港に輸出されるクルマがズラリと並んで、世界へと運ばれた訳では無い、と言うコトを考える必要があると思う。

ところで、そのトヨタに限らず自動車販売店が、販売を担当している。
そして毎週末の様に「今度の土日は、販売店へ」というテレビCMや、新聞の折り込みチラシなどが入ってくる。
この「今度の土日は、販売店へ」というキャッチフレーズ、おそらく40年以上変わらないフレーズだと思う。
随分長い間使われているキャッチフレーズなのだが、自動車に対する生活者の意識は40年前とは大きく変わってしまっていると思う。

40年以上前と言うのは、私が小学校の高学年の頃でオイルショックなどもあった時期ではあるが、その頃「クルマを買う」というのは、家族の一大騒動だった。
だから「クルマを見に家族で出かける」と言うコトも当たり前のようにあったし、それが週末の家族イベントの一つでもあった。
今、感覚を持って、新車を見にディーラーに足を運んでいる人は、どれほどいるのだろう?

週末のウォーキングを兼ね、5㎞ほど自宅周辺を歩くと多くの販売店のショールームを見るコトになる。
その中には「レクサス」や「ヤナセ」と言った高級車を扱うトコロもあれば、もちろんトヨタや日産、ホンダやマツダ、三菱などの販売店もある。
それらのショールームを見ていると、確かに子ども向けプレールームなどを設置して、「家族で来て下さい」という配慮はされているのだが、そこで遊ぶ子ども達の姿などはほとんど見かけ無い。
あくまでも「クルマを展示し、商談をする場所」と言う印象だ。

一方、自動車メーカーのサイトを見ると「アウトドア」や「ペットと一緒にドライブ」というコンテンツが目立つ様になってきている。
販売店の現場とWEBのコンテンツが、連動していないのだ。
ショールームは「クルマを見せるだけの場所」では無く、「クルマのある生活を提案するコミュニケートスペース」だと考える時代になってきているのでは?
せっかくWEBサイトでは、様々な生活提案をしているのに、ショールームではクルマを見て貰い、商談をするだけの場所になっているコトに、ギャップを感じる。

「今度の土日は販売店へ何をしに来て貰うのか?」という視点を持たないと、40年前と全く変わらないと言うコトになると思う。
別に、アウトドアやペットとドライブという内容でなくても良いと思う。
「クルマと介護」と言うテーマでイベントをしても良いと思うし、そのためのサポート用品を販売するコトだって、クルマを販売する側には大切なコトだと思う。

「今度の土日は、販売店へ」というおきまりのキャッチフレーズの意味を、そろそろ変える時期にきているのでは?
そんなコトを、自動車販売店の前を散歩しながら、考えるのだった。

楽しい発想が、企業を変える?

2013-01-21 18:12:06 | ビジネス
私はこの様な活動をしているとは知らなかったのだが、知人の一人が教えてくれた。
前田建設の「ファンタジー営業部」だ。
前田建設 ファンタジー営業部

部署名の名前としては、随分脱力感のある名前だが目指すトコロは、決して脱力感的なモノでは無い。
マンガやアニメ、ゲームなどに登場する建築物が、本当に造れるのか?と言うコトを真剣に考える、と言う部署のようだ。
しかも、工期や工費などもネット上で公開する、と言う大まじめな取り組み。
それもスタートしてから今年で10年、と言う長いプロジェクト。

前田建設と言えば、ゼネコンの中でも準大手の企業。
政治献金などの問題もあったが、一方ではこの様なユニークな活動もしていたのだ。
その前田建設が、この様なプロジェクトを長い間続けているのは何故だろう?
一つは、既にこのプロジェクトがガンダムなどのアニメとの共同で一つのカタチを作るコトに成功している、と言うコトがあるだろう。
HPを見ると最近では、日野自動車のデザイン部とコラボをしたりして、その活動の範囲を拡げることができている、と言うコトあるだろう。

しかし、それだけでこの様な空想プロジェクトを続けるのは難しい。
本来の目的は、もっと別のトコロにあるのでは?と、考えるのだ。
例えば、マンガやアニメ、ゲームの世界では自然なコトでも、現実としては突飛なコトは多い。
その突飛な発想からこれまでに無い建築のアイディアが生まれる、と言う期待があるのでは?
それが耐震性の技術開発に繋がったり、環境に配慮できる工法に結び付いたり、と言ったコトがあるのではないだろうか?
何より、この様なプロジェクトが社内にあるコトで、企業内が活性化するのでは。
なぜなら、ワイワイとした雑談のような話から、新しい発想が生まれると言うコトは間々としてあるからだ。

一つの既成枠的発想からあえて外れる為には、この様なユニークなプロジェクトが必要なのかも知れない。




マクドナルド「ENJOY!60秒キャンペーン」の効果は何だろう?

2013-01-20 19:47:14 | ビジネス
今月4日から、マクドナルドが始めた「ENJOY!60秒キャンペーン」
ネットなどで見ると、いろいろ意見があるようだ。
先日ある雑誌でも、このキャンペーンについての記事が掲載されていた。

この記事を読んでみたり、周囲の反応を見たりしていると「このキャンペーンって、一体何が目的なの?」という疑問を感じてきた。
このキャンペーンが始まった頃マクドナルドで昼食としてハンバーガーとドリンクを注文し、店内で食べるコトがあった。
私が注文した品数は、2点だけ。
当然のように、60秒以内で注文したハンバーガーとドリンクを受け取った。
だが周囲を見てみると、グループで数多くの品数を注文し、60秒を超えビッグマックなどのハンバーガーの引換券を貰い、喜んでいる高校生達のグループがいくつもいたりしていたからだ。

この時思ったコトは「同じ60秒でも、注文した品数で掛かる時間は違うのに、総て60秒という時間で括っていいの?」と言うコト。
私がもっと注文すれば良いだけの話かも知れないが、食べきれないものを注文する気は無いし、それこそムダというモノだろう。
そのコトに対して、ある方は「まとめ注文が増えるから、レジが空いてお客さんが沢山入る」というのが、このキャンペーンの目的なんじゃない?、と教えてくれた。
確かに、高校生達のグループの様に無料のハンバーガー引換券欲しさに、まとめ注文をする、と言うコトはあるだろう。
他にも「スピーディーに仕事をする」という意識付けなのでは?と教えてくれる方もいらっしゃった。

そして雑誌の記事を読んで感じたコトは、無料のハンバーガー引換券欲しさにいろいろな策を練っている人達が少なく無いのだが、果たして貰った無料のハンバーガー引換券は使うのだろうか?と言う疑問だった。
もちろん、毎日の様に通う人にとっては、無料のハンバーガー引換券はとても有り難いだろうし、使うコトもあるだろう。
しかし、このキャンペーン目的で来た人というのは、日頃からマクドナルドを利用しているとは限らない。
逆に考えれば、無料のハンバーガー引換券欲しさに、日頃利用しない人を集客する、と言う目的のほうが大きいのでは?と言う気がしたのだ。
それが、功を奏してくれれば良いのだが、ネットなどで見るとハンバーガーの包み方が酷いとか、ハンバーガーそのものの作りが酷いなどのクレームがいくつも見られる。
とすれば、「スピーディーに仕事をする」という目的が果たせていないばかりか、マクドナルドそのもののイメージまで落としてしまっている可能性もある。

何となく今回のキャンペーンは、苦し紛れのキャンペーンだったのかな?と言う気がしてきている。
ちなみに、私が貰ったコーヒーの無料引換券だが、実はファーストフード店などで使われているコーヒーメーカーは、時間経過とともにコーヒーが煮えてしまう。
煮えたコーヒーを廃棄するよりも、無料でサービスをした方が、顧客サービスにも繋がるしイメージアップにもなる。
だからこそ、ミスタードーナッツのコーヒー無料サービスは、経費的にも顧客サービスとしても理にかなっているサービスなのだ。


東大脳を目指すのではなく・・・

2013-01-18 18:36:08 | 徒然
明日から「センター試験」が始まる。
この試験を皮切りに、いよいよ大学入試がスタートする。
今週初め、朝日新聞に「東大脳の限界」という内容の記事が、掲載されていた。
記事を書いていらっしゃったのは、東大出身の記者さん。
その記事を読みながら、ある種の日本の行き詰まりの理由の一つが、判ったような気がした。

その理由とは・・・。
日本の大学の頂点と言われる東大。
その東大に合格する為に必要な「力」とは、5教科7科目まんべんなく暗記をするコト。
そして、その暗記した内容を素早く取り出せるコト。
難しい問題は、最初から諦め時間配分を考え数多く回答する・・・と言うコトらしい。

なるほど!と感じたのは「難しい問題は最初から諦める」というコト。
官僚の皆さんをはじめ、東大出身の政治家の皆さんが「難しい問題を先送りにする」と言うのは、大学受験で身につけた受験術のようだ。
昨今起きている国内外の問題を解決する為には、暗記力重視の「力」では余り役立たない。
なぜなら、過去と現在、未来をあわせて考え自己益では無くグローバルな視点で、回答の無い問題を解決する為に自分で回答を作っていく必要があるからだ。

この記事を書いた記者さんは新人の頃、記事を書くために過去の記事をチェックしていたら、先輩記者に怒られたそうだ。
以前、元経産相の官僚で現在「大阪府市統合本部」の特別顧問をされている、古賀茂明さんが雑誌のインタビューで「東大→官僚になった人は過去問には強いけれど、新しいコトを考えたりするのは苦手」と話していたが、どうやらそれは古賀さんだけが感じているコトではなかった様だ。

その後、この記者さんは米国の大学へ留学するのだが、周囲のパリ大出身などの留学生に圧倒され、ご自分の限界というものを感じられたそうだ。
とても東大に合格できるような頭脳の持ち主では無い私が、この様なコトを書くコト自体不遜なコトだと思うのだが、東大自体がもっと海外のトップレベルの大学と肩を並べるような大学にならないと、今の日本の問題はなかなか解決できないのでは?と言う気がしたのだ。
海外のトップレベルの大学の学力とは、少なくとも「暗記力=学力」という力では無い。

以前、東大の秋入学が話題になったが秋入学を実施しても、海外からの留学生がいなければ余り意味が無いだろう。
海外から留学生が押し寄せる程の魅力が、今の東大にあるのだろうか?
「グローバル」を目指すのであれば、入学時期ではなく大学を頂点とした日本の入試そのものを作り替えなくては難しいのかも知れない。
そして、明日から始まるセンター試験を受験する生徒達には「暗記力=学力」では無い、と思って欲しい。
「世界は広い。東大だけが大学の頂点では無い」そんな気持ちを持って、受験して欲しい。