日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「耕作放棄地」を集約し、農業が変わるのか?

2015-11-30 21:16:18 | アラカルト

TPPの交渉合意以来、農業分野に関して新たなてこ入れ策を、模索しているような印象がある。
特に「農林族」と呼ばれる、国会議員さんたちが多くいる自民党は、新たな補助政策を検討しているようだ。
ただ、今までのような「アメ=補助金」ばかりの政策から、少し違う政策も考えているらしい。

讀賣新聞:耕作放棄地、課税2倍で集約促進

農地は、宅地などに比べるとその課税率は、随分と低い。
それもまた「農家に対する保護政策」だったはずのなのだが、「耕作放棄地」としているのなら課税をこれまでの2倍にする、というのがこの政策らしい。
目的は、記事にある通り「集約的農業」を目指すためのようだが、いくつかの疑問がある。

その一つは、「集約的農業」をするにしても、単に耕作放棄地を集約しても実際に農業をする人がいなくては意味がない。
農家そのものが減っているコトを考えると、「耕作放棄地を集約化」しても、その集約化した農地で農業をする人がいなくては意味がないと思うのだ。
農家が減っている理由は、農業に携わる人たちの高齢化だ。
若い世代の人たちに、農業に携わってもらうような「仕組み」を作らなくては、「集約的農業」をするにしても難しいのではないだろうか?
農業法人化と「集約的農業」をセットにして、若い人たちだけではなく様々な経験を持った人たちも農業をしやすい環境づくりをする、というなどだ。

もう一つは「農家が儲かりやすい仕組みづくり」だと思う。
例えば、いくつかの自治体が取り組んでいる「耕作放棄地での薬草栽培」だ。
ヨミドクター:漢方薬原料、安全な国内産に・・・耕作放棄地で薬草栽培
岐阜市の取り組みを取り上げているが、ネットで検索すると様々な地域の自治体が、取り組んでいるようだ。
薬草栽培などは、「チャイナリスク」という点から考えても、将来性のあるモノだと考えられるし、製薬企業と一緒になって取り組むコトで、安定した収入を得るコトができる。

自民党というか国会議員さんたちは、「農業政策=米」と思い込んでいるような傾向があるように感じるのだが、「農業=米だけ」ではない。野菜もあれば果物や花の栽培なども「農業」のはずだ。
もっと幅広い視点で考えれば、「集約的農業」ばかりを考える前に、農家だけではなく生活者や企業を巻き込んでの「農業政策」のアイディアが生まれてくると思う。
そのような多角的な視点を持った政策が、日本の農家を強くするのではないだろうか。


バブル再び?

2015-11-28 20:02:04 | ビジネス

Yahoo!のトピックスに「不動産向け融資、バブル期並み=金融庁、地銀の監視強化」という時事通信の記事が、取り上げられていた。
時事通信:不動産向け融資、バブル期並み=金融庁、地銀の監視強化

バブル→バブル崩壊を経験してきた世代としては、「大丈夫かな?」という気がしている。
特に「相続税対策のために、地方の県庁所在地などを中心に、借金をして賃貸用マンションを建設している」という点が、気になる。
おそらく、借金をしてでも賃貸用マンションを建設する、という方はもともとそれなりの土地を持っている方なのかもしれない。
そして「相続税」で取られるよりも、借金をしてでもマンションを建てて、賃貸収入を子供や孫への資産として渡したい、という考えなのかもしれない。

しかし、そう簡単なことなのだろうか?
例えば、「傾きマンション」に始まった「杭打ちの問題」。
毎日のように報道されている内容を読むと、どうやら「業界の体質的問題」があるように思える。
そんな中、借金をしてマンションを建てたとしても、入居する人はどれだけいるのだろうか?

バブルの時、本業とは違う事業に手を出し、本業は順調であったにもかかわらず、倒産した企業はいくつもあった。
企業の場合は倒産だが、個人の場合は倒産では済まない可能性もある。
実際、バブル期に家を購入し、支払うことができず家を手放した人や、借金に借金を重ね自己破産をしたケースもあったと聞く。

確かに、「自分が子供や孫のために!と思って作ってきた財産を、無下に税金として取られるなら・・・」と思われるのかもしれない。
その発想が、もしかしたら自分の子供や孫に借金を負わせる可能性もある、ということを考えてみる必要があるのではないだろうか?
そもそも「不動産バブル」は過去に何度も起き、そのたびに「崩壊」している。
そしてそのサイクルは、「忘れたころ」に起きている。

もう一つ考える必要があると思うのは、社会的問題になりつつある「空き家」だ。
親が住んでいた家を、処分したくても処分できず、そのまま放置している家が増えている。
その視点で考えると、今の日本の住宅供給というのは、過剰という状態かもしれない。
生活者側も「新築」にこだわらず、中古マンションをリノベーションして、自分の暮らしに合うように造りかえるという人も増えてきている。
そう考えると「相続税対策」として、マンションを建てるというのは、どうなのだろう?

「バブル期の頃と同じような、不動産向け融資が増えている」という話を聞くと、「今ではなく、数年後~10数年後を想像したほうが良いのでは?」という気がするのだ。


コンビニが、テストマーケティングの場となっている?

2015-11-27 19:52:15 | マーケティング

今日、何気なくセブンイレブンに行ったら、「サントリー✖セブン・イレブン、限定カシスオランジ―ナ」という商品を見かけた。
セブン・イレブン:オランジーナ カシス&オレンジ

パッケージを見てわかる通り、「クリスマス向け商品」としてセブン・イレブンで数量限定で発売された商品のようだ。
ただ、この商品が本当に「クリスマス向け商品」として、発売されたのだろうか?という、気がしたのだ。

その理由は、コンビニでは最大手となったセブン・イレブンの限定で、発売をされるという点。
もう一つは、コンビニそのもののユーザーが、かつてのような若い独身者という顧客層ではなく、老若男女問わず利用する小売店になってきた、という点だ。
セブン・イレブンがコンビニ最大手とはいっても、一部地域には進出していない地域もあるし、北海道のように地元コンビニ・セイコーマートが圧倒的な強さを持っている地域もあるが、全国区での販売網を持っている、という点ではやはりセブン・イレブンということになると思う。
とすれば、もしかしたらこの商品の数量限定発売の目的の一つは、「テストマーケティング」なのでは?という気がしたのだ。

私が子供の頃、「テストマーケティング」を実施する地域は、静岡県と言われていた。
何でも、「日本の平均」となるのが、静岡県だからという説明を聞いたコトがある。
その真偽ともかく、新しい商品を販売する前には「テスト販売」を実施し、その売れ行きや購買層を調べるのが、一般的だった。
実際、比較的若い家族世帯が多い地域に住んでいると、スーパーマーケットで「お試し販売をしております」という、食料品その中でも特にお菓子などのデモ販売に遭遇するコトが多かった。
そしてその時の「お試し販売」をされていた商品が、その後市場に登場したコトもあれば、登場しなかったこともあった。「お試し販売=テストマーケティング」の一環だったのだろう、と気づくのだ。

そう考えると、限定的な地域で「店頭テストマーケティング」を行うよりも、全国展開をしているコンビニとコラボレーションをして、「限定商品」として発売したほうが話題性があるだけではなく、「テストマーケティング」もしやすいのでは?

それだけではなく、サントリーは今年の春「レモンジーナ」と「南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」で、生産が追い付かず一時販売中止をしたコトがあった。
この2商品が立て続けに、生産が追い付かずに販売中止をしたため、一部では「話題をつくるための計画的な生産中止なのでは?」ということまで、言われたことがあった。
「レモンジーナ」も「南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」も、おそらくテストマーケティングは実施をしていたはずだと思うのだが、予想外の売れ行きによって商品評価とは違う話題を作ってしまった、という反省があるのかもしれない。

今回のように、最初から「数量限定」で全国販売をすれば、販売中止ということも起きる心配はなく、その後「ご好評につき、定番商品化」となっても、生活者には印象を悪くすることはないからだ。
今回の「オランジーナ カシス&オレンジ」は、コンビニを使った「テストマーケティング」も兼ねているのでは?という気がするし、今後このようなコンビニとコラボレーションをし「テストマーケティング」を繰り返しながら、商品の定番化を図っていく企業が増えてくるのでは?という気がしている。


利用するなら、それなりの負担は当然だと思う

2015-11-26 21:42:18 | 徒然

安倍さんが「携帯電話料金の見直し」発言をして以来、「携帯電話料金」について様々な意見が出てきているようだ。
「携帯電話料金」といっても、ほとんどのユーザーは「スマホ」だと思うので、「スマホ料金プランの見直し」といったほうが良いのかもしれない。
そして「スマホ」利用状況というのは、人によって随分違うのではないだろうか?
その一つの指針というか、方向性のようなモノが今日出たようだ。
中日新聞:携帯電話、利用少ない人に低料金 総務省の有識者会議

若い世代の利用者は、「スマホを手放せない」という利用者は多いだろう。
地下鉄に乗っていると、時間に関係なくスマホとにらめっこをしている若い人たちを見る。
それも一人や二人ではない。7人掛けの席であれば、5人は「スマホとにらめっこ」をしている。
そのような「スマホにらめっこ姿」を見るたびに、「ゲームの課金は大丈夫なのだろうか?」とか「通信料は気にならないのだろうか?」と、他人事ながら心配をしてしまうことがある。

その反面、「スマホに変えたが、ほとんど使っていない」という、利用者層もいるはずだ。
このような利用者は、携帯電話を機種変更した時などに、販売店からスマホへの切り替えを勧められ、なんとなくスマホにしてしまった、という方に多いのではないだろうか?
そのような利用者にとって、今の料金プランというのは「高い」という感覚だと思う。
なぜなら、スマホ本体の購入金額は「0円」となっている(場合が多い)のだが、通信料などは最初からある程度の利用を見込んで、高く設定をしてあるからだ。
特に「パケ放題」などと呼ばれるプランは、さほどスマホを使わない利用者にとっては「利用に対して高額な料金」となっているはずだ。
料金プランによっては、「家族で分け合える」というプランもあり、ほとんどスマホを使わない親がヘビーユーザーである子供の通信料金を負担している、というケースもあるのではないだろうか?

考えてみると、「利用した分は利用者が負担する」というのは、当たり前のコトだと思う。
それが「パケ放題」のような料金プランを、利用しない人までも対象として料金設定をしていると、通信会社側としては「コンスタントに料金を徴収するコトができる」というメリットはあるが、利用頻度が低い利用者側にとっては、デメリットばかりの料金プランになっているはずだ。
ただ、そのコトに気づかない(あるいは「気づきにくい」)ため、あまり問題にならなかったのでは?と思っている。

もし「利用に対して料金が発生する」ということになると、四六時中スマホを触っていないと不安になってしまう?ヘビーユーザーからは大反対が起きると思うのだが、その「スマホ」による「スマホ歩き」などの弊害も少しは解消されるのではないだろうか?


百均ショップ商品の変化

2015-11-25 19:07:38 | ビジネス

久しぶりに、近所の「百均ショップ」へ行った。
品揃えなどに大きな変化があるわけではないのだが、時折行ってみるとビックリするようなコトがある。
今日行ってみてビックリしたのは、「日本製」が増えていたコトだ。

「百均ショップ」といえば、中国製などがほとんどで「中国製だから百円なんだ」という、納得というか理解があった。
しばらく前、ドイツ製の「クッキングペーパー」を見かけた時も、ビックリしたが今回は納得できる部分と、「何故百円で販売できるのだろう?」という疑問があった。

納得できる部分というのは、キッチン用品などの中でも消耗品である「食器洗い用スポンジ」などは、中国製が4~6個入り百円に対して、日本製は2個入りだったからだ。
1個当たりの単価を考えれば、日本製のほうが中国製よりも随分高い。
ただ「百円」という価格であるために、その(中国製よりも日本製のほうが高いという)割高感が感じられないのだと思う。
確かに「食器洗い用スポンジ」は、日々使うモノではあるが使い手側としては、若干割高でも「使いやすさ」を取るか、価格を取るかくらいの選択肢(というべきか?)しかない。

疑問に思ったのは、ガラスのコップだ。
確かに、同じ日本製でも百貨店などで見かけるガラスのコップよりも、やや不格好感はあるかもしれないが、ブランドなどにこだわらず普段使いをするには問題がない品質。
日本製の隣に置いてある中国製と、見分けがつかないのは残念な気はするが、価格として差がないことに疑問を感じたのだった。

そもそも百均ショップなどで販売される商品の多くが、中国製である大きな理由は「人件費が安い」という点だ。
今では、その中国でも人件費が高騰しつつあるため、カンボジアやベトナムといった国でつくられる商品も増えてきている。
そう考えると、人件費が一番高いであろう「日本製」が中国製と同じ価格で販売されている、ということが不思議に感じたのだった。
もしかして、昨今問題となっている「海外からの研修制度」を利用して、人件費を抑えた商品なのだろうか?
とすれば、それはそれで問題のある商品だと思う。

ガラス製のコップは、特に気になった商品だったのだが、よくよく商品を見てみると、随分「日本製」が多い。
生活者が「百均だから中国製でも」と納得していたことが、「やはり日本製」という意識の変化に合わせた商品ラインナップへと変わってきたということだろうか?
生活者の意識変化というのであれば、「少し高くても日本製」という感覚になると思うのだが、価格に連動することなく「百均」を求めてしまう・・・とすれば、「アベノミクス」で謳っているような景気観とはずいぶん違っているような気がする。



「社会的投資」という考えは、ないのだろうか?

2015-11-24 19:28:44 | アラカルト

先日エントリをした「軽減税率」をめぐる、自民党と公明党の攻防。
どうやら分が悪いのは公明党のようだ。
中日新聞:軽減税率、生鮮食品を軸に 首相「税減収4000億円以内に」

先日エントリをした通り、「生鮮食品」だけを軽減税率の対象とした場合、その恩恵を受けるのは低所得者層ではない可能性のほうが高い。
スーパーのお肉と百貨店で販売されているようなお肉とでは、場合によっては一ケタ違う。
そのような「高級なお肉」を購入できる家庭は、軽減税率などを必要としない家庭だろう。
軽減される金額もまた、高級食材のほうが大きい。
率ではなく、税収(額)として影響のあるのは、高級食材を頻繁に購入する家庭のほうということになる。
それが、以前から指摘されてきている「軽減税率の問題」でもある。
何より、記事にある通りに読めば「自民党案に反対するなら、公明党のセールスポイントである福祉を削減する」と、(脅し文句を)言っている。

実は同じ中日新聞に、経済大国として情けない?記事も掲載されていた。
それがOECDの中で公的教育費の支出が一番少ない国の一つが、前回と変わらず日本は最下位であった、という記事だ。
中日新聞:日本の公的教育支出、また最下位 12年のOECD調査

この問題は、「子供の貧困」という問題とも結びついて、経済的豊かな家庭の子供は大学進学だけではなく留学など、様々な教育機会を与えられるコトになるのに対して、低所得の家庭の子供は、本人の意思と学力とは関係なく、大学進学をあきらめざる得ない、という状況になっている。

実際、最低賃金の低い地域ほど大学への進学率は低く、学力的な問題よりも経済的問題で進学をあきらめている子供たちがいる、ということだろう。
また昨今問題になっているのが「奨学金」という「借金」だ。
大学を卒業した時点で、数百万という額の「借金」を抱えてしまうと、その返済のために大変な思いをしなくてはならない。
まして、大卒とはいえ新卒者の給与から、返済をするというのはとても大変なコト。
「貸与型奨学金」とは別に、返済の必要のない「給付型奨学金」の充実が求められているのは、ご存じの方も多いと思う。

安倍さんは「アベノミクス」で経済が上向きになった!と、胸を張っていらっしゃるかもしれない。
ただ現実は、このような「公的社会投資」などへの充実が図られている、とは言えない状況なのだ。
「軽減税率」の対象を広げないのであれば、やはり「累進課税」のような方法で「税の不公平感をなくす」ということが、大切なのではないだろうか?

子供への公的教育支出というのは、「未来への投資」だと言われている。
それだけではなく「福祉への支出」も、「予防医療」の拡充によって、随分支出内容が変わってくる、と言われている。
「教育や福祉への支出を減らす」というのは、社会的投資を国がしない、ということにもつながる問題だと思う。
いくら一部企業の収益が上がったとしても、国全体としてマイナスとなるような政策では、意味がないような気がするのだ。


新しいサービスが、新しい商品をつくりだす

2015-11-22 18:45:19 | ビジネス

コーヒーそのものが苦手であまり飲むことはないのだが、最近のコンビニコーヒーはなかなかという評判である。
値段の安さとおいしさで、コンビニ各社は「店頭ドリップコーヒー」に力を入れている。
だからだろう、コンビニ激戦区ともいえそうな地域に住んでいると、朝や昼にコンビニのコーヒーサーバーの前で、コーヒーを買っている人を良く見かける。
セブンイレブンなどは、今年から始めた「ドーナッツ」の販促を兼ねた、「ドーナッツとコーヒーセット」という提案もしている。

そんなコンビニのコーヒーを見ていて、思っていたコトがある。
「コーヒーカップ、熱くないのかな?途中でこぼしたりしないのかな?何より冷めたら(夏の場合はぬるくなったら)美味しくないだろうな~」ということ。
スターバックスなどでは、持ち帰り用のボトルケースのようなモノも販売していたと思うのだが、コンビニのコーヒーにはそのようなモノはない。
「便利さ」という点では、やはり缶コーヒーなどのほうが上だろう。
「冷める」という点でも、缶コーヒーなら缶そのものを工夫すれば「冷めにくい缶」ができるだろうし、持ち歩きやすいという点では、はるかに缶コーヒーのほうが便利だからだ。

そんなコトを思っていたら、すでに「コンビニコーヒーカップ対応カップホルダー」という商品があるのを、週末の家電量販店のチラシで知った。
家電量販店の目玉商品として掲載されているので、「手が出やすい価格」。
カップホルダーそのものにおしゃれ感はないが、きちんと蓋が付いているのでこぼれにくそうだ。
何よりステンレスの水筒と同じような作りとなっているようで、熱いコーヒーカップを持つ必要もなく冷めにくそうだ。

この「カップホルダー」のように、新しいサービスが誕生したコトで、新しい商品が生まれ・市場が誕生するコトがある。
最近の例でいうなら、スマホケースなどかもしれない。
携帯電話の頃には、「ケース」というものは必要ではなかった。
逆に「ケース」があるコトで、すぐに使えないなどの不便さがあっただろう。
それが、スマホが登場したコトで、スマホの液晶画面やスマホそのものの保護を兼ねた「スマホケース」が誕生した。
最初の頃は、シリコン製の枠だったような気がするが、今では皮革のケースなどがあり、一見すると「手帳」のような感じだ。
もちろんスマホユーザーからすれば、スマホは手帳と同じ、という感覚かもしれない。

それから進化?したのが「お財布ポーチ」かもしれない。
オフィスで働く女性にとって、スマホ登場以前は「お財布をもってランチに出かけた」。
今では「お財布とスマホをもって出かける」ために、お財布機能を持ちスマホが入る小さな「お財布ポーチ」のような小さなバッグをもっている女性も見かける。
お財布ポーチの中に入っているのは、スマホとポイントカードと電子マネーそして少額のお金・・・という感じだろうか?

新しい商品が誕生するから新しいサービスが生まれるのか、新しいサービスが誕生するから新しい商品が生まれるのか・・・というのは、「コロンブスの卵」のような話になってしまうのだが、いずれにしても「新しい市場が生まれる」というのは、このようなコトが始まりなのかもしれない。


歴史から考える、欧州VS中東、アフリカの関係

2015-11-20 20:03:43 | 徒然

先週末パリを襲った、同時テロ。
その後、主犯格と思われる男性が「掃討作戦」により、死亡したという報道があった。
主犯格と思われる男性だけではなく、自爆をした女性もいたようだ。
この自爆をした女性は、普段はムスリムとは思えない女性だったという。
「ブルカ」と呼ばれる、イスラム独特の服装もしておらず、フランスに住む中東系のごくごく普通の女性として、表向きは暮らしていたのだろう。
「自爆」とされているが、本当に自らの意思でそのような行動をとったのか?ということも、今となってはわからないが・・・。

そして今日、アフリカのマリの高級ホテルで170人もの人質を取る銃撃があった。
朝日新聞:マリの高級ホテルで銃撃、170人が人質か 3人死亡

このニュースを聞いた時、気になったコトがあった。
それはマリという国が、1960年代前はフランス領であった、ということだ。
(中学・高校の詰め込み教育のおかげで、このような知識は残っているようだ)
今現在「IS国(あるいは「ダーイッシュ」)」の本拠地である、シリアもまた以前はフランス領だった。
何もフランスだけではなく、1960年代前までは中東やアフリカにはイギリスやオランダなどが領土とする地域があり、それらの地域出身者は、欧州では身分が低いというか、貧困層の労働者だった。
それが今でも続いていて、そのような貧困層の住む地域の若者たちが、人種的差別を受ける側として将来への展望や希望もない状態で、単純明快な「ワンフレーズ改革」を叫ぶ「IS国(あるいは「ダーイッシュ」)」に共感をするのかもしれない。

長い長い歴史の中で起きてきた「白人優位(というか欧州中心)」の社会の中で、虐げられてきた人たちがテロの温床となっているのでは?という気もしてくるのだ。
もちろん「テロ」を肯定する気など、さらさらない。
ただ、歴史という過去から続く今を見てみると、欧州視点ではない問題の存在も見えてくるような気がするのだ。
だからこそ、日本は「集団的自衛権」の中ではなく、違う方法で解決の提案をする必要があると思う。


軽減税率をめぐるやり取り・・・結局、自民党は実施したくないのね

2015-11-18 11:44:55 | 徒然

軽減税率のニュースを時々目にするたびに「なぜ?」と、思うことがある。
例えば、先日あったニュースでは「合いびき肉とパン粉も対象とする」という、内容のものがあった。
毎日食事を作っている方なら、「は?」という内容だろう。
「合いびき肉とパン粉」で作る料理は、ハンバーグ。
ハンバーグを作るための、大切な材料なのだ。
それを軽減税率の対象としない、というのは「なぜ?」というよりも、「議論の対象とするコト自体おかしいでしょう!」という気になる方のほうが多いのでは?

議論となった理由は、「加工食品」というだったらしい。
確かに「合いびき肉」は、牛肉と豚肉を加工したものだし、「パン粉」もパンを粉にした加工したものだ。
ただ、それだけで食べるという人は、いないだろう。
同じ発想でいうなら「塩鮭」や「魚の干物」、「ハム・ソーセージ」は、軽減税率の対象にはならない、ということだろうか?
「加工した食材」という、発想はないのだろうか?

そんな議論を自民党と公明党の間で、行われているという。
自民党は「生鮮食料品」を軽減税率の対象と限定しているのに対して、公明党は「食品」を軽減税率の対象とすべきである、と言っているかららしい。
その「攻防」を示すようなニュースが、毎日新聞や産経新聞に掲載してある。

毎日新聞:軽減税率 対象品目「線引き」めぐり平行線 自民・公明
産経新聞(Yahoo!トピックス):軽減税率 公明「加工食品も」VS自民「分類難しい」

そもそも軽減税率というのは、所得の低い世帯は「食品購入」の支出割合が高いので、税負担を軽くするコトを目的としていたはずだ。
最も「食品購入」だけを対象とすると、高所得者が高級食材を購入した場合のほうがメリットが高く、中間所得者以下には、メリットが少ないのでは?という指摘も一理だとは思う。
ただ現実として、「低所得者への税負担を軽くする」という点では、それなりのメリットがはあると思う。

それを「生鮮食料品」を限定にすると、実は低所得家庭ではあまり恩恵がない。
というのも低所得家庭では、「加工食品」を購入する率(=購入額)が多く、「生鮮食料品」の中でも、そのまま食べるコトができる「刺身」のようなモノを食べる機会はあまりないからだ。
逆に「刺身」のようなメニューが、食卓に登場するコトが多い家庭は、裕福な家庭のほうが多いのではないだろうか?
となると、軽減税率を実施する意味は、ほとんどなくなってしまう。

そう考えると、自民党(も財務省も)軽減税率を実施する気はあまりなく、「とりあえず実施しました」ということにしたいのかな?と、勘繰りたくなるのだ。


「男の娘」・・・これも一つの時代の象徴なのか?

2015-11-17 20:51:25 | CMウォッチ

Yahoo!のトピックスを見ていたら「男の娘」という、言葉があった。
Yahoo!トピックス:注目の゛女装男子”需要広がる背景は?(オリコン)
私はてっきり「おとこのむすめ」と読んでしまい、「一体なんのことやら???」と思ってしまった。
正しく(?)は「おとこのこ」と、読むらしい。
女装をする可愛らしい男子のコトらしい。

この記事を読んで思い出したのだが、しばらく前、話題となったCMがあった。
資生堂の「High School Girl? メーク女子高生のヒミツ」というCMだ。
資生堂公式(Youtube):「High School Girl? メーク女子高生のヒミツ」
確かにこのCMを見る限り、綺麗にメイクをした男子高校生が、女子高校生に見えてしまう。
もちろん、そのように見えるのは「資生堂」の商品とメークを担当されたスタッフの力によるもの。
出演している男子高校生たちも、実は現役男子高校生モデルとして活躍をしているので、それなりの美貌(というべきなのか?)の持ち主ということもあったと思う。
ただ、このようなCMが堂々と流れ、話題になるコトはあっても「嫌悪感」のような話題とならなかった、ということは、社会全体として「男の娘」という存在を受け入れる素地があるということだろう。

もちろん、このようなCMを見て「男が何を女々しい・・・」と、思われる方もいらっしゃったと思うのだが、むしろこのようなCMやドラマの演出を社会が受け入れている、ということに日本の独特な意識があるのかもしれない。
以前拙ブログでも取り上げたコトがあったが、「バンダナスカート」というスカートが若い男性の間で流行している、ということをエントリさせていただいた。
この「バンダナスカート」そのものは、スキニ―パンツのような細身のパンツの上に穿くスカートだったのだが、10年くらい前ならこのような「バンダナスカート」そのものの名前も違っていたと思う。
それが、女性の穿く「スカート」という名前を使っている点を考えると、外見的な部分での「性差」というのはずいぶん低くなってきているのかもしれない。

そしてそのような流行を受け入れる、社会文化を日本は持っていて、それが「クール(=恰好イイとか、おしゃれ)」と受け入れられるだけ、やわらかな社会文化ということなのかもしれない。