日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

中小基本法の見直しで、生産性は上がるのか?

2020-09-30 11:40:24 | ビジネス

今朝FM番組を聞いていたら、菅政権が打ち出した「中小基本法を見直し、中小企業の統合・合併により生産性を上げる」という話があった。
時事通信社:中小基本法、見直し着手 生産性向上への再編促進ー企業淘汰の懸念も

確かに、日本の株式会社と言われる企業の内9割が、「中小企業」だと言われている。
そしてその多くが、製造業でメーカーと言われる大企業の下請けである、ということも事実だろう。
そう考えると、中小企業が統合・合併することで、大企業と同等の生産力をつけ、生産性が上がることで、低迷している日本経済が良くなる、という期待ができるということになる。
ただ、それほど簡単なモノだろうか?という、疑問を感じるのだ。

まず日本の中小企業の多くが、上述したようにいわゆるメーカーと呼ばれる大企業の下請けである、という点だ。
これまでも経済の先行きが不安になるたびに、下請けとなる中小企業に仕入れ価格の値下げなどを要求してきたのは、親会社と呼ばれる大企業側だった。
要求した値下げに応えられないとすると、海外に受注をすることで利益を出してきたのが大企業であった、と言っても過言ではないだろう。
そのような力関係の中で、中小企業が統合・合併することにより親会社となっている大企業に対抗できるだけの力が持てるのだろうか?
あくまでも個人的な考えとして、難しいと考えている。
理由は、大企業の下請け状態であれば、大企業が「海外に受注する」ことで統合・合併した中小企業の仕事がなくなってしまう可能性があるからだ。

もう一つ今回の「中小基本法」の改正には、「力のない企業の淘汰」の狙いがある、という指摘があることだ。
何をもって「力のない企業」というのか?という点は別にして、「弱肉強食」のような競争原理を産業界に持ち込むことで、生産性が上がるという思い込みがあるのでは?という気がしている。

統合・合併された企業側は消滅する=従業員の解雇などが起きる、ということになる。
一時期的なものだとしても、今の日本経済には消滅した企業に勤める人達に対する社会保障ができるだけの経済体力があるとは思えないのだ。
何故なら、今回の「新型コロナウイルス」の感染拡大により、相当数の失業者が発生している。
今のような状況が続けば、失業保険終了後生活保護世帯となってしまう人達も、少なからずいるだろう。
失業保険が給付される人はまだ、経済的猶予があるが非正規で働いていた人たちの多くは、失業保険などが得られないまま職を失い、生活保護を受けることになってしまっているかもしれない。

失業してしまった人たちに対する、新たな職種への転換させるためのスキルアップや紹介事業など、現在職業安定所が行っている業務の拡大・充実・支援策が必要となるだろう。
これらの制度と支援策が同時に検討されなくては、「中小基本法」の改正だけを行っても、当初の見込みのような経済の回復などは無いと考えている。

であれば、中小企業が生き残る為には何ができるのだろうか?
一つは「衆知」という発想だ。
日本の伝統産業の多くは、零細企業の集合体によって成り立っている。
そのため、効率が悪く高額なモノになっている、という問題があるのは事実だが、逆に考えれば、特化した技術を持った集合体でもある。
個々の力は弱くても、特化技術を持った集合体としての「共同事業体」となれば、今の大企業が無視できないほどの力を持つことができるのではないだろうか?
全国各地に散らばっている同業種あるいは関連業種の中小零細企業をネットワーク化し、ネットワークの特化を図ることで、産業全体の再編成を行い「スペシャリティ集団企業」をつくる、という発想だ。
このような「スペシャリティ集合企業」となれば、大企業の下請けから脱却できる可能性は広がるはずだ。

単なる中小企業の統合・合併という発想では、日本の経済力が復活するとは思えない。
今ある中小零細企業の力を、より発揮しやすく大企業に対抗できるだけの力をつける為には、どのような方法があるのか?という、発想が今の政策に求められているのではないだろうか?




女性管理者や政治家が、育たない理由

2020-09-29 19:58:24 | Weblog

先週、自民党の杉田水脈氏が「女性はいくらでも嘘をつく」と発言したことで、批難の声があった。
この発言が出たのは、自民党内の会議で「性暴力被害者の相談事業」の席だったようだ。
NHK WEB NEWS:「女性はうそをつける」自民 杉田水脈衆院議員 本人は否定

ご本人は、このような発言はしていない、と否定されているようだが、同じ会議に出席した議員が認めていることから、発言そのものはあったと考えるほうが、自然だろう。
このような発言に対して、今日同じ自民党の橋本聖子氏が「努力を踏みにじる発言」として反発をするのは、当然だろう。
朝日新聞:杉田水脈氏の発言「努力踏みにじる」橋本聖子氏批判

橋本聖子氏の発言は、真っ当な発言だと思う。
問題なのは、杉田水脈氏が同様の発言を過去にもしており、そのたびに発言を否定するあるいは、言いたかったことが歪曲されている、などという発言を繰り返している点だ。

実は、杉田水脈氏のような「男性ウケの良い発言」をする女性というのは、ある一定数いると思っている。
働いた経験のある女性であれば、杉田水脈氏のような発言や態度をする女性の一人や二人、出会ったことがあるのでは、無いだろうか?
彼女たちは、自分の発言に責任を持つという感覚がほぼ無く、男性に同調されやすい意見を言うことで「自分が、仲間である」ということしか考えていないのでは?ということなのだと思う。
会議で取り上げられている問題内容などについては、考えていないし、自分が男性から注目され、同列に並ぶ人材である、というアピールしか考えていないのだ。

もちろん、このような「注目され、上に立つ人から評価をされたい」という男性も、少なくない。
ただ男性の場合、「実力のない、ご機嫌とり」と言われてしまい、重用されることもない。
それが女性の場合、このような女性を「カワイイ」と思う男性(多くは中高年男性のようだが)がいて、ほめそやしてしまうようだ。
「男ウケばかりがよい、仕事ができない女」と、陰口をたたかれることよりも、目の前の男性に気に入られることに全力を注いているなタイプかもしれない。

橋本聖子氏のように、トップアスリートとして努力をし実力をつけてきてかられた方からすると、我慢ならない存在杉田水脈氏のようなタイプの女性なのだ。
問題なのは、杉田水脈氏のようなタイプの人を管理職や議員に選んでしまう、という組織なのだ。
組織として強くはならないし、「人を育てる」意思がない組織でもあるということを、世間に知らしめている、ということを理解する必要があると考えている。
何より、今回の杉田水脈氏の発言は「人権」を否定し、「性的差別(最近では、女性から男性への暴力なども問題になっている)」をしている意識も、発言に対する責任を感じない人が、比例区での当選とはいえ、国会議員であることが日本のジェンダーギャップの要因なのかもしれない。


「税金」を党のお財布代わりにしていないか?自民党

2020-09-28 16:11:56 | 徒然

昨年、中曽根康弘氏が亡くなった。
100歳を超える大往生だった。
50代後半の方なら「ロン・ヤス関係」等と呼ばれた、故・レーガン大統領と中曽根氏との親密(といって良いのか?)外交スタイルが、話題になったことを記憶されていると思う。
以来、米国大統領と日本の総理大臣が会談するときには、「ロン・ヤス関係」に倣ったようなネーミングが付けられることもあったように記憶している。

その中曽根氏の葬儀に、政府の予算として9643万円が支出されるということが決まった、と報道されている。
朝日新聞:中曽根元首相の合同葬「必要最小限の経費」加藤官房長官

「合同葬」となっているので、自民党と何かが一緒になって行う葬儀、ということはわかる。
自民党と一緒になって葬儀をするのが、政府というのが解せないのだ。
確かに、中曽根氏は国会議員として長く務められたという実績もあるし、大臣経験なども豊富で何より総理大臣を経験した人物ということは、周知の事実だ。
だが、選挙中に倒れられた大平氏や、在任中の脳梗塞の発症により執務ができなくなり、その後亡くなられた小渕氏のように、現役で亡くなられたわけではない。
確かに自民党に対しての影響力はあったかもしれないが、多くの国民にとっては「過去の政治家」でしかない。
その「過去の政治家」の葬儀を政府が合同で行う、ということに違和感を感じる人は、多いのではないだろうか?
何より戦後の総理大臣経験者で、政府からお金を出して葬儀を行った国会議員は「吉田茂」と上述した「大平正芳」くらいだろう。
それほど、過去の政治家となった中曽根氏の「自民党と政府合同の葬儀」というのは、異例なことなのだ。

安倍さんになり「自民一強」と言われるようになってから、政府というか自民党の「お金の使い方」が荒くなったような気がするのだ。
それが「安倍首相主催の『桜を見る会』」であったり、河井夫妻に対しての「高額な選挙資金の提供」のような気がするのだ。
その使い方はまるで、「税金を自民党の財布代わり」にしているような気がするほどで、今回の中曽根氏の葬儀で支出される9700万円近いお金についても、「新型コロナウイルス」の政策に使ってほしい、と思う国民のほうが多いのではないだろうか?
都内のホテルで「合同葬」を行うようだが、本当にこれだけの費用が掛かるのだろうか?という、疑問も感じる。

一人の国会議員の選挙運動に1、億5千万円の選挙資金を投入できる自民党であれば、中曽根さんの葬儀くらい自民党葬で十分できるのではないだろうか?






AIでも、大きく外れることもある

2020-09-24 22:53:24 | ビジネス

Yahoo!のトピックスに、チョッと変わった「性格診断」があった。
ねとらぼ:あなたは東大タイプ?それとも京大タイプ?大学擬人化キャラで例える性格診断サイトがオープン

この「性格診断」サイトを作ったのは、国立産業技術総合技術研究所という、大真面目な研究機関で、AIに対する理解促進の為に開発されたものだ。
面白そうなので現在アクセスができる「簡易版」をやってみたのだが、どうやら大きく外れたような気がしている。
外れた気がしているのは、私本人で客観的に見れば「案外当たっている!」と、思う友人知人はいるかもしれない。

ただこのようなデータを集め、パターン化して様々な分野で活用しよう、という機運は高まりつつある。
その一例となるのが、AmazonなどのECサイトで見かける「あなたにおすすめ」で表示される商品だ。
最近ではInstagramなどでも、「〇〇さんをフォローしているあなたにおすすめ」という案内まで、送信されるようになった。
ただ残念なことに、これらの「おすすめ」を見て「欲しい」とか「フォローしたい」という、気になったことがまずない。

何故なら、ECサイトで商品を購入する目的の中には「自分が欲しい」のではなく、「人から頼まれた」場合があったり、「フォロー」している相手に対して、何等かの目的例えば「知人だから(あるいはファンだから)フォローしているだけで、それ以外の人には興味がない」といった場合などは、いくら「おすすめ」されても「違うんだよな~」で終わってしまう。

AIはデータを集め、分析をし、その傾向を知ることは、得意だ。
だから表示される「おすすめ」は、あくまでも一個人の気持ちや思い、動機などを想像しているわけではない。
もちろん今回の「性格診断」の回答が5問ではなく、もっと増えればより「私に近い性格診断」ができるだろう。
だが、人には「気分」というモノがある。
その時々で「回答する内容が、変わる」という可能性があるのだ。

AIに限界があるとすれば、この「人の気分」というモノを、推し量ることができない、という点だろう。
違う言い方をするなら「AIのデータは、客観性に富む」が「人の主観を推し量ることはできない」ということになるかもしれない。
これまで「AI社会を生き抜く為に・・・」というタイトルの書籍などが、数多く出版され「これからAIに取って代わられる仕事・職業」等が話題となり、戦々恐々している方も少なくないだろう。
特にAIにとって代わられる仕事・職業の中には、社会的地位の高いあるいは高収入と言われる職種などが、数多く含まれているからだ。
とすれば、「データの蓄積できない仕事」は、AI時代になっても取って代わられることが無い、ということになる。

ただ、今回の「性格診断テスト」の最後にあったネットワーク図は、様々な考えをまとめるのに、とても参考になると思う。
実際、私が事業や商品について考える時は、このような「関連図」を作っているからだ。
思考の広がりとその関連性を整理する為には、参考になると思う。





 


乗ってこそクルマは、その価値を生み出す

2020-09-23 21:24:41 | アラカルト

朝日新聞に、山口県が2千万円もする「皇族用車両を購入した」という、記事があった。
朝日新聞:山口県、2千万円の最高級車購入 来県予定のない皇族用

皇族用車両が、2千万円もするものだとは知らなかったが、そのような最高級車両を山口県が購入したことは驚きだった。
そのような車両が購入できるほど、山口県は財政が豊かなのか?という意味でも、驚きだったし、地方にお出かけされる皇族方を迎える為に各道府県が、このような最高級車を用意しているのか?と、疑問に思ったのだった。
もちろん、このような最高級車購入に関して、ヤフコメなどでは批難の嵐のようになっていた。

というのも皇族方が頻繁に来県するなら、維持費を含め償却できるかもしれないが、どう考えてもそれほど皇族方が来県するようなことはないだろう。
とすれば、購入の目的として考えられるのは、安倍さんと安倍さんの弟である岸大臣が帰省された時の送迎用、ということだ。
確かに安倍さんは、総理大臣を2度経験し在職年数も最長となった。
言わば地元の名士どころか、英雄のようなところがあるのかもしれない。
だからと言って「皇族用車両」を購入するほどのことだろうか?
普通の公用車では、ダメなのだろうか?

一昨年、天皇陛下が祝賀パレードで使われる車についての話題があった。
平成の時に購入されたロールスロイスのオープンカーが、わずか2回しか使われず廃車されることになり、新たに購入することになった、という話題だ。
ベストカーWeb:2回しか使わず廃車に 4000万円の御料車 皇室用ロールスロイスの真相

廃車になった理由は、「古くなり走行困難、部品が手に入らず」等があったようだが、もったいないを通り越して唖然とするような廃車のニュースだった。
そして、今回山口県が購入した「皇族用車両」もまた、同様の使われ方になってしまうのでは?という、気がしてしまう。

クルマは、やはり乗ってメンテナンスをキチンとすることで、長く乗ることができるのではないだろうか?
とすれば、せっかく2千万円も使って購入した「最高級車」を県庁の車庫で眠らせておくのは、もったいない。
ならば、「観光用タクシー」として貸し出す、という方法はどうだろう?
山口県下の観光名所を最高級車でめぐるだけではなく、宿泊も高級旅館や高級ホテル、観光地での食事も地元高級食材をふんだんに使った料理でのもてなし、という「VIP特別プラン」を県の観光課などが提案し、地元のタクシー会社が必要に応じて、県から借りるという方法だ。

購入理由はあるはずだが、今のところ県民が納得できるような理由なのかは、定かではない。
とすれば、購入に似合うだけの県民に対するメリット(この場合は、利用頻度を上げ、県の税収を増やす、ということになると思う)が、必要だろう。
購入し、年に数回動かす程度では、減価償却する時間がかかり過ぎるし、維持費もかかり過ぎる。
とすれば、今回の「皇族用車両購入」という話題を、地域活性化につなげるようなアイディアが、必要だと思うのだ。


情報を整理して、予防策を考えよう

2020-09-22 22:36:15 | ライフスタイル

Huffpostに、気になる記事があった。
Huffpost:小さな飛沫、ほぼ100%漏れている…。フェースシールドの効果は?

以前から、フェースシールドによる飛沫漏れについては、疑問の指摘があったような気がしている。
それを改めてスーパーコンピューター・富岳を使って検証してみた、というのが記事の内容だ。

疑問に思ったことは
1.以前からフェースシールドに関しては、飛沫漏れの指摘がされていたのでは?
2.小さな飛沫が100%防止できない、ということが問題なのか?
という2つの点だった。

そもそも「新型コロナウイルス」に限らず、ウイルス感染症に関しては「濃厚接触を避ける」ことが、一番の予防策と言われている。
「ソーシャルディスタンス」と呼ばれる距離を保つこと、「手洗い・うがいをする」などの徹底が、予防策の第一歩のはずだ。
「ソーシャルディスタンス」の距離が保てないという状況を踏まえ、「マスク着用」が励行されることになったはずだ。
だからこそ、熱中症が懸念された頃は「熱中症予防の為、ソーシャルディスタンスが保てる街中などでは、マスクを外すことも大事」と、言われたのだ。

Huffpostの記事以外にも、今週になってCNNの「新型コロナウイルスによる空気感染」という記事があった。
CNN:新型コロナウイルスは空気を介して感染しうる 米CDCが確認

この記事を読むと、呼吸をするだけで「新型コロナウイルス」に感染してしまうのではないか?と、思い込んでしまう人がいるのでは?と、思ってしまうような内容だ。
だがこのような情報も、実は以前から指摘されている内容であり、必要以上に不安がる必要もないのでは?という、気がしている。

東日本大震災で起きた「東京電力福島第一原子力発電所事故」が発生し、福島県だけではなく風によって運ばれた放射能が関東一円で観測され、その報道によって「放射能疎開」をされた方も数多くいたと記憶している。
当時は「放射能=悪(あるいは毒)」のような捉えられ方がされていて、「放射能が0であれば安心」という、社会的雰囲気があった。
ただ残念なことに、私たち自身が微量の放射能を出している為「放射能0」ということは、あり得ないことだったのだ。

それと同じようなことが「新型コロナウイルス感染」でも、起きているような気がしている。
「ウイルス=悪」のような社会的風潮だ。
元々日本人は、「ウイルスや菌」に対して、負のイメージを持っている。
だからこそ「新型コロナウイルス」が流行する前から、ドラッグストアーには「除菌」を謳う商品が、あふれかえっていたのだ。
日本人の「衛生意識の高さ」ともいえるのだが、それが過剰反応となっているのが、今のような気がする。

フェースシールドとマスクの比較などや空気感染する、という記事は生活者の不安を煽り、本来の第一予防策である「ソーシャルディスタンス」と「手洗いうがい」の重要性が飛ばされ、「マスク信望者」を増やし(=これからのインフルエンザ流行を前に、再び「マスク買い占め」に走る人を増やす)、「マスクをすれば予防できる」と思い込んでしまう人を増やすだけなのでは、ないだろうか?


思い込みを外すと、アイディアが生まれる

2020-09-21 10:00:33 | マーケティング

今年は「新型コロナウイルス」の感染拡大で、全国各地の花火大会が相次いで中止になった。
中止になった花火大会だが、シークレット開催としてオンライン配信などしたようだが、やはり花火大会はその場で見たい!というのが、多くの人の気持ちだろう。それは花火師さんたちも同じだと思う。
そんな中、Facebookの知人がドライブインシアター形式で、花火大会を楽しんだという写真をアップしていた。
駐車スペースが十分とれるなどの条件が整ったので、このような形式での花火大会ができたのだと思うのだが、今の花火大会らしいな~とも、感じたのだった。

そして「花火大会のベストシーズンとは?」と、フッと思ったのだ。
「花火大会=夏」というイメージしかないと思う。
だが実際には、夏に限らず10月11月にも、花火大会が開催されている(今年は「新型コロナウイルス」感染拡大防止の為に、中止になっている大会も数多い)。
じゃらん:10月の花火大会 花火大会2020

このカレンダーを見ながら「花火大会のベストシーズンは、秋~初冬なのでは?」という気がしたのだ。
もちろん、花火大会の始まりには「お盆の送り火や疫病退散」などの意味や理由があるが、今のようにその意味が薄れイベント化しているのであれば、涼しく(時にはやや肌寒いが)、蚊に刺される心配もない秋~初冬が、ベストシーズンなのでは?という気がしたのだ。

「浴衣で花火大会デート」が楽しみ、という方もいらっしゃるだろう。
であれば、木綿やウールの単衣の着物(=裏地がつかないカジュアルな着物)で、出かけるという提案もできるはずだ。
むしろ浴衣よりも、襦袢をつける為に着崩れにくいと思う。
帯にしても、浴衣と同じ帯で十分だ。
そして、別珍や柄の足袋などを選べば、着物とのコーディネートも楽しめる。
各地にある伝統的な「絣(木綿の着物を指す織物)」は、織られる方の高齢化や減少で高価だが、「遠州木綿伊勢木綿」と呼ばれる反物はそれほど高額ではないし、洋服の生地を使った物であればポップで可愛らしいものもある。
京都などで見かける、インバウンド向けにレンタルされているような、ペラペラの化繊の着物などよりも着崩れ難く、暖かいので秋~初冬向きなはずだ。

「花火大会=浴衣=夏」という思い込みを外すと、これまでなかったアイディアが思い浮かぶ。
「アイディアが思い浮かばない」のではなく、「思い込みが発想に制限をかけている」のではないだろうか?



「敬老の日」を前に・・・。

2020-09-19 20:23:14 | Weblog

新聞や雑誌のWEBサイトをチェックするのは、ルーティンのようなことになっている。
そして今日、同じ人物が2つのメディアに、登場していることに気づいた。
その人物とは「シルバーテツヤ」さんという、秋田に住む86歳の男性だ。
朝日新聞:プラダ着こなすシルバーテツヤ 秋田の86歳に世界注目

VOGUE Japan:「障壁にとらわれず、なんでも挑戦してみたらいい」-86歳のファッションアイコン、シルバーテツヤ【世界を変えた現役シニアイノベーター】


テツヤさんが着ている服は、お孫さんの服だ。
そのお孫さんが、ファッション大好きで自分のクローゼットの服を祖父に着せてみたら、思いの他カッコよかった!というところから、テツヤさんとの写真撮影が始まった、ということのようだ。
ファッション大好きのお孫さんが持っている服は、80代の男性が着るには随分派手過ぎる服なのに、とてもよく似合っている。
「服に着られる」という印象は全くなく、むしろテツヤさんが着ることで、服がイキイキとしているように思えてくる。
それはテツヤさん自身が様々な経験をし、年を重ねていく中で身に着けられた、「風格」のようなモノがあるからだろう。
小型耕運機の脇で若者に人気ブランドの服を着ている姿などは、若さに負けない「生きてきた力強さ」を感じさせる。
だからこそ、プラダをはじめとする欧州のファッションブランドが、新しいファッションアイコンとして見ているのだと思う。

考えてみれば、日本では高齢になれば地味な服を着るのが当たり前だ、という社会的な共通認識のようなモノがある。
シルバーエイジと呼ばれるような年齢になって、派手な色やデザインの服を着ていると、眉を顰める人は多い。
しかも世代や年齢に関係なく、「いかがなもの?」と言い、「年相応というモノがある」と陰で言われるようになるような気がしている。

そのような傾向を変える切っ掛けとなったのが、数年前に話題になった「Over  60 Street snap」という60歳以上の素敵な女性たちのスナップ写真集だった。
年齢を重ねてきたからこそ、派手な色やデザイン、アクセサリーに負けない「お洒落さ」を感じさせる、とベストセラーになったファッション写真集だった。

日本の社会には、様々な「制約」がある。
その中でも「年相応」という言葉は、「年寄りは派手な格好をするのは、恥ずかしい」というニュアンスも含んでいるかもしれない。
昨日、若い世代をサポートするために「シルバー世代は、良きメンターという役割を、引き受ける必要がある」という、エントリをしたが、若い世代の良きメンターとなる為には、年相応ではなく若い世代に負けないような、パワフルさも必要かもしれない。

「何歳だから・・・」という年齢に縛られることなく、自由にチャレンジするシニアの姿は、若い世代に刺激を与えるだろう。
そのアイコンとなっているのが、シルバーテツヤさんなのかもしれない。


「コロナ禍」だからこそ、働く意味を考えよう

2020-09-18 22:32:45 | ライフスタイル

サントリーのサイトを見ていたら、「コロナ禍」だからこそ!というコンテンツがあった。
コンテンツというよりもWEBで公開されているCMだ。
サントリー:SPIRIT of BOSS(スピリット オブ ボス)

CMで取り上げられているのは、いわゆる「町工場」といわれる零細企業だ。
従業員も数名の町工場で、今回の「コロナ禍」で一番ダメージを受けている企業の一つなのでは?という、気がしている。
「コロナ禍」というと、観光業や飲食業などばかりに目がいきがちだが、製造業の現場でも大手メーカーの売り上げ減少に伴い、下請け・孫請け・曾孫請けと呼ばれる「町工場」もまた、厳しい経営状況に陥っているはずだ。

そんな厳しい状況の中でも、頑張っている町工場はある。
しかも、若い世代がCMような特化した特徴ある技術を持っている零細企業に飛び込み、あるいは事業を親から引き継ぎ、奮闘している姿は、見ている人を元気にさせてくれる。

先日の自民党四役に決まった「前・後期高齢者」のおじいさんたちよりの頑張りよりも、このCMに登場する零細企業といわれる企業に飛び込み、特化できる技術を身に着けようとする若者たちに未来を託したい、という気がするのは私だけではないと思う。

問題は、若者たちをどうやって支援していくのか?ということなのかもしれない。
50代半ば~前期高齢者は、このような若者たちの「メンター(=助言者)」になる必要が、あるのかもしれない。
「生涯現役」は、人生を前向きに過ごす考え方だと思うのだが、そこに人を育てる「メンター」という役割を持つことで、それまで見えなかった若者の考えなどを知ることができるかもしれない。
経験のなさによる失敗は、当然あるだろう。
その失敗から何かを見つける種を、何気なく気づかせることができるのは、やはり豊かな経験を持つ世代なのだと思う。
それが、社会にイノベーションを生み出す力に、なるのではないだろうか?

「コロナ禍」だからこそ、効率や合理性中心の発想から、じっくりと人を育て技術を継承し、イノベーションの種を見つける、という「働く意味」を考えることが大切かもしれない。


 


ヘルスケアに力を入れ始めた?Apple

2020-09-16 16:00:41 | ビジネス

今朝Appleが、新しいAppleWatchとiPadのリリースを発表した。
その中で注目されたのは、AppleWatchだったのでは?と、考えている。
何故なら、新しいAppleWatchには「血中酸素」等が測れる機能がついたからだ。
日経新聞:Apple、血中酸素測れるWatch発表 iPhoneは登場せず

今回のAppleWatchの大きな特徴は、日経の記事にあるように「日々の健康管理」の機能が充実した、という点だろう。
AppleではAppleWatchに付加されている、心電図機能について厚労省に認可申請を出し、認可が下りていた。
日経XTECH:「AppleWatch」心電図機能の日本解禁は近い?、「外国製造業者登録」の次の壁

既にAppleWatchの心電図機能に関しては、認可が下りているので本格的な医療機器としての「心電図」と同等ではないにせよ、ある程度「心電図」機器として認められている、ということになる。
むしろ、健康診断などで使われる心電図機器とは違い、日常生活で起きている「心電図」を調べられるという点では、AppleWatchのほうが、良いかもしれない。
いわゆる「隠れ不整脈」と呼ばれる状況把握には、検査ベッドに寝て測る「心電図」よりも、効果的な検査結果を得られるかもしれない。

何故、Appleがこのような機能を時計(Watch)につけたのだろうか?
考えられることは、「ヘルスケア事業」への参入だ。
米国と日本とでは、世代別人口構成や保険制度などが違う為に、「ヘルスケア事業」といってもその目的は違うと思うのだが、「健康管理を自分でする」という点では、同じだろう。
そして「心電図」や「血中酸素濃度」のような、普段知ることができない「健康データの見える化」によって、関心のある人は食事などに注意をするようになるだろうし、これらのデータが、Appleが提供している「i-cloud」等に蓄積されることで、まさにビッグデータとして活用されるようになるかもしれない。

ただこのような機能は、米国よりも日本のほうが需要があるのでは?という、気がしている。
というのも、昨日自民党の四役+菅さんが並んだ写真を見て「あ~~~~、お爺ちゃん政権」と感じたからだ。
ちなみに、最年少首相のフィンランドの閣僚たちは⤵のような感じだ。


話がそれたが、総裁選に出馬すると表明した頃から、菅さんは「自助」という言葉を口にするようになった。
正に党四役の皆さん方にとって、「健康管理」は「自助」の対象だろう。
毎夜のように料亭での会食は、体にも負担が大きいはずだ。
だからこそ「心電図や血中酸素濃度」のような、普段測ることが無い健康管理データの「見える化」が、必要だと思う。

「高齢者社会」になっている日本では、高齢者こそ自助努力の「健康管理」が必要なのだ。
そのための第一歩として、AppleWatchの需要があると、考えるのだ。