現在も開票が進んでいる、米国の大統領選。
お昼ごろに、ジョージア州をトランプ氏が獲得、というニュースがあった。
そして夕方、ペンシルベニア州もトランプ氏が制した、というニュースが報じられた。
米国の大統領選で、勝敗を分ける州がいくつかある、と言われている。
その州がジョージア州とペンシルベニア州だ。
残る一つが、フロリダ州だと言われている。
そして、ニュースにあった通りジョージア州とペンシルベニア州の2つをトランプ氏が制した、ということになると、おそらく次期大統領はトランプ氏ということになる可能性が高い、と考えてよいだろう。
選挙前から言われていた「もしトラ」が、現実のモノとなったのだ。
民主党の敗因を上げるとすれば、当初立候補者としてバイデン氏を上げていた事だろう。
バイデン氏は、ご存じの通り就任直後から高齢の為なのか?言い間違いや出席者の名前などを間違えたり、忘れたりということが、度々あった。
その時点で、民主党はバイデン氏の再選を諦めるべきだったのでは?と、個人的には思っていた。
余りにも、バイデン氏に対する不安から急遽立候補者として名前が挙がったのが、ハリス氏だった。
その意味で、ハリス氏の選挙準備期間はトランプ氏よりも短く、ハンディがあったということになる。
何故ならトランプ氏は、バイデン大統領が誕生した時から「自分は、大統領に復帰する」と、豪語していたからだ。
そして選挙戦が始まると、トランプ節は以前と変わらずだった。
「虚言」を繰り返し、様々な波紋を呼んできた。
ネット上で言われる「炎上商法」ともとれるような発言に、辟易とする米国民もいたのでは?と思っていたのだが、それよりもそのような発言を歓迎するような人達が、少なからずいたという事実に、現在の米国が抱えている問題の一端を見たような気がしたのも確かだった。
言い換えれば、「バイデン氏に期待したのに、何も変わらない」と感じている人たちが、多かったということなのだろう。
そのバイデン氏というか民主党に期待していた層が、トランプ氏支持へと動いたのかもしれない。
2大政党で政治を行ってきている米国だが、その政策の中でも経済政策は大きく違う。
トランプ氏の共和党は、「小さな政府」を志向してきた政党だ。
最もトランプ氏自身は、これまでの共和党の「小さな政府」という考えは、持っていないのでは?と、感じている。
共和党の中でも異端な考えを持って、支持を集めてきたのがトランプ氏でもあったのだ。
トランプ氏のこれまでの発言をみてみると「米国の利益優先」ということを強調している。
この言葉が「忘れられて人たち」と呼ばれる、かつての主要産業関連で働いてきたブルーワーカーの人たちの心をとらえるコトとなったのだ。
だが、トランプ氏が本当に「忘れられた人たち」の為に積極的政策をしたのか?というと、どうなのだろう?という疑問がある。
ただそれよりも「バイデン氏の方が、何もやってくれなかった」という、気持ちが強かったのではないだろうか?
その点から考えると、ハリス氏の敗北は民主党の後手後手になった大統領選準備の失敗、ということになると思う。
「もしトラ」が確実になった現在、果たして日本政府はどう動くのか?
以前のような「自民一強」ではないコトを考えると、日本の政治家の「政治・外交交渉力」が、試される4年間になるような気がしている。