◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

若者言葉は文化?

2007-12-01 20:43:17 | 電子書籍(でじたる書房)
                    決して食べられないはむ鍋
 日本語は、文末まで聞かないとはっきりした意図が分からないという特徴を持っていますが、文法にのっとり、副詞や助詞を正しく使って話していれば、後に続く言葉をある程度予測することができ、言葉はすんなり脳みそに伝わっていきます。でも、そういう分かりやすい日本語で話す人はあまり多くないというのが現状です。
 例えば、「決して」と言えば「~ない」と続くに決まっていて、「決してそんなこと・・・」と尻すぼみになって最後の言葉が聞こえなくても、「そんなことはありません」と言ったのだろうと推測できます。でも、残念ながら、ほとんどの人は言葉のルールを逸脱しているため、予測した言葉が続いて出てくるとはかぎらず、思いも寄らない言葉が出てきたりするのです( °д °)。
 「あまり多くない」と言うと思ったら「あまり少ない」、これ、意外に多いのですよ。「○○氏は依然危篤状態が続いている」と言うかと思ったら「○○氏は依然小康状態が続いている」って・・・、う~ん、「○○氏は小康状態を保っている」というのが自然な言い方ですよね。「Aさんを来ていただいて」「ランチを誘うメール」など、正しい助詞を使えない日本人が箸をちゃんと使えない日本人と同じくらい増えていますが、どうですか、自然な言い方、できていますか?
 誤った表現を繰り返し聞かされ、慣れて、いつの間にか多くの人が誤った表現をするようになり、どんどん広がっていく・・・、結局、誤りであると認識されず、正しい表現は駆逐されてしまいます。変な日本語を変だと思っていない人のほうが多いので、間違っていると言われてもピンと来ないのでしょうか。間違えて覚えてしまい、それを後から修正するのは大変なことなので、何でも「若者言葉は文化だ」で済ませないで、若い人にこそふだんから正しい日本語を話してもらいたいと思うのですが・・・( ̄н ̄)。
コメント
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