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映画館のあるモールのお店に注文した商品が届いていて取りに行く用事があり、せっかくなので映画でもと思い、面白そうな映画を探して見たのが「サユリ」でした。
「サユリ」は人気ホラー漫画を映画化したものですが、押切蓮介さんという漫画家さんは知らず、映画を撮られた白石晃士さんも知らない人と全く情報なしでの鑑賞となる。
夜に目が覚めて一人でトイレに行くのが怖くなるような映画かと思いきや、そう展開していくのか!と違った意味で楽しめる映画でした。
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幸せ感いっぱいの家族が夢のマイホームを手に入れて引っ越してくるが、楽しい新生活とは裏腹に怪奇現象が次々と発生する。
大黒柱の父と母、長女・長男・次男の3人の子供に祖父と認知症の祖母だが、次々に命を落としていきますので仏壇には遺影が〇個も並ぶ。
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この苦境に立ち向かったのは根岸季衣の演じる祖母で、認知症から突然覚醒して奪われた家族の復讐に立ち上がる。
覚醒した根岸季衣は、まるでジャニス・ジョップリンのような風体で力みなぎって霊サユリに立ち向かいます。
根岸季衣は覚醒後ずっとタバコを吸っていますが、タバコはジャニス愛飲のマルボロではないみたいですね。
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最後の対決は奇想天外な展開となり、この後の現実世界はどうなるのだろう?とその後が気になりますが、しっかり話は落ち着く。
コミカルな展開やスラング、暴走していくスト-リー展開は、ミシェル・ヨーのエブエブ(エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス)が思い起こされる。
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映画が終わった後にパンフレットを購入しようとすると、既に長蛇の列が出来ていて買うのに随分と手間取りました。
上映中の館内も当方が見に行くような観客がガラガラの映画と比べると観客が多く、こういう映画に人気が高いのかなとも感じる。
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中学生の長男の彼女役を演じた霊感のある少女役の近藤華も重要な役割を演じていて、恋の物語の序章にもなっています。
怖いのを思い出して夜ひとりでトイレに行けなくなるような映画ではなく、最後はどうなるんだろうとハラハラするエンタメ感たっぷりの映画でした。