オイル交換。


XT400Eのカバーをはぐったら、ブレーキホースにこいつがくっついていた。


エゾツユムシだろう。
チキチッ・・・チキチッ・・・という感じで鳴いている(と、俺には聞こえる)。
ちょっとマウスをダブルクリックしたような音だ。

XT400Eのオイル交換。
今回はオイルフィルターも交換するのだ。


XT400Eのエンジンは、クランクケースにオイルを溜めるのではなく、別体オイルタンクを持つ。
クランクケースのオイル溜めを「サンプ」と呼ぶ。大半の4ストエンジンのようにサンプにオイルを溜めておく方式を「ウェットサンプ」といい、別体タンクを持つ方式を「ドライサンプ」と呼ぶ。
ウェットサンプはシンプルだが、転倒などの姿勢変化に弱く、オイル液面変動でオイルが吸えなくなる可能性がある。
ドライサンプは、オイルタンクの構造次第では、曲技用飛行機のように裏返しでもオイル供給ができる。サンプを小さくできるのでエンジンも小さくでき、オイルの冷却でも有利な場合が多い。一方、サンプからタンクにオイルを戻すにもポンプが必要になる。
XT400Eの場合、オイルキャップはタンクの前、ステアリングヘッドのすぐ後にある。


タンクが跨っているフレームトップチューブにオイルタンクがある。


ダウンチューブもオイルタンク兼通路になっていて、下端にデベソのようなドレンプラグがある。
オイル交換時はここからタンクのオイルを抜くのだ。


フレームのオイルタンクからオイルポンプで吸い上げられたオイルは、ここに入っているオイルフィルターを通る。


フィルターはカートリッジではなく、エレメントが入っている。
外したやつを炭酸のペットボトルを切ったやつに入れたので、画像にエフェクトかけたみたいになっている。


交換するフィルターは、おなじみExcel製。


純正品番は4X7-13440-90。


中身はエレメントと、キャップのパッキン。


エンジン内を潤滑したオイルは、サンプに落ちて、スカベンジポンプで再びタンクに戻される。
5Y7のオイルポンプは1個だが、ポンプ内が2段重ねになっていて、各々プレッシャポンプとスカベンジポンプになっているのだ。
サンプにもドレンプラグがあるので、オイル交換時はここからも抜く。シフトペダル軸の下あたりだ。


オイルフィルターケースの上にエア抜きプラグがある。
オイル交換したら、エンジン掛けて、ここからオイルが出ることを確認する。
ポンプにエアを咬んでいると、オイルが回らず焼きついてしまう。
これが、タフな5Y7エンジンの意外な弱点でもある。
エンジン全バラ後などは、オイルポンプにグリスを詰めて、初期の吸入力を確保しなければならないほどだ。


オイルはこんなのを使ってみた。
旧車とか汎用機用のオイルで、SG/CDの20W50。
年代的にはSGで問題ない。SGあたりまでは余計な減摩剤が入っていないから、クラッチへの影響もないはずだ。
XT400Eをはじめ、大半のバイクのクラッチは、常時オイルに浸かっている「湿式」なのだ。だから、省燃費を謳うローフリクションオイルなどを入れてしまうと、添加された減摩剤でクラッチが滑ることがある。
20W50は、指定よりちょっと硬めだ。指定は10W30-40。空冷単気筒だし、冬は乗らないから硬めがいい。
とはいえ、これから涼しくなるから、2リットルだけ20W50にして、残りを10W30でブレンドした。
よい子は真似してはいけないよ。
オイルは、フィルター交換時で2.6リットル入る。
このバイクの場合、オイルゲージでオイル量を管理するのは厄介だ。車体垂直で15分もアイドリングして、エンジン止めた直後にゲージ見れとか、ややこしいったらないのだ。そんなの日々やってられっかって。
だから、オイル交換で2.5リットル、フィルターも換えたら2.6リットルをジャグで量って入れるのだ。あとは、外にオイルが漏れたり排気がオイリーになったりしなければ、エンジンがよほどスカスカでない限り、交換時期までにそう減るもんではない。


抜いたオイル。
2.8Qt(クォート)くらいか。
1U.S.Qt=0.946352リットルだから、2.6リットルくらい。
まあいいとこだな。
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