修行が足りぬ。

サンバー、前回の記事の続き。

ネットでトラブル事例をいろいろ調べて、バルクリが悪くてバルタイが狂い、オーバーラップ過大でパワー出てない、という可能性があるらしいということなので、見てみた。


俺のサンバーは赤帽エンジン。
プラグコードやブローバイとアースを外し、赤いヘッドカバーを外す。


ヘッドカバーからオイルが漏れるといわれているサンバーだが、それほどのことはない。
カバー外すとオイルが排気マニフォルドに垂れるから、ボロでカバーしておく。


開けた。
シングルカムのSOHCで、各気筒2バルブの4気筒だから、真ん中のカムシャフトを中心に、都合8本のロッカアームが並んでいる。
上にキャブ、下に排気管なので、ロッカアームも上が吸気、下が排気だ。


絵がぶれたが、ロッカアーム先端にあるこの小さなマイナススクリュで、バルブとこのスクリュ先端の隙間を調整するのだ。
この調整が必要ないエンジンもある。自動調整式の油圧ラッシュアジャスタが付いてるか、直打式でスクリュでなくシムで調整するタイプか、同じく直打式のサイドバルブとか、さもなきゃ2ストかな。


外したボルトはこれだけ。
長いのがカバーのボルトで、短いのはカバーと車体をつなぐアース線のボルト。


クランクプーリーで上死点に合わせて、規定値に調整する。


測定は隙間ゲージ。
これでドンピシャ測定するには、かなり練習が必要だと思う。
俺はいまだに自信ない。


ゲージの設定にない数値の場合は、このように複数を組み合わせて使う。
小数の計算ができることが要求されるから、幼児にはムズカシイ測定器だな。


全部測定したが、許容範囲外に詰まりすぎていたのは#2のEXだけだった。
あとのは詰まってても許容範囲だったり、むしろ開き気味だったり。
うーん、バルクリは外れ臭いかな・・・。


ビフォーの冷機始動直後の吸気負圧。
このゲージの単位は水銀柱インチ。
18inHgだから、457mmHgってとこか。極端に悪くもないけど良くもない。
SI単位の数値が知りたい読者諸兄は、各位換算していただきたい。
針は不規則にゆっくりハンチングする。


バルクリ後の冷機始動後。
んー、変化なしとみていい範囲だな。
外れだ。
相変わらず針はやや振れる。

ふとピンと来て、点火位置を見てみたら、大幅に遅れていた。ATDC15°あたりか。
この症状、実は前にもあったのだ。
写真を撮ってなかったが、ポイントのカムフォロアであるヒールが摩耗して、開くのが遅くなり、隙間も小さくなっていた。逆に、ポイントが摩耗すると開くのが早くなるから、点火位置は進む。
ポイントは調整でまだ使えそうだったので、軽く研磨して調整した。
点火位置も再調整して、BTDC6°に合わせた。


アフターの冷機始動直後。
おーいいじゃん。20.5くらい。


ビフォーの暖機後。
20.5あたり。


アフターの暖機後。
22.5。いいねえ。
テストランしたら、加速も登坂も至って普通というか、今までひどかったからキモチイイくらいだった。
キャブを掃除したせいだろうが、同じとこ走るのにもバキュームは低めで済む。
んー、過去のトラブルで学習しなきゃだめだよなやっぱり。
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