見とれてる場合じゃないんだけど。

SRX600。
ミッションをケースに仮組みして、作動確認しつつ、ギアの噛み合いを改善する方法を模索中。
それにつけても、簡単な仕組みではあるけど、よくできた機械だよな、バイクのトランスミッション。見てて惚れ惚れする。
以下の写真は、ケースを合わせて、シリンダーの入る穴から、穴の後ろ奥にある、実際のミッションを写している。
したがって、車載時とは左右が逆になる。


ニュートラル。
スライドするギアは、隣接するどのギアともつながっていない。


1速。
奥のドライブアクスルの向かって左側の4速ホイールギアが左にスライドして、一番左の1速ホイールギアにドッグクラッチでつながる。
駆動力は、メインアクスル→1速ピニオン→1速ホイール→ドッグクラッチ→4速ホイールのスプライン→ドライブアクスル
と伝わる。
4速ホイールと噛み合っている4速ピニオンは、メインアクスル上で空転しているため、駆動力に関与しない。


2速。
4速ホイールが戻り、ドライブアクスルの向かって右側の5速ホイールギアが右にスライドして、一番右の2速ホイールギアにつながる。
駆動力は、メインアクスル→2速ピニオン→2速ホイール→ドッグクラッチ→5速ホイールのスプライン→ドライブアクスル
と伝わる。


3速。
5速ホイールが戻り、ドライブアクスルの4速ホイールが向かって右に移動して、中央の3速ホイールにつながる。
駆動力は、メインアクスル→3速ピニオン→3速ホイール→ドッグクラッチ→4速ホイールのスプライン→ドライブアクスル
と伝わる。


4速。
4速ホイールが戻り、手前のメインアクスル上の、中央の3速ピニオンが向かって左に移動して、4速ピニオンにつながる。
駆動力は、メインアクスル→3速ピニオンのスプライン→ドッグクラッチ→4速ピニオン→4速ホイール→ドライブアクスル
と伝わる。


5速。
3速ピニオンが向かって右に移動して、5速ピニオンにつながる。
駆動力は、メインアクスル→3速ピニオンのスプライン→ドッグクラッチ→5速ピニオン→5速ホイール→ドライブアクスル
と伝わる。


5速の噛み合い。
向かって右奥の、キラキラ光っているのが5速ホイールギア。
メインアクスルを、めいっぱい向かって右に、ガタを詰めたところだ。
この状態では、ホイールギアのエッジが見えている。


メインアクスルを、めいっぱい向かって左にガタを詰めたところ。
5速ホイールはピニオンの陰になる。
2速ピニオンが入っていないので、2速を組んだときにどれだけ軸方向の遊びが出るかは、試してみないとわからない。

このエンジンの場合、シフトカムには軸方向の遊びがなかったので、3速ピニオンと4、5速ホイールは、シフトフォークで位置が決まってしまう。
なので、それらを基準に、全段できちんと全面噛み合うように調整できるかどうか、だ。
それらのギア以外は、スラストワッシャの調整などで、コンマ数ミリ程度のわずかながら、調整の余地がありそうに見える。
噛み合いを観察したところ、いずれも車載状態の左右で、メインアクスルを右に少し寄せ、かつ、4速ピニオンをさらに少し右に寄せて、ドライブアクスルは右に寄せ、かつ、3速ホイールをさらに右に寄せ、という調整ができれば理想的なんだけどな。
とりあえず、トルク変動による負荷の大きい4、5速だけでも、ぴったり噛み合うようにしたいものだ。
しかしホントにできるのか?そんなこと…。
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