黒川順夫著「新・主人在宅ストレス症候群」2005年10月、双葉社発行、を読んだ。というか、奥様のご指導により、読まさせていただいた。
定年後、家にいる夫が、とにかくうっとうしくて仕方がない。これが原因で表れる妻のさまざまなストレス症例と、解消法(これは少々)を中心に旧版を大幅に改定。
「主人在宅ストレス症候群」は著者の造語で、妻の味方で夫を悪者扱いしているようだが、妻がストレスから病気になれば、結局夫に付けが回ってくる。
「うちの女房は文句言わないから大丈夫」「けっこう喜んで世話してるんじゃない」などと思ってはいけない。自分の気持ちを抑え、発散できないで我慢している奥さんがストレスから身体的変調をきたしたり、うつになったりすることが多い。
ストレスに陥っている場合は、無理に相手が悩んでいることを聞き出そうとしてはいけない。いつも関心を持っているということは伝えておく必要がある。著者は、大切なことは日頃からむだ話をすることだと言う。(確かにそうかも)
最初の方に、夫のとるべき対策が書いてある。
最後の方に、すでに「主人在宅ストレス症候群」になってしまった場合の解消法が書いてある。
<妻側>は、「自分を抑えてばかりいないで、ある程度自分の意見を主張する努力が必要である。」「発散やリラックスが大切である。」など、夫側の逆である。
著者の黒川順夫 (クロカワ・ノブオ)は、1942年、大阪府生まれ。和歌山県立医科大学卒。医学博士。九州大学医学部心療内科医局長、大阪労働衛生センター第一病院心療内科部長などを経て、1983年より黒川内科院長。黒川心理研究所所長。日本心身医学認定医兼研修指導医、認定内科医。森田療法学会認定医。日本心療内科学会常任理事。九州大学医学部講師。
私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)
お勧めというより、家にべったりの退職者の夫は読まねばならない。とくに、「うちのに限って」と思っている夫は突然の緑色の紙にびっくりしないように、定年前から読んでおかねばならない。自分を抑えてばかりの奥さんも、言いたいことは飲み込まず、はっきりと言った方が良い。できれば穏やかにお願いしますが。
全体としては良い本だと思うが、同じような症例がいくつも出てくるのに、解決策の方は薬を飲むことだけだったりする。読んでいていちいち覚えがあることなので、「もう分かった。ハイハイハイ、私は悪い夫ですよ!」とイライラして叫びたくなるが、まずはその当りから自分を変えていかねば成らぬと思うことは思った。
奥さんが何かしゃべり出したとき、「先に結論を言え!結論を!」などと頭ごなしに言ってはいけない。私はそんなことは言わない。態度に出てしまうだけだ。効率的な事務連絡が必要な職場と異なり、家庭では心が通うコミュニケーション、つまりむだ話が必要なのだから。と、私もしっかりと理解できている、頭では。
この本を読んだ後、急に態度を変えるのも、くやしいので、とりあえず、反省だけしてと!
この本とは直接関係ないのだが、「全国亭主関白協会」というホームページを見つけた。
亭主関白というより、いかに上手に妻の尻に敷かれるかというジョーク一杯の会のようだ。
「先進国苦悩会議 世界亭主サミット」が開催され、共同声明「世界中の亭主のため息排出量を2010年までに半減しよう」が採択、批准されたという。10カ国の人が集まった写真があるので実際に開催されたのだろう。
採択された3つの三原則とは、
愛の三原則(心は入れなくていい、気持ちは後から付いてくる)
「ありがとう」をためらわすに言おう 「ごめんなさい」を恐れずに言おう 「愛してる」を照れずに言おう
非勝三原則(夫婦喧嘩の際の、亭主の心構え)
「勝たない」「勝てない」「勝ちたくない」
夫婦ウル・オス三原則(冷えつつある夫婦の絆を復活する)
「しゃべる」「食べる」「ふれる」
定年後、家にいる夫が、とにかくうっとうしくて仕方がない。これが原因で表れる妻のさまざまなストレス症例と、解消法(これは少々)を中心に旧版を大幅に改定。
「主人在宅ストレス症候群」は著者の造語で、妻の味方で夫を悪者扱いしているようだが、妻がストレスから病気になれば、結局夫に付けが回ってくる。
「うちの女房は文句言わないから大丈夫」「けっこう喜んで世話してるんじゃない」などと思ってはいけない。自分の気持ちを抑え、発散できないで我慢している奥さんがストレスから身体的変調をきたしたり、うつになったりすることが多い。
ストレスに陥っている場合は、無理に相手が悩んでいることを聞き出そうとしてはいけない。いつも関心を持っているということは伝えておく必要がある。著者は、大切なことは日頃からむだ話をすることだと言う。(確かにそうかも)
最初の方に、夫のとるべき対策が書いてある。
(1)奥さんは夫たる自分に「あなたがいるから、うっとうしい」とは言えない立場であることをまず理解すること。
(2)自分がなるべく外出すること。
(3)奥さんの話をできるだけ聞いてあげること。
(4)奥さんに食事の支度を命じたりするのを避けること。
(2)自分がなるべく外出すること。
(3)奥さんの話をできるだけ聞いてあげること。
(4)奥さんに食事の支度を命じたりするのを避けること。
最後の方に、すでに「主人在宅ストレス症候群」になってしまった場合の解消法が書いてある。
<夫側>
①自分がストレスの原因になっていることを認識する。
・・・
②亭主関白にならない。
・・・
外出先など細かいことをチェックしすぎない。
妻の話に耳を傾ける。
③接触時間を短くする。
妻の外出を許す。
自分から外出する時間をふやす。
たまに旅行をする。
④趣味や発散を自ら楽しむ。
妻に自分流の楽しみ方を強いない。
夫婦で楽しめる趣味やスポーツを探す。
⑤妻が自分に何かをしてくれたこと、・・・「ありがとう」の一言をつけ加える。
⑥妻が「主人在宅症候群」とわかれば、専門医に連れて行く。
①自分がストレスの原因になっていることを認識する。
・・・
②亭主関白にならない。
・・・
外出先など細かいことをチェックしすぎない。
妻の話に耳を傾ける。
③接触時間を短くする。
妻の外出を許す。
自分から外出する時間をふやす。
たまに旅行をする。
④趣味や発散を自ら楽しむ。
妻に自分流の楽しみ方を強いない。
夫婦で楽しめる趣味やスポーツを探す。
⑤妻が自分に何かをしてくれたこと、・・・「ありがとう」の一言をつけ加える。
⑥妻が「主人在宅症候群」とわかれば、専門医に連れて行く。
<妻側>は、「自分を抑えてばかりいないで、ある程度自分の意見を主張する努力が必要である。」「発散やリラックスが大切である。」など、夫側の逆である。
著者の黒川順夫 (クロカワ・ノブオ)は、1942年、大阪府生まれ。和歌山県立医科大学卒。医学博士。九州大学医学部心療内科医局長、大阪労働衛生センター第一病院心療内科部長などを経て、1983年より黒川内科院長。黒川心理研究所所長。日本心身医学認定医兼研修指導医、認定内科医。森田療法学会認定医。日本心療内科学会常任理事。九州大学医学部講師。
私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)
お勧めというより、家にべったりの退職者の夫は読まねばならない。とくに、「うちのに限って」と思っている夫は突然の緑色の紙にびっくりしないように、定年前から読んでおかねばならない。自分を抑えてばかりの奥さんも、言いたいことは飲み込まず、はっきりと言った方が良い。できれば穏やかにお願いしますが。
全体としては良い本だと思うが、同じような症例がいくつも出てくるのに、解決策の方は薬を飲むことだけだったりする。読んでいていちいち覚えがあることなので、「もう分かった。ハイハイハイ、私は悪い夫ですよ!」とイライラして叫びたくなるが、まずはその当りから自分を変えていかねば成らぬと思うことは思った。
奥さんが何かしゃべり出したとき、「先に結論を言え!結論を!」などと頭ごなしに言ってはいけない。私はそんなことは言わない。態度に出てしまうだけだ。効率的な事務連絡が必要な職場と異なり、家庭では心が通うコミュニケーション、つまりむだ話が必要なのだから。と、私もしっかりと理解できている、頭では。
この本を読んだ後、急に態度を変えるのも、くやしいので、とりあえず、反省だけしてと!
この本とは直接関係ないのだが、「全国亭主関白協会」というホームページを見つけた。
亭主関白というより、いかに上手に妻の尻に敷かれるかというジョーク一杯の会のようだ。
「先進国苦悩会議 世界亭主サミット」が開催され、共同声明「世界中の亭主のため息排出量を2010年までに半減しよう」が採択、批准されたという。10カ国の人が集まった写真があるので実際に開催されたのだろう。
採択された3つの三原則とは、
愛の三原則(心は入れなくていい、気持ちは後から付いてくる)
「ありがとう」をためらわすに言おう 「ごめんなさい」を恐れずに言おう 「愛してる」を照れずに言おう
非勝三原則(夫婦喧嘩の際の、亭主の心構え)
「勝たない」「勝てない」「勝ちたくない」
夫婦ウル・オス三原則(冷えつつある夫婦の絆を復活する)
「しゃべる」「食べる」「ふれる」