散歩の足を延ばし、善福寺公園へ行った。女子大通りを東へ進む。建設中のマンションの看板に「吉祥寺に深く染まる人生を。」「真の吉祥寺アドレスを継ぐ、208邸」とある。笑える。建設中の武蔵野タワーが、三鷹駅前なのに「アドレスは吉祥寺」といっているのに対抗したのだろう。“吉祥寺”はすっかりブランドになっている。
東京女子大の正門前に来る。構内を抜けるため門を入ろうとすると、守衛さんに止められ、断られた。確かに、変な野球帽をかぶり、サングラスで、首にタオルを巻いたおじいさんを止めなければ守衛さんの職務怠慢ではある。
東女の東側の塀沿いに北に進み、急な坂を降りて、善福寺公園の「下の池」にたどり着いた。池はヨシ、マコモで一杯だ。
「下の池」の東側にはスイレンが並び、小ぶりだが、ピンクや白の花が可憐だ。
「下の池」の北側の広場には、ワンちゃん大集合。
道路を渡って、「上の池」に行く。ボート乗り場を過ぎ、細長く延びる池を眺める。真ん中にスイレンを囲った中州がある。
傍らのベンチに頭隠して尻隠さずのアヒル?が。曇り空で日差しも強くないのだから、どうぞベンチに腰掛けてお休みください。
中州にはダイサギが。
寂れ果てた弁財天が池に突き出ていて、その反対側に「遅野井(おそのい)の滝」がある。
この滝は昔の湧き水を滝の形で復元したものだ。伝説によれば、源頼朝が奥州征伐の帰り、折からの干ばつで軍勢が苦しんでいたので、弁財天に祈り、頼朝が自ら弓で地面を7箇所掘った。軍勢はあまりに水が湧き出るのが遅いので、遅い井と言ったが、そのとき、忽然として7箇所に水が湧き出した。(立て看板による)
北端に来て、振り返ると、細長く遠くまで伸びた池は木立に囲まれ、静かな佇まいだ。
反対側にはブランコがあり、子どもたちが楽しげだ。子供の頃、家の前の小さな公園にブランコがあり、よく一人でこいでいたのを思い出す。「立ちこぎ」で一回転してやろうと頑張ったものだった。
「善福寺公園サービスセンター」があり、入ってみると、植物画の展示のほか、どんぐりが並べてあった。私がどんぐりとして知っているのは、「コナラ」、「クヌギ」ぐらいだ。「マテバシイ」、「トチノキ」の木は知っているが、実は見たことない。傘?がついた「シラカシ」の実は見たことがある。「スダジイ」の木は先日参観した迎賓館に樹齢250年の大木があった。
この公園には、あまり花はないが、フソウの花が満開だった。
2つの池と、中州のようなものがあり、水鳥が多く、静かでくつろげる公園だ。パースにあるハイドパークを思い出した。
花を落としたあとはひっそりと目立たない桜の木には気がつかなかったが、ここは桜の名所の一つらしい。桜の季節や土日を避けて、池の端のベンチでのんびりするのも良いかも。
約2時間の散歩を終えて帰宅し、歩数計を見ると、惜しかった。11,112歩だ。